ストーリーの濃さ、育成の楽しさなど、重要な部分がしっかりと強化された2作目。シリーズの中でも、主人公キャラクターが一番魅力的だったように思う。
シリーズ2作目は、前作と比べるとストーリー性が格段に強化されていました。
育成するレスラーを主人公一人に絞ることで、視点が固定化されて感情移入しやすくなり、
ストーリー描写も濃くなっていましたね。
それに一人の主人公をじっくり育成することになるわけですから、
手塩にかけている感も高まり、とても愛着が湧きやすいです。
主人公は結城千種、武藤めぐみの二人から選べて、選ばなかった方はライバルキャラとなる仕様ですが、
個人的には千種のほうが愛着があります。
自分がショートカットの子が好きだというのも大きいんですが、
やや天才肌な感じのめぐみに比べ、努力家タイプっぽいのがツボでした。
初期状態だと、明らかにめぐみに対して不利なパラメータで、普通にやると負けることが多いので
そこも萌えポイントでしたねー
ふたりとも序盤はすごく弱いので、互角に戦える相手がお互いだけ、という感じなので
マッチメイクもこの二人のシングルマッチが多く組まれるのですが、
それでめぐみに負けまくるということは、千種は誰にも勝てないということになるわけで…
落ち込んだ姿を想像したりして萌えてたのを思い出しますw
しかも、実はプロレスラーに憧れてノリノリで応募したのは千種の方で、
めぐみは千種に誘われただけという入団時の経緯もありまして、
それなのにめぐみに全然勝てないあたり、天才と努力家の差が出ていて良いなー、と思いました。
…まあ実のところ、入団の経緯はともかく、入団直後にめぐみに遅れを取っているなんていうストーリーは公式では存在せず、
自分が下手なせいでめぐみに負けまくっていたから、脳内でそういう物語を
展開させちゃっていただけなんですけどもw
でも、こうやって自分なりに試合の展開や結果などから
ストーリーを自分で補完していくことを、このゲームをやっているプレイヤーは自然とすると思うんですよ。
節目節目に進むストーリーよりも、普段の興業で試合をこなしたり、育成をしている時間の方がずっと長いですから、
想像して補完する余地が大きいんですね。
このあたりが、この作品……いや、このシリーズ全般を通して言える、良いところだと思います。
もちろん、本筋で展開するストーリーも非常に面白いです。
反乱軍が結成されて新日本女子プロレスが二分される大抗争が勃発したり、
その決着のためにお互いの勢力から選抜されたレスラー同士で5対5の団体戦をするだとか、
あこがれのエースが持つベルトに挑戦する主人公だとか、
熱い展開が目白押し。
おそらく昔のプロレスブームの頃に、プロレスにハマっていた人なら、その頃を思い出させるような
展開ばかりでしょうから、大興奮できるゲームだったんじゃないかと思いますね。
数年前に出たPS2版なんて、プロレス雑誌とタイアップしたキャラクターが登場、なんていう企画まで
行われましたからねー、プロレスファンにも、このシリーズのファンが付いているっていうわけで、
その層から見ても、かなり魅力的なストーリーのゲームだったということなんでしょうね。
話がそれましたが、なんと言っても、このゲームのストーリーで最高なのはラスト試合。
お互い、親友同士でありつづけつつ、ライバルとしても切磋琢磨し続けていく様子が
熱く描かれていく本作ですが、ラストにおいて、この二人の友情を再確認させてくれる、劇的な展開が待っています。
二人の主人公に愛着が湧いていればいるほど、ラストは熱い思いができると思います。
育成の方は、前作に比べると格段に自由度が高くなっていて楽しかったですね。
一回の興行が終わったあとに得られるポイントを自由に使い、パラメータを伸ばしたり
技を覚えたりできるわけですが…
ゲーム中に用意されている技は、パラメータ条件を満たせば全て(多分)習得可能ですし
パラメータ的にも、開始直後こそ得意分野に偏りがありますが、
ポイントの割り振り次第で、関節技が得意なキャラだろうとパワーファイターだろうと
自由に育てていけますから、楽しいです。
キャラのイメージに全然合いませんが反則攻撃を必殺技にするダーティファイターにしちゃうことも可能でしたしw
まあしかし、後のシリーズに比べると育成に自由がききすぎるというか、
全パラメータMAXの最強レスラーにすることができるので、コツを掴むとかなり簡単だったりします。
そこが欠点ではありましたね。
エロ要素については、前作同様、負けたほうがコスチュームを脱ぐという「水着剥ぎデスマッチ」のみです。
しかし、数十名もの魅力的な美少女レスラーが登場する本作、
脱衣CGを見るというのも、かなり大きな醍醐味でした。
人数が多いから、好みのキャラがいるのに、なかなか試合で対戦できなくて
いつまでも脱衣CGが見れないとか普通にありましたw
いざ対戦できても、負けてしまってションボリとか、よくあったなあ…
まあ、その場合でも千種やめぐみの脱衣CGが見られるから、ある程度は嬉しいんですけどね。
特に千種の、半泣き状態でおっぱいを晒しているCGは可愛すぎて悶絶するレベル。
あと、試合のカードバトルについても前作より進化して、テンポもバランスも良くなってましたね。
実際やってみると、しっかりと実際のプロレスみたいな展開になるから凄い。
実力が近ければ一進一退の攻防が楽しめますし、実力差があってもカード運や流れ次第で
番狂わせも起こせたり、ちゃんと試合らしさを感じられる完成度の高さは素晴らしいです。
シングルだけでなく、タッグマッチでのチームワークまでも表現できていますしね。
なんというか、カード運が「流れ」を作っているというか、本当に絶妙なバランスなんですよ。
ちなみに個人的には、2は試合中の技グラフィックがすごく好きです。
試合中のグラフィックは、さすがにキャラ全員分の絵を用意するなんて不可能ですから
(技の数×キャラ人数ということになりますし、膨大なCG量になってしまいますからね)
技をかけたときの絵は、キャラの色パレットだけを合わせた汎用グラフィックなのですが、
この汎用の女の子の絵が可愛くて、今でいうリョナ的な興奮が味わえました。
ギャルゲー的なかわいい顔の女の子が水着姿で、プロレス技をかけあっているわけで、
かなりの倒錯感がありました…
ラリアット喰らって吹っ飛んだり、豪快な投げ技をかけられて苦しそうに顔を歪めたり、
関節技で苦悶の表情を浮かべてたりするグラフィックの数々は、妙に興奮できたものです。
3以降の技絵のほうが、プロレス技的な迫力は出ていて完成度は高いんですが、
それでも、可愛さという理由で2の技絵が個人的には一番好きですね。
自分はこの『レッスルエンジェルス2』が初めてプレイしたエロゲーなので
(発売当時の区分は全年齢でしたが、乳首出てるし、エロゲー呼ばわりしてもいいよね)
とても思い入れが強く、そのせいで長いレビューになってしまいましたw
まあそれだけに、PS2でもシリーズの新作がリリースされた時は嬉しかったですね。
今はまた制作会社が無くなって新作の望みが再び薄くなってしまったようで残念ですが、
願わくば、またストーリー重視タイプのレッスルの新作がプレイできたらいいな、と願っています。
PS2で出た2作は、両方とも団体経営型のゲームでしたからね…