テーマ性がよく、とても楽しめた一作 ご飯三杯いけますね
長文ネタばれ クリアした人のみでよろしく
ガタンゴトン・・・列車がレールの上を走っていく。思春期の頃に訪れる未来へのレールを選ぶことの不安さが常につきまとう作品
会長の弥津紀が一番中毒者に思えた。明日がくることが信じれないことを想像できるだろうか。その場一瞬の快楽が人生の全てとする価値観は主人公の見るレールに近いものがある。それはレールがない状態、まさに漠然とした不安である。快楽という刹那的なものに逃避する姿を難度が高いためにバッドエンドを繰り返しみる・・・そして何度も彼女の不安な悪夢を繰り返し見るのである。妊娠した時に主人公の元から去るわけだが人の命を預かることは、言葉で言い表すことが困難なほど大きなことで、未来が見通せないためどれだけの不安が彼女を襲ったことであろうか。だからEDはどれだけ支えられることで安心できるか。そしてずっと不安だったことがここで終わるのである。
主人公に感情移入しやすい作品のうえ、ネコ子と弥津紀編は相手の気持ちを汲み取りにくく相手側がメインなために評価されにくいのかもしれない。
一貫して、レールから外れて自分の足で歩くことを描ききってるのでまとまっている傑作