ErogameScape -エロゲー批評空間-

houtengagekiさんのPrincess Evangile ~プリンセス エヴァンジール~の長文感想

ユーザー
houtengageki
ゲーム
Princess Evangile ~プリンセス エヴァンジール~
ブランド
MOONSTONE
得点
68
参照数
3257

一言コメント

お嬢様学園の中に主人公が転入していくという、設定的にはわりとありがちな話ですね。シナリオを盛り上げる上で、憎まれ役キャラが多く配置されており、結構プレイしていてフラストレーションが溜まるため、癒しを求めている方には非推奨。要は障害を乗り越えて結ばれる流れの恋愛活劇なんですが、シナリオ自体にはしっかりしたテーマがあって結構面白いものの、日常のテキストがやたらと冗長なわりに、肝心なところでの盛り上げが甘く、中途半端な印象を受けてしまうという、詰めの甘さが何とも残念な作品です。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

 ヴァンセンヌ女学園という全寮制お嬢様学校を舞台にした作品。
イチャイチャするシーンなどや日常描写などは萌えゲーらしい感じになっていますが、
作品性としては癒し系ではなく、明確なテーマのあるシリアスな物語になっており、
ラブロマンスとして盛り上げようという意図を感じる作品になってます。

 対立者となるキャラ達が主人公やヒロインに嫌がらせをしてきたり、策略で陥れようとしてきたりする展開が多く、
特に共通ルートである1学期の間は緊張感のある展開が続き、見ててドキドキするような面白さがありますが、
反面、特にサブ大人キャラによる嫌がらせが本当に意地が悪くてフラストレーションが溜まるので、
このおかげでシナリオが盛り上がる面もありますが、少なくとも萌えゲーに癒しを期待する方にはオススメできません。
面白いと感じるか、不愉快と感じるか、かなりギリギリの線を行っているので、合う合わないがかなり出そうですね。


 この作品を萌えゲーとして見ると、お嬢様学園モノとして目新しい部分は特になく、
かといってオーソドックスな題材なりに丁寧に仕上がっているかと言われれば
そうとも言いがたいという、なんとも微妙な出来の作品に感じられます。
しかし、全ルートをクリアしてみると、お嬢様という題材に深く切り込んだ面白いテーマを元に
一本筋の通った物語になっていることが分かり、
なかなか面白いシナリオだと感じられますし、シナリオ自体の出来は捨てたものではありません。
ただ、萌えゲーとしての醍醐味と、テーマ性の強いシナリオの盛り上がりを両立しようとして
どちらもやや中途半端になっている感じがして、かなり惜しい出来ばえですね。

 欠点は数多く、日常描写がやたらと冗長で中だるみを起こして退屈(特に個別突入直後の夏~秋の時期)、
かと思えばシナリオは肝心なところで描写が甘く、物語として盛り上がり切らない、
どう考えても攻略可能であるべきキャラが攻略不可である、などなど。

 どのヒロインも内面描写は魅力的で、性格的に嫌味がなく、接していて好感が持てますし、
前述した通りシナリオはなかなか面白くもあったりと、作品の構成要素はせっかく魅力的だというのに、
欠点のせいで充分に活かされておらず、不完全燃焼な作品になってしまっているなと思います。
もったいないとは思いますが、やや低く評価せざるを得ないですね。



 では、ここからは作品の内容に触れながら感想を書いていこうと思います…

 物語は、家庭環境が悪く親から借金を押し付けられるなど生活に苦しんでいた主人公が、
財政難に苦しむ学園を共学化させて改革したいという志を持つメインヒロインの理瀬によって誘われ、
留学生という形でヴァンセンヌ女学園に転校していく、という流れで始まります。

 シナリオの構成は、主人公の1年間の留学を認めるかどうかの選挙が行われる1学期末までが共通ルートで、
夏休みから3学期末に行われる生徒会選挙までの期間が個別ルートになっています。
この年度末に行われる生徒会長を決める選挙、「Grande Vote」に理瀬が勝利することによって
学園の共学化を勝ち取ることができる、という具合に、最終目標が明確に設定されており、
これに向けてメインヒロインの理瀬や主人公が奮闘し、
お嬢様学園での日常を送りつつ選挙に向けての活動を行っていく、という感じの流れですね。


