護身は完成した
護身完成すると、危険と出会う前に幻影の障壁が現れ、危険そのものを回避すると言う。
我々は、いくら手を伸ばしてもモニターの障壁を越える事はできないが、逆に向こう側の残酷な世界から守られてもいるのだ。
しかし、『グラップラー刃牙』の合気道の達人である渋川剛気は、その幻影の門を開き、対戦相手の待つ地下闘技場へと向かった。
そして、寝取られを求道する我々も、哀れなコキュの敗北が待つ、門の向こうへと進むのだ。
愛する妻、真理子とは徐々にセックスレスとなり、それに比例して浮気の疑念が湧くも、一年近くそんな影は見当たらない。
そのまま同じ様な日常生活を送れば、ハッピーではないがノーマルなエンドを迎えたかもしれない。
だが、俺は寝取られマゾだ。
本名プレイはして当然、気になるあの子の名前を入れて当然。
千載一遇の機会を生かし、妻の尻尾を掴み、様々な質問を浴びせ、妻を問い詰める俺。
玲奈の浮気を見破った俺には、真理子の誤魔化しなどかわいいもの。
「おら、一年経っても国の復興支援が掛け声ばっかじゃねーか、おら」と私怨を交えつつ、浮気告白を促す。
だが、妻は門の向こうの強ビッチだった。
俺が告白に対して怒りや絶望だけでなく、凄まじい興奮を感じてるのに気付くと、やおら剛直へと手を伸ばしてくる。
「へー、本当に興奮してるんだ……ねぇ、もっと聞きたい? 実はメルトスルーな中出しされたって言ったら、もっと興奮する?」
くやしいっ…でもっ!(ビクンビクンッ)
いつの間にか責めてたはずの俺が、電気を寡占する妻に足元を見られ、料金値上げに頷いてしまう。
「アナタの自家発電なんかと比べ物にならないほど、チーフのボーナスちんこは大きくて長持ちで、思わず愛してるとか言っちゃったかも」
おい、何で笑顔になってんだよ、何で俺は射精してんだよ。
だが、値上げ告白も骨折も男、千春にゃ屁でもねぇ。
痛みを感じる前に殴り倒すぞおら! もっと全力で殴ってこいおら! チーフとのセックスを実際に見せろやおら!
と粋がるも所詮は中小企業、半官営なチーフの全力セックスには太刀打ちできぬのだと悟るのでした。
もはや何を言ってるか自分でも分からなくなってきたが、この妻らしき不定形(1)は本当にひどい。
俺が覗いているのを知りつつ、わざと傷つけるような台詞を吐き、そして「視線」を一瞬だけ、しかし何度も俺に向ける。
条件付きで浮気セックスを直接見る時など、射精してはいけない俺に、見た事もない本気のフェラ、屈辱のオナホールで手厚く奉仕する。
早漏な俺が早々とリタイアした後も、二人の愛の営みは延々と続き、ごめんなさい早く原発再稼動して下さいと心が折れる俺。
いや俺もね、アトリエさくらとの付き合いも長いしね、まあいつものパターンだよね、とも思ったんだ。
でもね、ジェントル絵の妻が眼鏡を、メガネを常時ONにできるとね、色んな相乗効果でおちんちんが大変なことになってしまったんだ。
主人公が寝取られ属性持ちだと萎える人もいるけど、画面を透過して我々の思惑と興奮を操るような真理子は、ひどくてエロい。
モニターの先にモニターが、その先に眼鏡というフィルターが、これほどの障壁にも関わらず、見事に敗北を教えてもらったのでしたとさ。
※好きに書きすぎたのを反省して追記
基本は『玲奈の浮気告白』での不満を解消させた、発展形です。
・CGに華が足りない ⇒ 姦染シリーズやルネNTR作品で著名なジェントル佐々木氏を起用
・喘ぎ声が物足りない ⇒ 氷堂百合さんの起用(ただチュパ音については若干物足りないが)
・夫婦の日常が足りない ⇒ 抜粋ながら発覚に至るまで一年近く描写
・浮気問い詰めのコマンド選択が面倒 ⇒ 誰でも先に進める総当り方式(個人的には同じでも良かったが)
・寝取り男の立ち絵がない ⇒ イケメンインテリ眼鏡野郎の立ち絵完備
・まだ微妙に使いづらかったシステム周り ⇒ 眼鏡選択まで完備
それらに、今までのおんぼろイズムを混入させた感じです。
・とにかく和姦寝取られ。つまりはビッチ萌え。
・浮気告白後に男女の攻守が交代(玲奈と異なる告白の連続性が生かされている)
・浮気妄想のカットインに、壁越しシチュが追加。ヒロイン視点の浮気現場の最後にダイジェストなエロ。
・あえてヒロインの顔が見えない構図。背中だけでなく俯瞰視点も追加。
「おんぼろイズムって所詮は一ライターじゃないか」
と思うかもしれませんが、ライターの異なる草刈ラインと比較すると違いは大きいと思います。
そちらのラインも、この無節操なまでの柔軟さは真似してほしいところ。
おんぼろ氏もライター家業を辞める訳ではないですが、今回で一区切りとの事。
今作にもツッコミどころはありますが、一作目から見てきた者としては「良くぞここまで」な気持ちです。
何ていうか、J1昇格前からの地元クラブのサポーターの気持ちというか。
合わずに離れたサポーターも多いでしょうが、たまには試合観戦に、このジャンルの隆盛に力を貸してほしい。
と珍しく真面目に〆るのでしたとさ。