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houtengagekiさんのROBOTICS;NOTESの長文感想

ユーザー
houtengageki
ゲーム
ROBOTICS;NOTES
ブランド
MAGES.(5pb.)
得点
84
参照数
1152

一言コメント

ストーリーがやや強引で練り込み不足が目立ちますが、それを踏まえた上でも名作だと思わせてくれるぐらいに、力強い魅力のある作品でした。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

 巨大ロボットへのリスペクトに満ちたシナリオの、近未来SFジュブナイル。
とにかく読んでいて面白い。純然たるエンターテイメント、という感じです。

 出だしは緩やかで、強いインパクトで惹きつけてくれるという感じではないのですが、
主要キャラが出揃ってくると一気に面白さが増してきます。
どのキャラもいちいち個性が強くて魅力的だから、相乗効果的に面白くなりますね。


 ストーリーは、部活でのロボット製作と、世界レベルの陰謀を告発する内容のレポートを主人公が発見していく、
その2つの要素が主軸となって展開していくのですが、
メインヒロインのあき穂が巨大ロボットを制作する夢を情熱的に追いかけるロボ部での日常を明るく描きつつ、
その裏に見え隠れする陰謀の気配が、シナリオに不気味な緊張感を与えてくれていて、読み進める手が止まりません。
どちらの要素もしっかり面白いために、メリハリがきいているのが良い感じ。

 それにロボットと陰謀以外にも、各キャラに絡んで盛り込まれている要素が非常に多くて、
ホビーロボット、作中で名作として扱われているガンヴァレルというロボットアニメ、
種子島が舞台ということでロケットやJAXA(宇宙航空研究開発機構)なども登場しますし、
それらがどれも面白い要素である上、本筋のテーマにしっかり絡められているために、
各要素が登場キャラと絡めて深く掘り下げられていくごとに、ストーリーの深みも増してくるのがいいですね。
伏線や謎も、これでもかとばら撒かれていくし、これだけ多くの要素を用意して広げられた風呂敷を
結末に向けてどうまとめあげていくのかまったく読めず、先がどんどん楽しみになってきますし、
とにかく読んでいて飽きないゲームだなあ、というのがプレイ時の印象でした。

 雰囲気の面で特筆したいのが、近づくと危険なような予感がする、そんな気配を演出するのが上手い、ということ。
陰謀の真相に触れたり、危険そうな場所に踏み込んでいくシーンのドキドキ感はたまりません。
そして、舞台が種子島という田舎に移ったことで、やや日常にのんびりした空気が出ていることと、
部活がメインに描かれるため高校生の青春らしい雰囲気が演出されているあたりは、
同シリーズの前作『シュタインズ・ゲート』と比べて明確に違う、この作品の個性と言えるでしょう。



●キャラクター描写とストーリーの魅力について

 主要なキャラクターはみんな個性的で、特に主人公とメインヒロインが癖の強いキャラになってます。
主人公の海翔は格闘ゲーマーとしての信念に従って生きていて、全一を目指すという目標を貫き続けるため、
どういうシチュエーションで熱くなるのかが終始一貫しており、
何をするにも、いちいちキルバラ(作中の格闘ゲーム)での勝負で決めたがるし、
格闘ゲーマーならではのこだわりや格好良さを感じられるように仕上がっています。
格闘ゲームをやり込んだ経験があるなら、彼の生き方のスタンスには感情移入できる部分があるんじゃないでしょうか。
そのあたりの心理描写がしっかりしているので、キルバラが絡んだエピソードは、なかなかに熱さを見せてくれて面白い。

 しかし、この主人公が、ロボット製作という作品のメイン要素から一歩引いたスタンスを取っているのが特徴的でした。
むしろ、動く巨大ロボットを作るというロマンあふれる夢を持って奮闘し、葛藤や挫折がじっくり描かれていくのは、
メインヒロインである瀬乃宮あき穂の方なのです。

 あき穂というキャラは、二人が通う高校のロボット部長にして海翔の幼なじみなのですが、
萌えるとかそういう以前に人物として非常に魅力的に描かれたキャラクターでした。
実際に近くにいたら絶対ウザいなあとか思うだろうけどもw
でもロボットへの愛情の深さや、巨大ロボットを完成させる夢への熱い気持ちはとても好感が持てるし、
無謀で後先考えないところがあって空回りもするけど、とにかく行動力があって活力に満ちたキャラという感じで、
才能的には平凡なりに奮闘する姿は見ていてまぶしくなる。
好感の持てるキャラなだけに、彼女を中心にだんだんとロボ部の活動が進んでいく様は
見ていて充実感を覚えますし、
このヒロインは序盤からまるで主人公のように存在感が大きいです。
この作品は各キャラに視点が移ることがちょくちょくあるんですが、あき穂に視点が移ることは特に多くて、
彼女の心理が描写される機会も多いし、ほとんどダブル主人公のような読み応え。

