一点突破型。エロゲらしいエロゲ好きにおすすめ
正直なところ、シナリオ本体はお世辞にもできがいいとはいえない。本来ならば70点台が妥当だと思うが、美汐ルートのラストだけで全ての欠点をチャラにした。
とはいえ、美汐ルートのラストの展開が評価されるのは、美汐というキャラの魅力がシナリオ内で読者に納得させる形で書かれているからこそであり、シナリオの出来が良いとはいえないというのは、展開がよくないだけで、キャラゲー的に見れば高水準の出来である。
キャラの魅力とシナリオの展開の融合こそがエロゲの醍醐味であり、本来はどちらが欠けてもいけないが、本作はシナリオの欠点を美汐ラストで挽回して、キャラもシナリオも結果的に高水準に仕上げてきている。
哲学かぶれなエロゲや推理小説まがいのエロゲではなく、エロゲらしいエロゲを求める人にこそお勧めしたい。