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imotaさんの女子肛校生男装アナルクラブ ~僕とお尻でセックスしよう!~の長文感想

ユーザー
imota
ゲーム
女子肛校生男装アナルクラブ ~僕とお尻でセックスしよう!~
ブランド
softhouse-seal
得点
80
参照数
2117

一言コメント

オスだろうがメスだろうが、等しく肛門はあるでござる!

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

とはバッドトリップした忍者が語った真理であるが、それが全てという訳ではない。
女性にとっては、前の穴でなく後ろの、排泄する穴を選択する重みがあり、
男性にとっては、欲望を受けとめる側として役割を転ずる重みがある。

しかしその重み、挿入される事への抵抗感、羞恥心を失えば、アナルは単なるケツマンコ、オスマンコへと成り下がる。
私がアナル特化作品を無条件に喜ばないのは、アナルの異常性、浪漫と言い換えてもいい、それが薄れるのを恐れてなのだ。

しかーし!前作アナルクラブは、そんなおっさんのぼやきを杞憂とした。
アナル特化の上にベリショヒロインという高難度複合技を、変態同盟というセフレ以上恋人未満の絶妙な距離感によって、見事着地まで決める。
内心はもっと大胆な事をしたいのに、相手を思うと中々踏み込めず、それでも勇気を持って小さな、しかし大きな一歩を踏み出す。主にアナルな方向に。
しかもメーくん決死の牽制球は、どエッチなネコさんの強烈なセンター返しを食らうは、当のネコさんも赤面するわで、やっぱりネコさんはかわいいなあ!!!

てな感じに簡単に横道に逸れちゃうくらいクリティカルな作品の続編が出るとあっては行くしかねぇ!
と勢いよく始めると、初めてのCGは丸刈り野球部男児のオッスオッスな裸体だった。
主人公の奈緒はソレを見なかった事にするも、折に触れて脳裏に、画面にオッスオッスなCGは出てくるのであった。

よし、つかみはバッチリだ。
よくねぇよ!

まー作品紹介見りゃ分かるけど、想い人の津畠くんは極度に女苦手なゲイなのだ。
なのに教育実習先が女子校で気絶しまくり、夢だった教職も絶望的な状況。
告白で当たる前に砕けた奈緒だったが、受験勉強の恩返しを建前にとんだ解決策を思いつく。

「僕とお尻でセックスしよう!」

いや正確にはショック療法として普通のセックスをするつもりだったが、奈緒のアソコを見た津畠くんが乱心してフリーズ。
これじゃどうしようもないと、前張り絆創膏どころか髪まで切って、可能な限り男の子らしくなり、そこから段階を踏んでセックスしてやる!
という真っ直ぐで邪な奈緒の乙女心とアナルは、ゲイ以上にサディストだった津畠くんに翻弄されるのでした。

何とも複雑怪奇なラブコメではあるが、基本は二人の意識の食い違いが泣き笑いな状況を生み出している。

セックス療法ぶち上げついでにコッソリと告白する奈緒、しかしご近所の妹みたいな存在としか思ってなく、実習で頭いっぱいで聞き流す津畠くん。
自分で言い出した事とはいえアナルでするのには抵抗のある奈緒、アナルなら経験あるからむしろ大丈夫だと言い放つ津畠くん。
拡張してポッカリ開いたアナルからアンモニア臭が漏れて焦る恥ずかしがる奈緒、お尻のにおいは男と同じでよかった…と安堵する津畠くん。

あれ、なんか津畠くんが空気読めないひどいキャラに見えてきた!
更に今作はヒロイン視点な分、奈緒のかわいさはよく見えるが、馴れ初めの見えない津畠くん相手で本当にいいの?と思ったりもする。
でもこの「クソホモ野郎(CV奈緒)」が、少しずつ奈緒の女性の部分にも慣れ、手を握るどころか身体を抱きしめるまで成長するのは、
練習で始めたデートが、段々と普通の感じに、奈緒がリードしていた手が逆にリードされるようになるのは、何とも感慨深い。

アナルな快楽に流されるとセフレどまりだが、目標の普通のセックスができるまでになると、
津畠くんも性別不明な「ナオ」でなく、女の子の「奈緒」をきちんと見るようになり、
若気の至りで嘘をついてしまった奈緒の結果を、真っ直ぐに受け止め、真っ直ぐに気持ちを伝えてくるのが何ともずるい。

うん、ネコさんとメーくんとは全然違うアナルカップルだけど、こっちもこっちで良い関係だと最後には思えました。
そして、何気にネコさんが演劇部の先輩としてゲスト出演したのが、ファンにはうれしいサプライズ。
でも残念ながら普通の先輩後輩の関係なので、ぶっちゃけアナルトークとかはありませんでした。FDはよ!



しかしエロ詳細を語るまでに随分と書いてしまったな。
まあアナルはじっくり解さないと傷ついたり最悪切れたりするから、今作に対してはこれで正しいのだろう。

何せアナルマニア×2だった前作と異なり、奈緒はアナルノンキャリアかつ健全なエロ少女。
なのにこんなにアナルにハマっちゃうとか全部津畠くんのせいだから責任とってよ!
和姦なのに、中々アナルの快楽を認めない頑固さが、男装のバリエーションと共に良い変化となっています。

津畠くんは中々のタチ役らしく、アナルバイブにビーズにプラグにローションにと既に道具持ち。
ただ興奮の仕方が、アナルならば「普通」にセックスできるという感じなので、「奈緒の」アナルにハマるまではちょっとアレかも。
男装についても、その倒錯感に興奮でなく、安心感の為の服装なので、やはりヒロイン視点で考えないと抜くのは難しい。

男装から女装への特訓内容は、
昔の男子学生服⇒お祭り褌姿⇒今風の男子学生服⇒中性的な女性服⇒男子体操服⇒裸⇒実習先のセーラー服
と中々に多彩。ENDによっては津畠くんが大好きな男子野球服もあるよ!

でも個人的には裸になった途端、演技の衣がなくなり、素の恥ずかしさが今更出てきてぐるぐるしちゃうのがかわいくてエロかった。
この辺りから念願のキスまで到達しており、CG付きでチュッチュチュッチュしながらちゃんと抱き合ってアナルセックスとかいいね!
あと前作同様ボテ腹アナルが1シーンあるのもいいね!

前作同様といえば、やはりこの絵柄でアナルのにおい描写にこだわるのがギャップ大で、マニア的にうれしい。
メディ倫でも全部ノーモザという訳でないのは残念だが、やはりぽっかりアナルはいい…


終わってみると、ニッチな混ぜ合わせで大丈夫かと心配した今作も、きっちり捌いてくれました。
それにどんなにニッチでも大丈夫、オスだろうがメスだろうが、等しく肛門はあるでござるよ!