 共通ルートの出来はなかなか悪くないです。男子生徒という異物と机を並べることになって
あからさまに戸惑いと拒否反応を示すお嬢様達や、改革に強硬に反対する大人などの存在もあり、
改革へ向けての賛同者が皆無であるという四面楚歌の状況の中、理瀬と主人公が少しずつ味方を増やしていく、
そんな感じで前途が困難ながら、挑戦していこうという展開なので、先が素直に楽しみになってきます。
味方が少ないからこそ、味方になってくれる数少ないキャラにとても好感が持てるという効果もあって、
萌えの面から見てもなかなか効果的な展開でした。

 そんな中、日常描写でヒロインたちの魅力を引き出しながら、同時に、
主人公がいろいろな事件を経て周囲に認められていく過程がなかなか丁寧に描かれていました。
危機的な状況に陥る展開も多く、この先どうなるのか、というドキドキ感を感じさせてくれつつ、
対立者の策略や嫌がらせなどによって起こる危機を乗り越えて、
周囲の人達の信頼を勝ち取っていく展開はなかなか気持ちがいい。
主人公も体力があって器用で優しく、それでいてある程度性にも健康的な男でもあるという、
見ていて好感の持てる男に仕上がっていて、この手の作品の主人公としては申し分ない性格をしていました。
男としての頼もしさを主人公が見せることで、男に興味のなかったお嬢様ヒロイン達が
主人公に惹かれていく、という、このジャンルならではの気持ち良さを味わえる展開がしっかり描けていますね。


 しかし、個別に突入する夏以降は、共通に比べるとやや冗長感を覚えてしまいました。
すでにこの時点で、敵役となるキャラクター以外の生徒たちからの信頼を獲得しているため緊張感が薄れてしまっている、
夏~秋は日常やイベントを詳細に描きすぎて間延びしているため退屈に感じる、などが要因だと思います。

 まあでも、シナリオ自体は決して面白くないわけではありません。
まず、ヒロインはみんな外面も内面も可愛く、魅力的に描けていますし。
メインヒロインの理瀬からして、生まれの良さを鼻にかけず、男らしい主人公に素直に好意を示してくれて
とても可愛らしいですしね。ヤキモチも可愛いし。
他にも、律子などはお嬢様と恋愛しているなぁという気分にさせてくれて、この題材ならではの萌えも味わえましたし、
綾佳などは、ひょうひょうとした感じの第一印象で、いたずらっぽい年上キャラとして登場しながら
個別ルートで見せてくれる人間的な弱さがギャップ的な魅力を生んでいてとても良かった。
千帆も、主人公の幼なじみということでお嬢様的な部分はあまり無いものの、それだけに
お嬢様だらけの中で良い意味での異質さがあり、日常での位置づけといい、他のヒロインとのバランスといい、
良いアクセントになっていたと思います。気の強い典型的なツンデレですが、一途で可愛いですしね。


 告白というイベントに力が入っているので、ヒロインと結ばれる過程は見ごたえがありますし、
ヒロインの抱える事情の掘り下げなどもなかなか読み応えがあります。
各ルートはそれぞれのヒロインの立場から、作品のテーマに触れていく感じになっていて、
全ルートをクリアするとテーマがはっきりと見えてきて面白く感じられるようになっています。

理瀬:お嬢様との恋、学園の改革という2大要素を正面から描く
千帆:外部の視点から見た女学園、主人公及び千帆の幼い頃についての掘り下げによる理瀬ルートの補強
律子:お嬢様との恋愛ならではの、ベタながら萌えるイベントが詰まった、この題材の醍醐味を味わえるルート
綾佳:学園の過去についての掘り下げ及び、作中のテーマのまとめ的なシナリオ

