イカせあいっこ勝負、つまるところバトルファック物の作品。ただし主人公とヒロインたちは幼なじみなので、勝負と言ってもある程度は和気あいあいとした感じの雰囲気です。BFとしては、最終的な詰めの甘さによって、負けた時の屈辱感が足りないのが実に残念です。個々のシーンには光るものもあり、抜きゲーとしては合格点なのですが…
ちょっとしたゲーム性のある、一風変わった抜きゲーです。
主人公と、3人の少女達との、イカせあいセックスバトルという感じの内容。
いわゆる「バトルファック」というジャンルの作品ですね。
好きな人はとことん好きなジャンルで、ネット上の掲示板でSSなども活発に投稿されていたりする
熱いジャンルですが、エロゲ、しかも商業作品で見るのは珍しい。
ルールは、女の子をつかまえて性行為をし、女の子をイカせた上で中出しすれば主人公に+1点
主人公が先に出してしまったり、中出し以外で射精させられてしまうと女の子に+1点
制限時間を逃げ切られた場合も女の子に+1点、という具合。
これを5日間繰り返し、最終的なポイントで勝敗を判定するというものです。
このエロい鬼ごっこ『中出し鬼』がちょっとしたゲームになっていて、
5日それぞれ異なる場所で行われる中出し鬼は、カードで構成されたマップ上を
ヒロインの仕掛けたトラップをかいくぐりながら進み、ヒロインを見つけ出して捕まえ、
ライフが尽きる前にいかに一人でも多くのヒロインに中出しして点を稼ぐか、
という内容になっています。
まあ、ヒロインの居場所もトラップの場所も固定なので、一度マップを覚えてしまえば楽勝ですけど。
ヒロインは3人中2人がツンデレで、残りの1人もデレ度の高い性格ながら主人公に対してなかなか挑戦的。
セックス勝負というシチュエーションにはマッチしたキャラ作りはできていますので、気分が盛り上がります。
エンディングは、中出し鬼の結果によって
勝ちエンドと負けエンドの2つに分岐します。
勝ちエンドは3人が奉仕してくれる内容の4Pが最後に待っていて、
これは勝利したご褒美にふさわしく、充実感を味わえるから良い感じです。
主人公のセックスでの強さによって幾度も絶頂に導かれたことによるものか、
ヒロインたちも、主人公に惚れ直したように慕ってみせてくれるので、とても後味の良いエンド。
しかし負けエンドの方は、特にCGもエロイベントもなく、どうでもいい終わり方だったのが残念です。
おそらくバッドエンドという扱いなのでしょうが…これではいかん!
バトルファック物なのだから、女性側の勝利時には是非、勝ち誇った女の子たちによる
主人公を性的に責めまくる女性上位プレイがあるべきでしょう!
と強く主張したい。
このゲームをやって、とにかくここが一番ガッカリした部分です。
本当にガッカリしました。
バトルファック物の醍醐味というのは…
うまくヒロインを絶頂に導くことができたときは、男性としてのテクニックと精力で
女性を乱れさせることができたという達成感が、男性特有のプライドを刺激してくれますし、
絶頂に至った女性の乱れた可愛い姿を見ながら、実に気持ちの良い満足感に浸ることができるものです。
逆にヒロインによって射精させられてしまったときは、
自らの男性性を女性の性技によって手玉に取られてしまった、という敗北感と
射精の気持ちよさとがないまぜになった、M的な倒錯感が心地よい。
男性を射精させて勝ち誇る女性の笑顔やセリフなどがあれば、いっそう悔しさが増幅されて
ドM大喜びというものでしょう。
そういう、読み手がSでもMでも特殊な快感を味わえるのがいいところだと思うんですよ、このジャンルは。
この作品は、男勝ちの気持ちよさに関してはある程度描写できていると思いますが、
負けエンドのイマイチさによって、女性に負けた時の醍醐味は詰めが甘い印象になってしまっています。
もちろん、中出し鬼の際、ひとつひとつの勝負では、選択肢次第でヒロインにイカされる展開もあり
その時はヒロインも勝ち誇ったセリフを言ってくれたり、ものによっては屈辱的な気持ちよさを
味わえるシーンもあるのですが(エロシーン個々の評価は後述)、
とにかく、しつこいようですが負けエンドが無いことによって台無しになってるかな、と…
ひとつひとつの勝負の敗北シーンに質が高い物があっても、
「最終的な敗北」がしっかり描写されていないのでは、悔しさによる倒錯感が中途半端。
画竜点睛を欠いていると言うほかはありません。
ついバトルファックについての語りが長くなってしまいましたが、
まあ結論を言えば、あまり「バトルファックの男負け要素」には期待しない方がいい作品である、
ということです。
サブタイに「犯しあい」とか、煽り文句に「犯るか犯られるか」とか書いてあったので期待したのですが…
ああ、とにかく負けエンドに男受けHさえあれば全て許せたというのに…
ただし、Hの内容に関しては、個々のH勝負を見ると、ある程度評価できるものはありました。
2面の麻耶とのHでは、パイズリフェラによって一方的に弄ばれて射精させられるのが
実に屈辱的で良かったですし…
4面や5面では複数のヒロインに襲いかかられる展開などもあり、
二人の女の子にのしかかられて射精させられるシーンは結構な実用性でした。
射精させられて早漏早漏とからかわれるシーンは、なかなかに主人公がうらやましくてたまりませんw
5つあるステージに最低でもヒロイン3人のHが1回ずつあり、
複数プレイやステージ以外でのHシーンも含めると、
低価格帯の作品のわりには結構な量のエロシーンがありますので、
キャラや絵柄、シチュが気に入れば値段分は充分に抜けるゲームではあります。
なのでエロゲーとしてはそれなりの評価はしてあげたいところ。
そういった光る部分もあり、なにより素材は実に良いだけに、
最後の詰めの甘さが非常に惜しい気分になってしまう、もどかしい作品です。
最後までしっかりしてたら80点付けてもよかったのに、ホント…
まあでも、Mでない人なら普通に楽しめるかもね。自分はMだから辛い評価になってしまっている側面があるので。
勝ちエンドのところで書いたとおり、勝利時は普通に充実感あって良い感じでしたから。
ソフトな感じのBFという風に見れば、佳作と呼んでいいレベルの作品かもしれません。
ところで何気に、序盤でヒロインが「もし妊娠したら罰ゲーム」とか言ってたのに、
最期までやっても特に妊娠展開とか無かったのは何だったんでしょう。
その辺、ちょっとシナリオにやっつけ感もあるのも残念でした。