期待を超えてくれなかったがじわじわ来ている
作品の主である演劇の情報がしっかり説明されており演劇初心者でも分かりやすかったです。声優さんたちの素晴らしい演技によって各キャラクターたちの役を演じているときと日常生活のギャップが上手く表現されておりそこがこの作品の売りの1つだと思います。特に最初のカリギュラの演技を見たときは一気に作品に引き込まれました。
ヒロインだけでなくサブキャラたちにも見せ場があって素晴らしかったですが如何せん尺が短すぎるせいで世界観やキャラの掘り下げが弱く感情移入しきれなかったのが残念でした。特に折原氷狐!実妹モノが好きな人間としてあれは許せなかった。心の底から憎んでて見るだけで殺意がわいてたのに後半実は両思いでしたとかあまりにも普通で端的すぎる。環は兄貴らしいことほとんどしてないのにあれなのは違えだろ...どんなに憎んでいてもふとした時に妹を愛してしまう、それでこそ禁忌を犯した兄貴ってもんだろ!?白髪赤目に不在証明、紙の上、序盤で明かされる血のつながり、どうしてもかみまほを彷彿させる物語なのだから月社妃を超えてほしかった...勿論氷狐の想いは尊かったがそれに対しての環の反応が普通過ぎた。あれだけ狂った妹なのだから兄貴も狂っているべきだった。あれじゃあバランスが悪すぎる。
というわけで物語は面白いですけど実妹モノとしては平凡でした。ルクル先生のことだからもっと鬱要素ぶっこんで来ると思っていましたがそうでもなかったのは意外。
それでも理世と氷孤の想い、朧のカッコよさに免じて70点でしたが時間画が経つにつれ氷狐に浸食されていってるので75点です。百合とホモは強い。