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imotaさんのわーすと☆コンタクト ~死神彼女と宇宙人~の長文感想

ユーザー
imota
ゲーム
わーすと☆コンタクト ~死神彼女と宇宙人~
ブランド
non color
得点
90
参照数
972

一言コメント

あまりにツッコミどころ満載すぎて、物言わぬキュウリやナスビとの交流に心休まる始末で、繰り返される言葉遊びはギャグを超えて叙情の域にまで達し、夢と現の境は溶けて、暗闇に残るは赤く、青く、美しい、命の灯火。人が秩序ある現実を生きる為に無秩序な夢を見るのなら、夏とその終わりを描いた本作こそが今に相応しいのかもしれません。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

三年前、ふらりと立ち寄ったこの批評空間に、初めての感想を落としていった。
当時の思いは定かでないが、ひとりエロゲに励む私は、本作の彼女達と同じく暗闇に瞬く光に惹かれたのだ。きっと。

そして、ひとりでなくなった私は、個性的な仲間と交流する機会に恵まれ、ひとりでは見落としただろう良作にも恵まれた。
non color作品もそのひとつ。今は亡きロリコンな友なら、無口なおっぱい死神にどう反応したのだろうか。
いや、彼は死んではいなかった。ロリではなく、悟りを得て、現実へ帰ったのだ。

夢の世界に残った私は、混沌とした欲望の赴くまま、数多くのエロい命の瞬きを見続けた。
既視感を覚える夢も、好きな旋律の繰り返しと思えば心地良く、全開卑語ボイスすら子守唄に、更なる夢の世界へと沈みつつあった。
そう、この強烈な作品が彗星のように現れ、ぶつかってくるまでは。


なーんて硬い口調はここまで。僕はミスタースーパーマーケットパンデミックパンチさ!
良い子のみんな。元気かなー? 最近、僕はエビオスを飲み始めてお通じの良さにびっくりさ、ハッハー!

ん? いきなりテンション変わってついてけない? そんなんじゃ本作にもついてけないぞ!
いや、ローテンションでも大丈夫。今作の主人公はまともなツッコミ役だから、必要なのは常識的な新八君の本体の眼鏡だけさ!

でもツッコミばかりじゃアナタ疲れるから、大事なのは諦めあるね。おっぱいみたい柔らかく理不尽受け止めるココロね。
はた迷惑なヒロインの情熱的アタック避けつつ、なすがままキスされてしまう大事ね。

物語はなしてもワタシとアナタ理解むずかしから、色んな最悪が詰まった体験版で雰囲気つかむよろし。
変なヒロインと変なサブと変なモブ、普通に会話なてない会話してる見て、慣れるよろし。

しかし総長、それでは代表的エロゲ人が、我々とのコンタクトを拒むかもしれませんな。
総長、パソコンで検索すると、代表的エロゲ人は安心で安定の女の子にモテモテな世界を望むとの事です。

やはりここは肉体行使で…いえ我々は会話によって彼等との交流、混流を進めねばなりません。
綾高様、貴方は安心の楽園で暮らしつつ、密かに冒険したいとも思っている。花奈多の砂糖料理を平らげつつ、本当は味噌汁を望んでいる。
我々はリーズナブルな価格で、電波的で情熱的で叙情的で郷愁的な宇宙味噌汁を提供できる。断る理由は皆無でしょう、さあ。

だめ、綾高は私と結婚する事になってる。本編でちゃんとエッチがあるのは私だけ。
この星には四季がある。指揮したい貴方達は片想い。私は死を、視を司る神で、袖を掴んだあの日から綾高と深く結びついている。
繰り返す夏の夜の夢を終わらせるには、私の眼が、アイが必要。だから綾高、けいあいえすえす、婚姻届。

(ビリッ) タカタカ、ゲーム時間わたし一緒長かった。わたし探すの一番だったね。
タカタカ、わたしに情熱くれた。南部の民、情熱を愛す。夢入るわたしの力ひつよう。だから結婚するね。みんごっそー、みんごっそー。
いやサラサ、お前は巨大なキュウリやらナスビやら怒りっぽい富士山やら換気扇ばかりの台所やら拳銃やらタコやら理解不能だ!

あれ、こちらで兄さんの声がしました? お久しぶりです、兄さん!(ガバッ)
…って何で兄さんの周りに女性が大勢いるんですか義妹だから不遇キャラでいいと言うんですか思い込みが激しいというんですか!
なんたらかんたらなんたらかんたらなんたらかんたらなんたらかんたら(ry

ぷはー!相変わらず、綾高の家は吐血しそうなほど平和だねぇ。
うむ、俺が3時間トイレにこもってても気づかれないほど平和だ。いや戦いが足りない!帰宅とは戦争だ!


とまあ、各キャラの口調を真似つつ内容を軽く紹介したが、いかにこの作品がカオスか分かってくれると、俺の最悪も報われる。
現実もハチャメチャだが、半分は夢で更にハチャメチャで、その中で欲望にあまり流されない冷静な俺をほめてほしい。

ただ、この内と外の宇宙が溶け合った世界は、混沌だが美しく、少年の懐かしい気持ちをも鮮やかに蘇らせる。
そして、錯綜しながらも、出会いと別れという縦糸、一途で故意の行為も厭わない好意、恋という横糸が行き届いている。
同人らしく好き放題だが、決してエロゲの文法を無視している訳ではないのだ。

百聞は一見にしかず。
この出会いが貴方に何をもたらすかは分からないけど、決して無駄にはならないと思います。
そして代わりに分かりやすいレビューをお願いします。そして俺みたいな変態は代表的エロゲ人じゃないから帰してくれー!