 と、しっかり各ルートにテーマを描くための役割が割り振られていて、まとまりは良いですね。
展開的にも、中だるみするとはいえ、最終的にはドキドキしながら結末を楽しんでいける内容になっていますし、
ルートによっては、選挙の結果がどう転ぶか分からないような雰囲気も作ってくれていて、
最後の選挙イベントで緊張感を味わわせてくれたのは題材も活かせていて良かったと思います。

 攻略順は、このまま上から順にクリアしていくのがオススメです。
理瀬ルートは入り口として最適だし、綾佳ルートは他の3ルートをクリアしてからの方が
間違いなく面白く感じられる内容になっていますから。

 ちなみに、綾佳ルートは他のルートと比べて面白さが一段階上に感じられました。
綾佳のキャラクターが魅力的だった上、このルートはライターさんが描きたいテーマが詰まってた感じがします。
学園の中にいる同級生達としかほとんど接しないような、閉鎖された狭い女学園の中、
何年もの長い生活を送ることになるうちに溜まっていく澱みだとか、
居心地の良すぎる閉鎖空間の中で大人になるまでを過ごしてしまうことによる弊害、など、
そういった、作品を通して語られていくテーマがストーリー展開に全力で活かされており、終始退屈と無縁のルートでした。
全寮制の女学園という舞台設定を非常に上手く活かしたルートと言っていいと思います。
このルートをプレイすると、他のルートへの思い入れも同時に強まる感じがしたのも印象的です。


 と、これだけ光る部分があるのに低く評価せざるをえないのは、とにかくこの作品の個別ルートが、
どれも読んでいてフラストレーションが溜まる内容になっているからです。
この作品、選挙の相手となる紅薔薇会の生徒たちは互いを認め合った好敵手という感じで
好感が持てるよう描写されていますが、対立軸はそれだけではなく、
強硬に学園の現状を保守しようとする大人や、ヤクザ者など、
主人公達から見て明確な「敵役」が存在し、円満な結末を迎えるにあたっての壁として立ちはだかってきます。
彼らはそれぞれの理由で主人公たちを危機に陥れたり、仲を引き裂こうとしてきたりするわけで、
プレイヤーに怒りを抱かせるような、憎まれ役としての機能が与えられているわけですね。
こうしたキャラを配置して動かすのは、
物語をシリアスに盛り上げた上で、ヒロインと結ばれる大団円に持っていくには、有効な手段ではあると思います。

 しかし問題は、主人公たちの邪魔をし、引き裂こうとするような、プレイヤーからしてみれば「ムカつく」ばかりの敵役たちが、
「本質的には良い人物である」というオチに持って行かれるということが分かりきっているということです。
特に理瀬や律子のルートは、やっていると、そういうオチになるんだなってことが途中であからさまに分かる。

 主人公たちに感情移入していれば、敵役である彼らにはおおいに怒りを覚えるのが自然なわけで、
主人公たちが彼らを徹底的にやりこめた上で、ヒロインとの幸せを勝ち取ることで
それまでのフラストレーションをスカッと晴らして、結末で気持ちいい気分にさせてくれてこそ
こういう展開の物語は充実した読後感を得られるものだと思うのですよね。
ですが、その敵役が実はいい人ということになると、どうしてもそのあたりが徹底を欠くわけで、
散々意地悪をされたり、人道的に到底許せない行為を犯してきた彼らにも「事情があったんだ」という感じで
彼らが心底反省する描写や、徹底的にやりこめられるような描写もなく、精神的に和解して、その後ヒロインとの幸せな結末を迎えます。

 行き場をなくしたフラストレーションは、結末を迎えた時の感情移入に悪影響を及ぼします。
とてもいいエンディングを迎えているのに、どこか、「スカッとしないなあ…」という気分を残す。
正直もったいないんですよねー、ヒロインとのラストシーンはなかなか良い描写ができているので。

 せめて、敵役のキャラが、主人公たちに対して謝罪するシーンや、自分の誤りを認めるシーンなどを
丁寧に描いてくれれば、もう少しこの展開を素直に受け入れられたんじゃないかなーと思うんですよね。
そういうシーン一応あるんですけど、かなりあっさりと流されるんですよ。
あんなのでは、それまでに味わわされたフラストレーションと到底釣り合わないです。
特に理瀬ルートはそのあたりが特に酷かった覚えがあります。

