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houtengagekiさんのRe;Lord ~ヘルフォルトの魔女とぬいぐるみ~の長文感想

ユーザー
houtengageki
ゲーム
Re;Lord ~ヘルフォルトの魔女とぬいぐるみ~
ブランド
Escu:de
得点
75
参照数
929

一言コメント

戦闘システムが中毒性高くてハマれるし、SLGパートも面白いと思います。絵柄がとてもエロ可愛いし、戦闘での敵ヒロインのコスチュームを破壊する際の自由度が高いので脱衣ゲーとしても熱中できる。ただし、エロシーンが少ない上にエロの内容もあんまりエロくないのが実に惜しいです

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

 マップ上のマス目をテトリスブロックで埋めて進軍していくSLGパートと
その過程で発生するリアルタイムバトルを繰り返して進めていくゲーム。
魔女(ヒロイン)相手の戦闘は、攻撃で相手の服を破くことができる脱衣戦闘になってます。

 SLGパートは、制限ターン数以内にどのブロックを使ってマップを埋めていくか
計画性を楽しめるし、
バトルは攻撃と防御のタイミングを測るのが楽しい反射神経系のゲームで中毒性が高いし、
攻撃魔法を連続で炸裂させていくのは爽快感もあって楽しい。
ゲームとして面白くて飽きないですね。
かなりいい出来だと思います。
全3ステージあり、ゲームクリアまでの戦闘回数はかなり多くなりますが、
最後まで熱中してプレイすることができました。

 戦闘は、魔女の手下のぬいぐるみを相手にした雑魚戦闘が一番多いですが、
魔女が相手のボス戦闘のときは、魔女の一枚絵が画面に大きく表示され、
彼女たちが身にまとっている服を攻撃で破くことができるという脱衣バトルになります。
これがこのゲームの一番の醍醐味でしょう。
本作の戦闘で主人公が使える攻撃は、風の魔法と炎の魔法の2種類があって、
これを画面のどの箇所に発動させるか、マウスで自由に位置と範囲の指定ができるわけですが、
つまり女の子の衣服のどこを重点的に破いていくかをプレイヤーの自由にできるということです。
ニーソだけ残して他を全部ひんむいたりとか、
他全部無事だけどおっぱいだけ露出させたりとか、
色々とプレイヤーの趣味通りに脱がせることができるわけですね。

 女の子の一枚絵を自由に脱がしていく楽しさは、劣情も刺激されるしなかなかのものですが、
時間制限もあるし、相手も当然こちらを攻撃してくるので、思ったように脱がすのは結構大変。
まして全裸にしようと思ったら戦闘をかなりうまく運ばないといけないので、
一種のやり込みになってますね。
この脱衣戦闘は、やっているとかなり熱くなります。
さらに、相手の拠点に攻め込んだときの決戦イベントでは、魔女を倒せばエロシーンになりますが、
このとき、戦闘で倒したときの脱衣状態がエロシーンのCGに反映されますので、
好みの脱衣状態にしたいという思いがいっそう強くなります。
 そして、CGの完成度もかなりのもので、原画の水鼠氏のキャラデザインは
明るい可愛らしさと肉感を両立した、実にエロ可愛いもので、脱がしたいという気持ちが強く湧きます。
この人の絵で脱衣ゲーができるというのは、かなり嬉しかった。
ヒロイン二人とも戦闘時の一枚絵が、序盤ステージと最終ステージで別のものが用意されていたのも、
脱衣を楽しむ上では気分が変わって嬉しかった。


 そんな面白い脱衣ゲーなのですが、しかし残念なところもあります。
まず、このゲームでエロシーンのあるヒロインは二人になりますが、
まあミドルプライス作品ですからヒロインの数が絞られているのはいいと思います。
ですが、エロシーンはこの二人それぞれに二つずつ、合わせて4つしかありません。
これはちょっと少ない。ゲーム的に凝っているのは分かりますが、エロゲーなのですから
もう少しエロも充実してて欲しかった。
エロが少ないのでは、脱衣状態がエロに反映されるという魅力的な要素も
楽しむ機会があまりないわけですから、もったいないです。
まあ差分作業は膨大だったでしょうし、戦闘時のCGも通常状態とノックダウン状態で別々に用意してあって
とても凝ってますから、作ってる側はこれでもすごく大変だっただろうというのは分かるんですが、
でもやはりプレイヤーとしては食い足りないというのが正直な感想になってしまいます。

