深月の物語としては完璧
やっぱりこういう締め方になったか~という感想。タイトルにも書いてある通り藤野深月の物語として見れば、完成度は高いと思います。スーパーで弟達と共に無力に引きこもっていた頃から、雄介と出会い良くも悪くも色々経験して成長し、最後には恋を叶えて大団円エンド(深月視点)。
でも今作って一作目のリアリティのある描写が好評だったように、なんだかんだで荒廃した世界のリアルな描写が最も評価されていたと思っていて、その点に関しては知性体やら裏切り者やらが全部雑に処理されてしまった感が否めない。
まず知性体と裏切り者という2つの存在。これは二作目を終えた時点で警戒していたのだが、案の定存在がバッティングしていた。そもそも後者に関しては要らなかったと思う。知性体も知性体なのだが、雄介と時子もそれに近いような存在であるが為、まだ良かった。
しかし、それならそれで最初から知性体との一騎打ちで良かった気も・・。それ以前に知性体が攻めてきた理由もよく分からず、大学では復讐を目的としていたのに対し市役所への襲撃は何を目的としていたのかが不明。仮に雄介が二作目の時点で知性体の一人と交戦して倒していたとかならまだしも、現状雄介に因縁を持つような理由も無い。そもそも知性体に狙われている?みたいなフラグ自体が今作の冒頭で急に挿入されるので、唐突感が否めない。
裏切り者達に関しても、伏線は一作目から有ったものの、処理が雑すぎて「えええええwww」状態。それまでの首切り祭りや二人のキャラが良かっただけに、今シリーズに対する熱量も一緒に処理された気分。なんだかクロアプのヤクザ物を思い出す笑。
この裏切り者達の処理の雑さ自体が、その後に知性体が控えているが故の産物であることは明らかな訳で、どうしてこう渋滞させるような事をしたのか問い詰めたい。二作目までは非常に神作と言っても良かっただけに、急に現れた敵キャラを上手く捌ききれなったのがバレバレで残念。こうなってくるとやっぱり知性体の方が要らなかったんじゃないかと思えたり。そもそも裏切り者の件は二作目でやっとけよと(OP詐欺だったし)。
ただ深月ちゃんに関しては最高だった。雄介が一人になって危うくなった場面で助けたシーンには痺れたし、その後のもう理屈抜きにして好きだからヤラせてくださいエッチはmeのエロゲ史上でトップクラスに興奮した。ああいうエモい表現に関しては制作の方の力量なのか素晴らしいね。深月への愛を感じる。
時子ちゃんに関しては若干消化不良かな。喋らなかった事には驚いたけど(CVはファンディスクかい)、非人間との淡い恋模様が絶妙な匙加減で描かれていたと思う。ただ二作目の時から思っていたけど時子ルートみたいな形でもっと長く見たかったかなあ。どっちでもおまけ感が有るのは残念。
知性体の親玉はまだ生きてるし牧浦先生も地味に放置されている。ので、
シンプルに続編希望!!!