 しかしこれは、フラストレーションを爽快感に転化してくれるはずの盛り上がりがラストにあれば済んだことでしょう。
それが無かったから欠点に感じられてしまうだけの話で。
理瀬ルートのラストの演説シーン、綾佳ルートのクライマックスのシーンなど、
うまくやれば感動できそうな場面はどのルートにもありました。
そこで、今までの困難を乗り越えたからこそ今があるのだ、というくらいの充実感を
与えてくれさえすれば、この作品は後味の良い良作として締めくくることができたはずで、
敵役を多く配置したシナリオ構成も、長所として捉えることができるものになったはず。
が、とにかくそういった一番の盛り上げどころがことごとくあっさりとした描写で流される!
これがもう致命的だったと思います。
結局のところ、フラストレーションを打ち消してくれるだけのものを用意してくれなかったということで、
それがこの作品を後味の悪いものにしてしまっているのは間違いないでしょう。


 とにかく、キャラや舞台、設定といった素材自体は悪くなく、シナリオ自体もそう捨てたものではないのに、
肝心な部分の描写が甘くてカタルシスが圧倒的に足りない。
この作品の不満点はこれに尽きます。
出来が中途半端に感じられる要因として一番大きい点でしょう。
中盤などでは、あれだけテキスト費やして、中だるみを感じるくらい丁寧に萌えイベントを描いていたのに
何故一番の盛り上げどころで、ことごとく肩透かしなあっさり描写で終わらせてしまうのか。
はっきり言って、テキストの力の入れ具合がバランスを欠いていたと思います。

何しろ、全てのルートで、こういった不満を感じてしまうシーンがあったのです。
理瀬、律子、綾佳はラストの最大の盛り上げどころのシーンで、
千帆はラストに加えて体育祭のイベントも、それぞれ描写の甘さから肩透かし感を覚えてしまいました。


 他の欠点としては、理瀬ルートと律子・綾佳ルートで校長の行動の動機に整合性がないなど細かいツッコミどころがあること、
本当に面白いと感じられるのが非常に遅いこと(綾佳ルートの後半あたりで作品のテーマが分かってくるようになっているので)
お嬢様なのに家庭環境の悪いキャラが多くて、お嬢様モノらしくない部分がある、など。
 それと、大きいものでは、いかにも攻略できそうなのに攻略できないキャラの存在でしょうか。
特に瑠璃子というキャラ。一枚絵とマスコットキャラを引っさげての印象的な登場をする、おっとり巨乳キャラですが…
その後の出番の多さや共通ルートでの役割の大きさ、そして明らかに主人公へのフラグが立っているなど、
「攻略できないのがおかしい」レベル。
共通ルートでの存在感はメインヒロイン達と比べても見劣りしないほどのもので、
一切の情報なくこの作品をプレイしたとしたら、
大抵の人は、このキャラは攻略できるだろうと思うこと請け合いなほどなのです。
このみ等、魅力的なサブキャラは他にもいますが、それらは「攻略できないのが惜しい」といったレベルで、
他のエロゲでもよくあるケースです。
しかし瑠璃子に関しては、ファンディスク商法でもやる気なのかと疑ってしまうくらいの不自然さなのです。
これ以上ルートを増やす余力が無かったという可能性もありますが、それなら前作みたいに
外注のサブライターでも起用してくれればよかったのに。


 最後に、絵やエロシーンについて触れておきますと、まあ普通という感じではないでしょうか。
傾向としては1回のシーンで連戦することが多いため、エロの回数は多くなっています。
エロテキストはさすがにCherryブランドと比べると厳しいですが、千帆のスク水手コキだけは結構エロくて良かった。
絵に関しては塗りが優れていることもあり、質感は安定して良いですね。


