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hurukawaren1220さんの恋×シンアイ彼女の長文感想

ユーザー
hurukawaren1220
ゲーム
恋×シンアイ彼女
ブランド
Us:track
得点
100
参照数
454

一言コメント

彼女はただ全力だっただけなのだ

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

巷では色々言われてますが大好きです。
コンセプト詐欺だって言われてますけど普通に考えて何年も同じ人を想い続けるのって普通に小っ恥ずかしい部類なんですよ。現実でやったら重いだの何だの言われる部類。
なのでまったくのコンセプト詐欺では無いと思います。
ラストに関しては再会した派。
ラストのアレはただお互いの言葉が届いたのを指し示すCGだったんですよ。
なのでそれさえ示せれば二人は報われたんです。
それでいいんです。何が幸せかを決めるのは当人同士であって外野の私たちユーザーではない。
例え側から見てて不幸に見えても当人同士が幸せならそれは幸せなんです。
ユーザーが押しつけてはいけない。
たとえどんな結末でも全力で頑張ったそれはGLORIOUS DAYSなんですから。
彼女のやったことは許されることではないのかもしれませんが、全力であるべきものに全力だった彼女を責める気には私にはなれませんでした。
届く人に届けばいい。これは多分そんな作品なんだと思います。
以下考察なような何か
星奏の行動についてとラストのCG解釈
このエロゲをやるにあたって彼女の行動については大いに語る余地があるでしょう。
彼女のやってることは確かに褒められた事ではありません。洸太郎を利用しているわけですから。
でも彼女は必死だった。彼女もまた大好きな洸太郎に追いつきたかった。
だから利用してでもスランプを脱出したかった。借金を返したかった。そういうことなのだと思います。
最初の洸太郎のラブレターの返事も出してたんだと思います。grolious daysという歌の歌詞に載せて。ただ洸太郎が気づかなかった。しかし、大人になり洸太郎は気づいた。
その結果がラストなのでしょう。あそこは再会した派ですけど別にどっちでも良くて、あのCGが意味するところは洸太郎の言葉が星奏に届いたことの現れ、もっと言えばお互いの想いが初めて通じ合った瞬間なのだと思います。
実際、同じ芸術家でもそれまではお互いの世界を理解しあえてなかったところありますからあの二人。それが初めて通じ合った。それがラストのCGの意味なのだと思います。