自分には合わなかった
序盤が分かりづらい、読みづらい、理解できないの三拍子で面白くなかったです。しかし中盤からのその訳の分からさが少しずつ理解に変わってくる所はめちゃくちゃ面白かったです。ネタも多重人格というところは読めてたのですがそこからもう一回裏切ってきたのが流石すかぢ...見事に騙されました。BGM、曲が素晴らしいのも言わずもがな、ずっと聴いていたくなる音楽ばかりでした。
ここからはマイナス点、というか自分の好みなんですが雰囲気が合わない所が多くありました。素晴らしいBGMのお陰であの世界観に入りかける度にメタいギャグや自虐ネタ、世界観に合わない絵(これで狂気を表したいのは分かる)でどうしても冷めてしまいました。あとキャラも合わないことが多く特にざくろがダメでした。
この作品の真価はその後の作中に出てきた文献やキャラが引用してたセリフの元ネタ探し、他の人の感想から考察を深めていくことですがそれをしたいとは思えない文章でした。なんというかテキストやキャラの言い回しの裏にすかぢの「まあ理解できないだろうから理解したいならこの文献読みな!」というくっさい意図を感じてしまったからです。私は理解させる気がないライターのオナニーに振り切った文章なら楽しめるのですがライターのオナニーと見せかけて「考察してみ?ホレホレ」みたいなこちらに考察を促させようとする文章やオナニーの中に自己承認が感じる文章は嫌いなので考察する価値や必要性を感じませんでしたし楽しめるところも少なかったです。さらに言えば出てくるほとんどのキャラクターがライターが言いたいことを言わされるだけの人形と化しておりそこにキャラクターの生や躍動感を感じられなかったのも原因のように思えました。まあ銀河鉄道の夜くらいは読んでみようかな?