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houtengagekiさんの魔法少女リィ -淫魔の試練場-の長文感想

ユーザー
houtengageki
ゲーム
魔法少女リィ -淫魔の試練場-
ブランド
ルナソフト
得点
78
参照数
1774

一言コメント

主人公が可愛い上に3DダンジョンRPGとしてもなかなか面白くて、コストパフォーマンスのいい作品でした。主人公のリィーネがボスモンスターに負けると犯されるという敗北陵辱がエロのメインですが、サブ男キャラ相手の純愛エロシーンなどもあります。立ち絵もCGも質が安定してエロ可愛いので、絵買いでも損はしない良作だと思います。陵辱シーンの描写が結構悲惨なのが印象的だった。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

敗北陵辱中心に、戦う魔法少女のエロシーンが色々楽しめる3DダンジョンファンタジーRPG。
主人公リィーネはやや明るめの性格をした女の子で、
性格面に際立った特徴はないものの、正義感も強く、見ていて好感が持てる子だし
恥じらいもあって可愛いので、充分に魅力的だと思います。
スタンダードな主人公タイプの性格って感じかな。
スタイルのいい体をしているので、陵辱されるシーンがエロいです。

全体的に絵の質が高く、しかも最後まで安定していますので、
絵的にも性格的にもリィーネを気に入ることができれば、最後までしっかり楽しめると思います。
ストーリー的にもそれなりにしっかりしていましたし、
サブキャラが好感の持てるキャラばかりなので、わりと感情移入して楽しめた。



●RPGとしてのゲーム性について

いわゆるハックアンドスラッシュと呼ばれるジャンルの3DダンジョンRPG。
RPGとしては比較的シンプルなゲーム性をしています。
戦うキャラクターは主人公リィーネ一人で、通常攻撃と魔法を駆使して
ダンジョンを潜っていくことになります。
使い魔を作ってサポートさせる要素がありますが、あくまでサポート程度であって、
基本的に戦闘はリィーネ一人で行い、パーティ要素はありません。

戦闘に勝つと敵がアイテムを落とすわけですが、かなりよく落としてくれるので
一回ダンジョンに潜っただけで装備品やアイテムなど大量に溜まるので
ハクスラとしては面白いです。
お約束のように、同じ装備品でも等級があって、
レアだとステータスアップをはじめ色々と追加効果がついていたりするので
いいものを引いたときには心躍りますし、そういうハクスラの基本はちゃんと押さえてますね。

ただ、アーティファクトと呼ばれるレア中のレアアイテムは性能が固定なんですが
これが通常の装備品と比べると段違いの性能であることが多いので、
ゲームが進むと、通常装備のランダム追加効果を吟味するよりも、
とにかくアーティファクトだけキープして他はポイ、というプレイになりやすいですけどね。

装備品は10段階まで強化を行うことができ、強化すると追加効果もパワーアップするので
これも楽しいんですが、まあ10までという限界があるので、通常装備を強化しまくって
アーティファクト以上のものにする、ということはできないのが惜しいところ。

でもまあ、最強クラスのアーティファクトを手に入れるのは困難なので、
手に入れた時の嬉しさは相当のものなので、これもまたハクスラとしての面白さでしょう。

あとは、戦闘教本という交換用アイテムのシステムもなかなか。
街のサブキャラ達に渡すと、かわりにスキルやアイテムをもらえたりするんですが、
これがなかなかに有効なものばかりなので、戦闘教本を敵がドロップしてくれると嬉しくなります。
中にはコスチュームをくれるキャラもいますし、
大量の戦闘教本を渡すと救済アイテムと言っていいレベルの強烈な強さの装備も貰えたりします。
ドラクエで言うちいさなメダル的な要素ですが、こういうのがあると飽きなくていいですね。


戦闘バランスは、それなりに厳しいです。油断しているとすぐやられるし、
しっかり装備品を整え、レベルも上げていかないと先に進むのもおぼつかない。
しかし、ちゃんと強化すれば魔法でさくさく敵を倒せて気持ちいいので、爽快で楽しいです。
ゲームバランスはよく調整されていると思います。
パラメータはプレイヤーがポイントを振り分けて自由に上げていくシステムですが、
上げ方を失敗したと思っても、ポイント振り分けはアイテムでリセットできるので安心です。

エンカウント率はわりと高く、運が悪いと2歩で敵が出てきたりしますが、
戦闘が楽しいので、飽きずにプレイすることはできます。
ただ、戦闘のテンポは多少遅めであることと、
ゲーム自体も結構プレイ時間が長く、Normalだけでもクリアには時間がかかるので
自分は終盤頃には、結構エンカウント率の高さにはうんざりしてしまいましたが……
でも戦闘中の立ち絵の可愛さと、エロが見たいというモチベーションに助けられて
最期までゲームを楽しむことはできました。
正直に言えばエンカウント率を軽減する要素はなにか欲しかったですけど。

操作性は多少のクセがあるけど、すぐ慣れます。
3Dダンジョンは、基本はキーボードの矢印キーで移動しますが、
マウスのボタンを押しながら移動することで、便利な移動の仕方をすることができたり
結構考えられてますね。

まあとにかくゲームとしては、特に斬新っていうところはないものの、
いろいろ要素が用意してあり、詰まり防止の配慮もしてあるので、遊んでいて楽しかったです。



●エロ要素、CGなどについて

まず、同人のエロRPG等でよくある、戦闘中にダメージを受けると服が破れるという要素があります。
戦闘中、画面の右側に大きく表示されたリィーネの立ち絵は非常に出来が良く、可愛いです。
ゲーム中にはデフォルトの魔法少女服をはじめ、セーラー服、メイド、巫女などの
コスチュームが装備品として手に入り、装備すると立ち絵が変わります。
これがしっかり戦闘中の立ち絵やエロシーンにも反映されます。

