コンセプトは良かったのにシナリオが追いつかないために損をしている作品。大抵のエゴ作品に言えることだが、最後の最後で今までの展開全てを無かったことにするようなラスボスが登場するので台無し。
精霊の育成、合体などのコンセプト自体はゲーム性の広がりを感じさせてくれるものの、1周目で大方の育成は終わってしまうため2週目以降は単にマップをクリアするためだけの作業プレイになる。
シナリオはいつものエゴ作品と比べれば終盤手前までは良く出来ている。
ただ選択肢の存在にそれほど意味があったのかは疑問(例えば、どこに移動するかを選択肢で決定するにしても、結局は順番に関係なく全ての選択肢を総当りしなければならない場面が多々ある。)
内容は探偵サスペンス。ヒロインと同棲していてもラブコメなどは一切無し。ラスボスはいつものパターン通りで何の脈絡もなく登場する超存在。ここがエゴの最大の弱点だと思う。
2週目からは本編のほかに北小路編が選べるようになる。こっちは探偵ではなく警察官で、本編を別視点で見る作りになっている。正直北小路のほうがキャラ造形などが良く出来ているのだがシナリオ自体は非常に短いのでそれほどのめり込めるものではない。
戦闘システムは神楽シリーズと同じなのでこれが気に入っている人ならやる価値はあり。
今回はOPがなかなか良い出来。歌、ムービーともに良作。