惜しい作品……
ライターが伝えたいテーマがしっかり分かる作品
勝利とソレに付随するあらゆる責務や期待という重責を
物語を通して主人公であるゼファーの勝利に対する価値観はよく描けてた
シナリオ・世界観=○
BGM=○(一部だけ×)
画力=△
操作性=△
演出=○
エロ=△
■総評■
名作になれない佳作と言える
○良い点、テーマが分かり易くシナリオも高水準。
キャラも活きているし、燃えの展開もしっかり押さえている。
テキストにややクセはあるもののBGMもコーラス付が多く
世界観も上手く表現出来ている。
技のエフェクトも一部ムービーで迫力がある。
×悪い点、ライターの用いる言葉の誤用や誤字が多い
後は、特定表現の多用が見受けられる
特に[睥睨‐へいげい][静謐‐せいひつ][一瞥‐いちべつ]等は使い過ぎな程である
もっと別の言葉で表現をしても良いかと
敢えて難しい漢字や表現で書く手法を否定はしないが不自然さが目立つ。
更に、技や現象に科学的な視野から説明をしようとしている
しかし、少し詳しい人間が見れば説明が破綻している
無理に詳しく現実的な説明をせず、ファンタジー要素で都合良くまとめた方が角がたたない。
ライターが伝えたい事は非常に共感出来るが、ソレをキャラに押し付け過ぎている感がある
もっと自然にキャラを活かせる手法を学ぶべき
どうにも一部キャラが喋らされている感じがして不自然さが所々に見受けられた。
後は、BGMに関してだが、良い点と悪い点が極めて目立った
多くの曲にコーラスがあり、世界観とマッチして良い雰囲気が出ているものもあれば
緊迫する戦闘場面で気の抜けたコーラス声がマッチせず不快な曲も存在
[煌めく星光]や[高天原]を聞いた時、正直脱力し『何コレ?』と思った程である。
画力に関しては男性陣の魅力が伝わる絵師であると思う反面
ヒロインや女キャラが可愛い、或いは美しいとはお世辞にも言えない
特に女性陣の体のバランスや表情が……。
コレは個人的なことだが、技の詠唱がハッキリ言ってダサイ……
詠唱の台詞の前後が繋がっていないので
ソレっぽい言葉を並べただけのリアル中二詠唱になっている
自己に対する祝詞なのか?
問い掛けを含む問答文なのか?ゴチャ混ぜで意味不明で一貫性が無い。
総じてシナリオは良好、試験的なBGMの挑戦も評価
先が期待出来るライターの試金石な作品と感じた
もっと場数を踏めば化けるライターだと個人的に思った、これからに期待したい
最後に民安さんが大人な女戦士というのはミスマッチな気がした(