 あと、脱衣ゲーとして純粋に見ても、脱衣ゲーでは大事なヒロインの恥じらいが少し物足りない。
戦闘中のボイスで恥じらいの声は一応あるものの、
戦闘後のテキスト描写では脱がされて恥ずかしいとかそういう反応がほとんど見られず、かなり淡白でした。
これではせっかく脱がしても、いまひとつそそられるものがない。
たとえば戦闘後に、脱衣の状態次第でヒロインが多彩な恥ずかしがり方をするとか、
できればそういう作りこみが欲しかったなあ。

 そして、エロシーンのエロさもかなり薄い。
これは主人公に劣情が足りないせいもあると思います。
犯される際のヒロイン達は、いちおうは恥ずかしがったり嫌がったりしているんですけど、
主人公はあくまでそういう行為を、魔女を倒したり、魔女から魔力を奪ったりするための手段だとしか
思っておらず、性的に極めて淡白なので、見てる側としてはエロい気分がいまいち盛り上がらないです。
主人公がもうちょっと性的にがっついたところがあれば、ヒロインの恥じらいももっと強く出せただろう
とも思いますし、このへんの描写は脱衣エロゲーならではのエロさをちゃんと出して欲しかったです。

 そして、ストーリーのラストが「次回作に続く!」みたいな形でぶった切られて終わっているのも
難点と言えるでしょう。発売前に、そういう情報は公式には無かったと思います。
やはり一本のパッケージ商品としては、こういう終わり方をされるとどうしても不満をおぼえてしまう。
続きが気になる……


 ちなみにストーリーやテキストに関しては、なかなかおもしろかったと思います。
主人公は故郷を魔女に占領されたため、彼女たちに反抗して奪還しようとして戦いになるわけですが、
魔女エーリカは強気な性格ながら意外にノリがよくて嫌味がないし、
その従者フィーネは間の抜けたドジっ娘っていう感じだし、敵だけど二人とも普通に可愛い。
豊富に用意されている主人公とのやりとりも、かなりコメディタッチになっていて
明るいノリのシーンが多いです。
主人公がかなり変なテンションの性格をしてるため、彼がボケてエーリカが突っ込みになっているような
漫才じみたノリの会話になっていることも多かったですし。
仲間の女性キャラであるリアとも愉快な会話が多かったし、主人公が個性的で面白いキャラだったおかげで
ミニイベントからストーリーまで、状況のわりにそこまで深刻な雰囲気にはなっていなかったのが印象的です。
ただ、ストーリーの深いところに触れるシーンになると、かなり深刻な雰囲気を漂わせてもいて、
ファンタジーとしてのシリアスな面白さもしっかりあった。要はメリハリがしっかりしている感じですね。
テキストの質が良好で、終始読んでいて飽きなかったのは好印象でした。

要するに、テキストはエロに関してはいまいちで、ストーリーに関しては高品質だったわけです。



●まとめ
 なんだかんだで、おっぱいの大きい金髪ロングの魔女を脱がして犯すのは楽しかったので、
(従者のほうもエロ可愛かったし)
やっていて面白くて萌えるゲームだったのは確かです。
なにしろCGの品質や、脱衣の自由度などは本当に良かったですからね。
それに、戦闘自体が面白い出来だったおかげで雑魚戦が多くても飽きずに熱中できたのも素晴らしい。

 なにげにシステム面も充実していて、回想モードではヒロインを倒したときの脱衣状態を
各エロシーンにつき3つまで保存しておくことができるなど、かなり配慮が行き届いていますし、
実績解除の要素があったのも達成感があって良かったし、やりこみ用の高難度も用意されているなど
しっかり作りこまれているのが、よくわかります。
バグも特にありませんでしたしね。

 よくできたゲームだと思うからこそ、エロさが質量ともに不足していること、
そして分割商法っぽい終わり方だったことが惜しまれる。
シナリオとゲーム性は80点で脱衣エロゲーとしては65点といったところ。
まあ、熱中して楽しめたのは確かなので、続編は非常に楽しみですけど。
できるだけ早く出て欲しいものです。


























 どうでもいいことではありますが、主人公の父親ダリウスはぬいぐるみにされた上に
エーリカの胸や尻の下敷きにされたり、踏んづけられたりしているわけですが、
かなりうらやましいと思ってしまった……
ダリウスはその境遇に心から喜びを感じているような感じでしたが、
エーリカもフィーネも、かなりエロい体してますから気持ちは非常によくわかります。