 このゲームはあき穂が肌に合わなければ、楽しむのは辛いかと思います。
そのくらい彼女の魅力に重きが置かれた作品でしたから。
逆に、彼女を気に入ることができれば、見守る気持ちで楽しめる。
海翔の態度が、ちょうどそんな感じなわけですからね。
ファルコムのRPG『空の軌跡』をヨシュア視点でプレイしたらこんな感じなのかなー、とか思いました。
まあもちろん海翔とヨシュアでは性格的には全然違いますが、構図的な意味でね。
やってない方には意味の分からない例えをしてしまってすいません。

 一見、ロボット製作と格闘ゲームという、ヒロインと主人公が情熱を傾ける対象がまったく違って見えますが、
二人の情熱の根源は同じである上、話としてもしっかりと交わっていきますので、
終盤になるとこの二人の見応えも増してきます。
ストーリー的面のみならず、この二人は幼なじみとしての気安い距離感がうまく描写されているので、
恋愛未満だけど仲の良い幼なじみ関係、というものを楽しみたいなら、
日常から終盤まで微笑ましい気分で見ていけるのでオススメ。
そして、序盤の恋愛未満の二人に感情移入していると、終盤はあき穂がどんどん可愛くなる上、
感動できるシーンも目白押しですし、描き方はかなり上手い。
そんなわけで、主人公とヒロインについての描写は充分な深みがあり、とても出来がいいです。
 ストーリー的にも、巨大ロボットを作る夢と、ロボットアニメへの愛情というテーマを、
陰謀、憧れの存在である姉、といった要素と絡めることによって熱いストーリーへと繋げており、
読み応えという意味でも、この二人の物語はかなり質が高い。

 とはいえ、二人ともかなりクセの強い性格をしているのは間違いないので、
プレイ前に、可能なら体験板を試すのをオススメします。
PHASE1の時点で、だいたい性格面については掴むことができるようになっていますから。
海翔はここぞという時には助けに入るキャラではありますが、普段はやや突き放した感じの見守り方をしているため、
冷たく感じられやすい部分もありますし、
あき穂は正直言って悪い意味での子供っぽさも目立つため、二人とも好みがかなり分かれそうなキャラではありました。


 あき穂以外のヒロインやサブキャラクター達も、みんな個性的で存在感があります。
ヒロインで特に目立つのは、神代フラウというキャラですかね。
彼女はネットスラングを多用して喋る上に、性格的にもコミュ障のように描かれている非常に独特のキャラなんですが、
その痛々しい言動が見ていて面白い上に、シリアスな流れになった時には
落差のおかげでより可愛く感じられるため、かなり深みのあるキャラになってます。
特に個別ルートは主人公が作中でも特にカッコイイし、フラウの可愛らしさも含めて必見レベル。
普段の痛い言動の時点で萌えることができるなら、このキャラは絶対気に入ると思いますw
こういう独特の可愛さがあるキャラは良いですね。

 終盤の本筋もいいんですが、あき穂以外のヒロインの事情を掘り下げていく中盤の個別ルート群も出来はとてもいいです。
ストーリーのまとまりという意味では、中盤が一番高品質かもしれない。
各ヒロインともロボットやAR(カメラ越しの現実の映像にバーチャル画像を配置する技術)といった設定をもとにした
科学アドベンチャー作品ならではのシナリオが展開しますし、内容が多彩で、やっていて飽きがこない。
前述した通り、神代フラウについては特に出来がいいですし、
他のヒロインも個別をプレイすると思い入れがぐんと増すくらいクオリティは高いです。
それに、個別を通じて明らかになっていく本筋に関する事実も多く、
だんだんと陰謀の真相に近づいていく気配をしっかり漂わせているのも上手い。
まあとにかくプレイヤーの好奇心を持続させつづけてくれるのが上手いですよ。

 それにヒロイン達だけでなく、主人公たちを取り巻くサブキャラ達も全員深みのある人格をしているため、
プレイしていて飽きません。おかげで最後までずっと感情移入しつづけて楽しんでいけました。



●シナリオの不満点について

 そういうわけで、とても魅力の多い作品なのは間違いないんですが、ちょっと惜しいなと思える部分も多かったです。
まず思ったのが、この作品、いくらなんでも練り込み不足すぎるんじゃないか、ということです。
陰謀の気配を漂わせて緊張感を煽りつつ、熱く感動させてくれる出来のいい物語として仕上がってはいるのですが、
物語が締めくくられたあとも、どこか読後感というか余韻が弱い。
それというのも、投げっぱなしな伏線や設定の強引さ、ハッキリ説明されない要素がかなり目につき、
スッキリしない気持ちがかなり残るからです。
具体的に挙げるのはネタバレ度が高すぎるのでやめておきますが、
シュタインズ・ゲートやEver17ですら投げっぱなしな部分はありましたが、それらの作品と比べても、
今作は投げっぱなしだと思える要素が多すぎると思う。
正直言って、本作は完成度という意味では決して良い出来とは言えません。
ストーリーの持って行き方も強引さが目立つから、せっかく伏線を張りまくることでワクワクさせてくれてたのに
回収される際の収束感がイマイチ弱くて、あまり気持ちの良くないシナリオになっていたのも惜しい。

