何故こんなゲームが登録されているのかとビックリしましたが、そういえば女性キャラとの個別エンディングとかありましたね。この作品は、ゲームとしてはとんでもないマゾゲー(難度的な意味で)でしたが、面白かったし、萌え要素に関してもIF作品の中でもレベルが高かったと思います。
ギャルゲー的な見方でこのゲームを評価すると、結構良かったと思います。
ぶっきらぼうで唯我独尊な主人公ゼロス、このキャラが味のある人物だったのが大きい。
常に偉そうな口調と態度で、ほぼ全編それを押し通すくせに
ショタキャラのノエルに対してだけ妙に目をかけてやってたり、
いざノエルが倒されると敵に対して激しい怒りを示したりと、
そういった、ごくごくたまに見せる仲間意識の演出が絶妙で、
そういうシーンでは見てる方もすごく気分が盛り上がる。
要するに、完成度の高いツンデレです。男だけどw
基本的に俺様キャラを押し通して、それで何とかしてしまうから無茶苦茶カッコいいし、
実に魅力のある主人公です。
で、そんな主人公が、ロリ巨乳キャラに後ろから抱きつかれて
思いっきり赤面しながら慌ててたり、
他にもヒロインに膝枕されて安らかな表情してたり、
元気系ヒロインに裾引っ張らてたり、そういったエンディングCGを見せられると
本編のキャラとのギャップからニヤニヤできてしまうわけでね。
それに、こういう魅力的な主人公だからこそ、女性キャラの魅力も際立つわけで。
ゼロスはなんだかんだで、一人で敵地に乗り込んで行ったファイルーザを助けに行ってやったり
言葉には出さないながらも、仲間を気にかけている部分があるのが分かるし
それに応えて女性キャラもゼロスを認めていったりするから、感情移入はしやすいです。
最終戦前の会話イベントで、エンディングを迎えるキャラが決まるのですが
(フラグを立てたキャラのみ会話可能)
このイベントで、明らかにゼロスにべた惚れ状態になっている女性キャラの態度などを見ると
すごく可愛いと思えてしまいますね。
個人的には、いつも元気で後先を考えていないようなキャラであるリディアが
顔赤くしてトロンとした表情してたのを見て、ものすごく萌えたりしました。
魅力的なヒロインが多いゲームですが、特に、
メイン格のヒロインの一人であるアデルについては描写が細かくて良かった。
最初はゼロスのことを敵視しているし、後にはその生き方が相容れないものだとして
対決する展開にまでなってしまう。
でも、こういった紆余曲折を経て、次第に仲間として認めていく過程は、実に見ごたえがありました。
しかしツンデレ同士の恋愛っていうのは見ててもどかしいものですw
他のヒロインにしても、ゲーム中のイベントを通してゼロスに惹かれていった、
というのがとても自然に表現できていますから、その結実である最終会話では
頑張った甲斐があった、という充実感を味わうことができて、とてもいい感じです。
ちなみにシミュレーションRPGとしては、かなりのマゾゲーでして
通常ルートのクリアですら相当のやり込みを要求されるので、
個別エンディング目的だとしても、クリアにはかなり時間がかかります。
漫然とやってると、数時間経過したあたりから異常に難易度が上がるし、
仲間にするために、自分たちのレベルより相当強いザコ敵を倒さないといけない女性キャラもいたりして
かなり苦労させられます。
終盤なんて、どんだけ仲間を強化してもボスの必殺技食らったら一撃で全滅するという
とんでもない鬼畜っぷり。
クリアするにはボスが攻撃してくる前にチェーンでハメ殺すしかないという、
この辺のバランスの取り方はすごくアイディアファクトリーらしいのですが…
しかし、難しいだけで理不尽というわけでは決してなく、じっくりキャラと装備を強化して
しっかりと戦術を考えて戦えば詰まることはなく進めていけるあたり、よくできています。
このメーカーのゲームはおしなべて評判が悪いですが、ソウルズシリーズは珍しく良ゲーの部類に入るでしょう。
明らかに悪いと言えるのは、操作性が劣悪でコントローラー放り投げたくなるアクションパートぐらいです。
ゲーム性が肌に合えば、やりこむ価値はありますよ。
ヒロインとの個別もいいですが、トゥルーエンドのゼロスの名セリフは一見の価値ありですし。
幸い、PS2版には資金や強力な装備を大量に仕入れることができるようになるバグ技がありますし
『スペクトラルソウルズ』等の、他のシリーズよりはむしろクリアのハードルは低いかもしれません。
最後になりましたが、このゲームに興味を持ったとしてもPSP版だけは買うのはやめた方がいいかも。
自分はPS2版とXBOX360版しか持ってないので大きなことは言えないのですが、
評判によるとPSP版はバグが酷いらしいので…