立ち絵の変化の仕方もいい。ノーマルではりりしい表情をしていますが、
ダメージを受けるごとに、苦しげな顔、半泣きの顔、と変わっていき、
当然ながら服の破れ方もどんどんビリビリになって裸に近くなっていくので、
表情も相まってそそられるものがあります。
特に半泣きの表情が素晴らしい。この絵師さんは泣き顔描かせたら相当なものですね。

エロシーンは大別して、
・リィーネがボスモンスターに敗北した時の敗北陵辱(差分含め25シーン)
・リィーネとサブ男キャラによる純愛エロ(5シーン)
・サブ女性キャラのエロシーン(5シーン)

の3種類があります。
一番多いのは敗北陵辱です。
5階層あるダンジョンにそれぞれボスがおり、
しかもリィーネの着ているコスチュームごとに別のエロシーンが用意されていますので。
コスチュームごとのエロシーンの違いは、テキストは当然違っていますが、
CGに関しては、5種のコスチュームに対して基本CGが2枚用意されています。
コスのうち3つは差分CGで済まされることになるわけですが、
まあ全部差分じゃないだけでも頑張っている方だと言えるでしょう。
ボスモンスターは触手系が2種、人間型2種、スライム、という内訳になっていますが
スライムも触手はえてるので、結構触手率が高く感じました。

ウィルというサブ男キャラとの純愛エロに関しては、使い魔を錬成する時に精液が必要なので、
という理由によるものですが、そもそも主人公のリィーネがウィルのことを憎からず思うようになるため
結構ラブいエロシーンになるわけです。
このキャラはリィーネの先輩冒険者キャラという感じでさりげなく世話を焼いてくれるんですが、
かなり良い奴な上、シナリオにもよく絡むので、エロがあるのは自然な流れっていう感じがしました。
しかしちょっと乙女ゲーっぽい気分になるのもまた事実。
ウィルにボイスは無いし、エロCGはリィーネ中心の構図でウィルの顔は出ないので、
普通のエロゲーの純愛エロシーンと同様のエロさを楽しめるようになってますけどね。

サブ女性キャラの陵辱シーンは、一応用意されているという程度かな。
1~2シーンずつありますが、オマケに近い気がします。
女騎士は陵辱されるのが似合うキャラなので、エロシーンがもうちょっと欲しかった気もする。

エロシーン全体の印象としては、ややテキストの尺が短い傾向があるものの、描写自体は悪くない。
特に敗北陵辱は、陵辱される絶望感をリィーネの心理描写や台詞で良い感じに表現してくれているし、
かなり悲惨な描写がされていたのが印象的でした。
亜人に輪姦されて延々と犯され続ける、みたいな最期はぬるいほうで、
卵を産み付けられて、モンスターの子供が産まれると同時に腹を破られて死んでしまったり、
他にも、激痛を伴う触手陵辱の後に絞殺されるなど、なかなかに容赦ない。
単に陵辱されるだけでなく命を奪われる終わり方がわりと多く、
戦う女の子が負けて犯され、さらに殺されるという描写に興奮するのであればオススメです。
なかなかに悲惨なエロシーンが揃っていると思います。
ちなみに、テキスト描写は悲惨ながら、スプラッタなCGはありませんでした。
絵的には自重してある感じですね。


グラフィック面での全体的な印象としては、
とにかくリィーネについては立ち絵もCGも文句なしのクオリティ。
おっぱいもそこそこ大きく、スタイルがいいので立ち絵が眼福でした。
個人的にはメイドコスの時の胸と、タイツにつつまれた太ももの肉感は
かなりのエロさだったので、ゲーム中の半分以上の時間はメイド服着せてました。
もちろんエロシーンのCGもいい。パイズリの時の胸の質感なども相当なエロさでした。
陵辱は前述した通り触手が多めなので、それが好きなら満足できるのでは。
あとは輪姦もそれなりにシーン数が用意されています。


何気に、ボス戦闘ではわざと敗北しなくても、勝利時に「薄い本」というアイテムが手に入り
それを使うと、負けた時のエロシーンが見れるようになっていまして、
エロシーンを見るためにわざと負けるのが面倒、というプレイヤーにも
配慮した仕様になっているのは嬉しいですね。

ちなみにこのゲーム、最初のNormalモードをクリアするとNightmareモードで2周目が始まり、
それをクリアするとHellモードがプレイでき、全3周になっています。
基本的にストーリー内容は変化しないようなので、2周目以降はやりこみと言っていいんですが、
ただし、2周目でないと手に入らないコスチュームがあるため
CGやエロシーンをコンプリートするには2周めの終盤までプレイする必要があります。




●まとめ

ハクスラとしての楽しさ、キャラCGのエロ可愛さは充分なものですし、
値段の割になかなか遊ばせてくれる、面白いエロゲーでした。
アイテム集めや周回プレイに加え、実績解除の要素もあるので、
やりごたえがあるように作ってくれていて、やり込み派のプレイヤーにも嬉しいところですね。
システム面もわりと配慮が行き届いていて、詰まる不安やストレスなどは感じなかった。

背景が他の同人ゲーで見覚えのある、おそらくフリー素材っぽいものだったり
ちょっと同人っぽさが随所に見えるのが気になるところではありますが、
エロも充実していると思いますし、
低価格でここまで楽しませてくれるなら充分でしょう。
下手なフルプライスのエロRPGを買うよりもずっといい、と言えるぐらいの良作です。