 まとめ方のイマイチさから考えると、ひょっとしてこのゲームのシナリオは
時間がなくて未完成状態でリリースされてしまったんじゃないか? と疑ってしまうレベル。
ちょっと盛り込んだ要素が多すぎて収集がつかなくなってる感もありますね。

 まあシナリオに粗が多いのは百歩譲っていいとしても、それよりもさらに不満な点があります。
それは最終的なエピローグが無いこと。余韻の弱さの最大の原因ではないかと思います。
ラストのスタッフロール後、全キャラのその後に軽く触れるようなエピローグは入れて欲しかった。
スタッフロール後のエピローグは、作品によっては蛇足になることもありますが、
本作はただでさえ描写不足感が強いので、絶対に必要だったと思います。
シュタインズ・ゲートではしっかりとそれがあって、あの作品を名作たらしめていた要素の一つだったのに、
何故今回は省いてしまったのか、とても疑問ですし残念です。
それさえあれば、余韻の良さに浸ることで細かい粗を気にせずに済んでいたんじゃないか、という気もしますから。



●章構成について

 この点については、褒められる点がありません。
このゲームは、PHASE1、PHASE2、という感じに進んでいく章立ての構成になっているのですが、
PHASE5までが共通ルートになっており、そこまでの行動によって、各ヒロインの個別ルートに分岐します。
こう書くと一般的なギャルゲーの分岐の仕方に見えますが、実際やってみるとかなりいびつな造りになってます。

 PHASE6~8が中盤の個別ルートということになるのですが、実はこれらのPHASEの内容は
数字通り時系列順に繋がっていて、さらにPHASE9以降の本筋へと繋がっていきます。
なのでストーリーとしては完全に一本道だし、この内容で共通から各PHASEへ分岐する仕様になっているのは
かなり不自然に感じてしまいました。
これなら6~8も順番通りに一気に読んでいけるようにして欲しかったです。
いちいち共通ルートをロードして攻略する手間をかけさせられるのは単純に面倒なだけ。
攻略要素は、戦闘の勝敗によってバッドエンドに行くことがあるとか、その程度で良かったのでは。


 あと分岐の仕様もどうかと思う。ていうかシュタインズ・ゲートよりも面倒になっているとは思わなかった。
あのゲームの真ルート突入のための難しい攻略を、何回もやらされるような感じです。
今作は「ツイぽ」という、Twitterそのまんまのツールが用意されていまして、
ポケコンを使える状況ならいつでも開くことができ、他のキャラのつぶやきを見て楽しむことができたり、
特定のつぶやきには返信をすることができたりと、現実のTwitterに似た感覚を味わうことができて
ゲーム内のキャラ達の性格もツイートによく出ていて面白いし、
シナリオ自体とは別の箸休め的なものにしては、よく作りこまれているなぁと感心するのですが、
問題は、この「ツイぽ」でのヒロインへの返信が分岐に関わっているという点。

 「ツイぽ」は、だいたいいつでも見ることができるかわりに、当然一切見なくてもゲームを進めることができるので
興味がない場合はスルーしたくなりますが、分岐に関わってくるとなるとちょくちょくチェックしなければならず、
結局強制的に見ることになってわずらわしいし、
そもそもこういう仕様だと、話に熱中するほど必須ツイートを見落とすことが多くなります。
さらに、返信は3通りの中から選んでおこなうのですが、正解を判別する方法はあるものの、
いちいち正解かどうか確かめるのが単純に面倒くさいし、必須選択肢の数も多くて難度もかなり高かったりして、
まあとにかく鬱陶しかったですね、この分岐の仕様は。
「ツイぽ」自体はせっかく楽しい要素なのに、
こうなるとわずらわしく感じられてしまうから、もったいないです。


 そんなわけで、章構成や分岐の仕様は明確に不満点です。
シュタインズ・ゲートのメール返信による分岐といい、ガジェットを利用して独自の分岐の仕方を盛り込もう
という意図があるのはわかりますが、せめて自然にやってても攻略できる程度まで難度は下げて欲しいところです。



