第一印象は一級の装飾品。ボリューム面での不足感は否めませんが、そこに丁寧さを感じることはできても、手抜きや妥協さは感じられませんでした。それはつまり、決してイミテーションではありえないということ。また、なによりビジュアルノベルという一つの枠組み表記に非常に納得させられる作品でもありました。ちょっとした目から鱗。そういえば昔シネマティックノベルと表記された作品もありましたね。
続いてセカンドインプレッションについて少々。
内容にはあまり触れません。
端的に言って面白かったです。
ただし、3部作の第1部ということで、質的な面はともかく量的な面での充足感は
やはりありませんでした。
間違いなく良作ではあったのですが、あくまで短編もしくは中編としての
評価に落ち着いてしまいます。
所謂、大作的なインパクトにどうしてもかけてしまいますので。
ただ、以下の4つの内
長くてつまらない。
長くて面白い。
短くてつまらない。
短くて面白い。
どれが一番許容できないかと言われれば間違いなく一番上の物を私は挙げます。
そして何より一番上の物が大多数を占めている現状からすれば、
ある意味救いはあるのかもしれません。
なので相対的にみれば満足度は高かったのかなと。
とはいったものの、その開発期間やボリューム面その他諸々を加味したとき、
色々な意味でどうしても割高感が付きまとってしまうのは否定できません。
勿論、どこにコストがかかっているかは一目瞭然なので理解はできるんですけどね。
ただ、そこに完全に納得できるかどうかはまた別の話なのかもしれません。
まぁ量的な面だけを見て、これは手抜きでしかない詐欺だ、と断じてしまう感性は
どうやら私は持ち合わせてはいなかったようです。
かなり俗っぽくかつ例えとして適切かどうかはわかりませんが、
たとえ美味しいと近所で評判の行列の出来るラーメン屋があったとして
そこに1000円以上払って通えるか否か
というところでしょうか
繰り返しになりますが、お話自体は面白く、独特のテキストと合わさって、その世界への没入感は素晴らしいものがありました。
また私が言うまでも無く、CG、演出面での作りこみは素晴らしいの一言で、
そのクオリティの高さは過去最高水準でしょう。
不満点はありますが、その不満点は次作、次々作で払拭されることに
なるでしょう。
ただ、最大のネックとなるのが、その発売が果たしていつになるのか、
ということでもありますが。
最後にまほよを印象的にあらわした一文を思い出したので、それを引用して
〆させて頂きます。
「綺麗という形容詞は、たぶん人間の生き方を形容するための言葉だ。服装とかじゃなくてね」
ところでDDDはどうなったんでしょうk・・・・・。