 本作は、しっかりしたテーマを持ち、キャラクターも魅力的に描かれていましたし、
とあるルートで描かれるドロドロした人間関係の愛憎劇には、呉さんらしさの片鱗を久々に感じたりもしました。
魅力的な点は多かっただけに、様々な意味での詰めの甘さが何とも残念な作品ですね。
個人的に、中だるみや攻略不可の魅力的なキャラの存在など、「マジスキ」で感じられた欠点が
今回復活してしまった感があったのも残念です。「Angel Ring」である程度解消されたと思えた部分なだけに。


↓以下、各ルートで不満に思った点をネタバレ込みで詳しく。


































●理瀬ルート
 このルートで残念だったのは当然、最後の演説シーン。あそこは理瀬ルートの最大のハイライトのはず。
自分はあそこで、内心で感動する準備をしながら読み進めていました。
だというのに、あの抽象的で何も伝わってこない、あっさりした演説はどうしたことか?
あれでは、事情を知らない他の生徒に、理瀬の想いが伝わるとは思えない。
改革に反対する生徒たちが心を打たれ、理瀬の抱く思いに共鳴するという流れに説得力を付けるには、
それこそ、読み手までもが心を打たれてしまうくらいの名演説シーンが絶対に必要だったはずです。
正直、あの演説のショボさで、あのルートに関しては相当気分が冷めてしまいました。
あと理瀬の母親、結局主人公に謝罪していないような…


●綾佳ルート
 綾佳ルートは何と言っても、校長と綾佳が和解するクライマックスのシーンが残念。
あのシーンは上手くやれば泣けるシーンにできたくらいの重要なポイントだったはずなんですが…
校長の過去と綾佳の過去、そのすれ違いの不幸がじっくりと描かれてきて、読み手の感情移入も充分、
校長が今のようになった真相も重い描写で描かれ、他のルートと違ってフラストレーションも溜まらない。
作品のテーマを凝縮した過去話には、他の3ルートまでも再評価したくなるほど印象的なメッセージが込められており、
率直に言って、とても面白いルートだったのです、クライマックスまでは。
なのに、感動できるはずのシーンが、いくら何でもあっさりすぎる…
もっと校長と綾佳の両者が心からお互いへの愛情を再確認するような、印象的なシーンにして欲しかった。
他のルートに比べて、シナリオ自体の質が高いだけに、このシーンが一番もったいないかもしれない。


●千帆ルート
 千帆ルートは、体育祭のシーンが盛り上がるイベントでしたが、
あそこはもう少し綺麗な形で締めくくることができたはずでは?
勝負があんな後味の悪い結果になって、いたたまれない空気の中で告白をして、
それなのにトントン拍子でうまくいってしまうのは
ちょっと気分が盛り上がらないですね、見てる側としては。
少しは体育祭の結末自体をいいシーンに演出してくれないと、そこから告白への流れに気持ちが付いて行かないです。
例えば、ベタですけど、あそこは千帆が肩を貸して二人でゴールするとか、
または、怪我をしたのに自力でゴールしたという「根性」を前面に押し出した
熱いゴールシーンにして感動を誘い、告白への流れにつなげるとか、
素人が考えても、綺麗な終わらせ方がいくらでも思いつくイベントなのに、
あえてあのような気まずい空気にした意図が分からない…

 まあ、でも、男がお嬢様達に混じってマラソン競技に参加して、怪我をしたとは言え最下位でゴールっていう結末には
少しドキドキしたりもしましたが。体力勝負で女の子に遅れを取るのってマゾ的な興奮が結構味わえますからねw
そういう意味では律子ルートでのマラソンイベントの方も、ちょっとドキドキした。
律子ルートでは、主人公は千帆に普通に実力で負けてたので、怪我という言い訳がきかない以上、こっちの方がもしかするとイイかも。
なんか関係ないこと書いてすいませんw


 まあ、こんな感じで、律子ルートについては省略しましたが、
自分が感じた、盛り上がりどころでの描写の甘さについては以上のような感じです。
今振り返っても、これだけ各ルートとも山場の描写がイマイチだったのは、何とももったいないなあ
と感じますね。せめて綾佳ルートだけでも、もうちょっと頑張って欲しかったです。