●グラフィック等

 立ち絵は3Dモデルで、イベントCGは2Dのイラストという、最近よく見る仕様。
3Dモデルは仕草がよく表現されていましたし、なかなか出来はいいと思います。
イベントCGについては、特筆すべき点は特にないですが、背景の豊富さはかなり賞賛したい。
ほとんど一瞬しか使わないようなシーンでも、使い回しでなく独自の背景CGが用意されていたりして、臨場感は大きかったです。
種子島の自然あふれる背景グラフィックも、かなりの数が用意されていて、雰囲気を味わうには充分でした。

 ポケコンを使って背景を見ることにより、その場所についての解説文を読める要素も面白かった。
しかし、贅沢を言えば、ポケコンを使ったAR要素はもうちょっと活かして欲しかった気はします。
できることがイマイチ少なかったですし。
ヒロインに猫耳を生やすことができるアプリなどは、自分で自由に使ったりしてみたかったし、
もっといろんなアプリがあってもよかったんじゃないかなぁ、と思いました。



●まとめ

 正直言って完成度は高くなく、特に伏線回収の気持ち良さと余韻が物足りないのが
非常に惜しまれますが、それでも非常に大きな魅力で押し切られてしまうというか、
とにかく読んでいて面白い作品だったのは確かです。
ロボットや格闘ゲームが好きなら、なかなかの熱さがあって感情移入しやすい内容だと思いますし、
そうした題材が好きな方にならオススメできます。
 終盤にはグッと来るような名シーンも多く、海翔とあき穂の二人の、幼なじみとしての描写が
なかなか見応えがあって良かったですし、キャラの魅力は相変わらず大きい上、
細かいことを気にしなければ、ストーリーも手に汗握る面白い内容ですから。
粗やツッコミどころは多いけど高く評価したくなる、そんなゲームなわけで、
そう思うと、この作品のヒロインであるあき穂は、このゲームをいろんな意味で象徴するキャラと言えそうです。

 ちなみに『シュタインズ・ゲート』や『カオスヘッド』をやっているとニヤリとできるような
ファンサービスは多いですし、特にシュタゲからは一部のキャラが重要キャラとして出演する上に
エンディングまで用意されていたりしますが、
ストーリー的には別にそれらの作品をやっていなくても問題なく楽しめると思います。

 本作も、やはりニトロプラスからPC版がリリースされるのだと思いますが、
できれば、その際には大幅に加筆して描写不足な部分を補って欲しい。
大きな魅力のある作品なだけに、この完成度のままではもったいないですから。
それともFDで話を補う予定でもあるのかな? どちらにしても、何らかの補強は欲しいものです。



↓以下、回収して欲しかった伏線についていろいろと。
 ネタバレ全開なのでスペース開けておきます。

































・フラウの母親の行方について
 これについて、ハッキリとした真相が語られないのが残念。
生死についてはだいたい察することができるとはいえ、これに関連する伏線の放置が問題。
たとえばフラウの母親が用意した廃墟画像が君島コウの家だったことについて
思わせぶりに演出されたわりに、投げっぱなしだったためにもやもやする。

・ガンヴァレルの名作アニメへの復権は成ったのか?
 プロパガンダアニメとして非難されたままになっているのではないか、と感じてしまうし
なんかフォローがあっても良かったんじゃないかなあ。
これもフラウの母親関連の描写へのツッコミが足りない影響が大きいと思う。
せめてエピローグを用意して、フラウのその後が描写されれば、これらの放置された伏線について
一定の納得は得られたかもしれないのに。

・結局、海翔は格闘ゲーム「キルバラッド」で全一になれたのか?
 エピローグででもいいから、全一になった描写と画像は欲しかった。
あれだけ作中で情熱を注いでキルバラ全一を目指していたのだから。
ロボ戦でみさ希を倒して全一と言われても、それとこれとはまた別だと思うし。

・君島レポートは拡散されることが狙いなのに、あれだけ巧妙に隠されていたのは何故か
 やはり、見つかれば三百人委員会によって消されるだとか、そういう危険がある代物なのだということに
信ぴょう性を持たせるために、発見するための難度を上げてあるのだと思いますが、
同時に、達成がほとんど困難なものだったりして挑戦者がやる気を失ってしまうと
君島コウの狙いとは外れてしまうわけで、このあたりは、みさ希が設置者であるということが
影響しているのかな、と思いました。
できるだけ君島レポートを全部発見せずにいて欲しい、という彼女の意識が
高い難度として現れているのかなと。
君島コウとしては、さっさと全部発見して欲しいわけですから、彼の意を汲んだゲジ姉の判定は甘々だったと、
そういうことなのかと思いましたが、何にしても意図がわかりにくいしハッキリ説明して欲しかったところ。

他にも、結局何のためにモノポール降らせてたのかとか、色々とありますが、このくらいにしておきます。
改めて考えても、エピローグさえあれば何とかなったんじゃないかと思える部分が多いので、
やはり、それが無かったのが、このゲームへの一番の不満です。
せっかく面白いのに、この完成度では本当にもったいない。