兄妹いちゃらぶ好きのマストアイテム
お兄ちゃんは、いつだって妹が最優先。
兄妹は恋人としてではなく、兄妹のまま結ばれて欲しい。
この2つに共感できる方なら、間違いなく、約束された勝利の神ゲーとなります。
体験版とかやらなくていいです。さっさと買いましょう。さあ早く。
「ぐれーともす先生がエロゲ原画デビュー?シコらなきゃ!」という下半身直結な理由で興味を持った本作ですが、
ヒロインに妹がいると知った瞬間、下半身よりも兄妹いちゃらぶへ興味がシフトしました。
しかしながら公開された体験版範囲では兄妹要素は薄く、一度は興味を失うことに。
そうして発売から少し経ったある日、某SNSでこの様な台詞の画像が流れてきたのです。
『その証拠に、ほら、こっちのお兄ちゃんは、さっきからずっと、してしてって言ってるよ?』
買いました。
妹がお兄ちゃんの上に跨り、挑発的な目線で手コキをしながらの台詞。
下半身から興味を持ち、兄妹要素の薄さへの危惧から一度は失った興味を、今一度下半身から取り戻したのです。
とはいえプレイ当初はエロ目的のみで、兄妹いちゃらぶにはたいして期待しておらず。
本編も、共通パートこそヒロインのヤキモチを使いテンポいいシナリオと感じたものの、
彩花以外の個別ルートについては、取って付けたようクソシリアスと、
なにより主人公の熟成を重ねたカビの様な鬱陶しい性格のせいで、昔ながらの駄目エロゲな印象しかありませんでした。
そんな印象最悪の主人公こと一真くんですが、非常に好感が持てる点もありました。
美味しいお店を知れば妹を連れていくことを考え、
妹に嫌われたくないという理由でアナログ媒体のエロ本は持たず、
人生の岐路にあったとき、妹が一人になってしまうような選択は絶対にしない。
どのヒロインのルートであっても、常に妹のことを、大切にしているのです。
だがしかし他ルートの経験上、
妹ルートに入った途端「兄妹で結ばれるのはうんたら~」といった吐き気を催す胸糞展開を予想していたのですが、
全くありませんでした。
いや全く無いというのは嘘なのですが、少なくともシリアスな葛藤は皆無でした。
終始2人の兄妹いちゃらぶコメが展開されます。
妹の彩花の屈託ないお兄ちゃんラブラッシュと、妹にだけはとことん甘い一真お兄ちゃん。
常に妹を大切にする一真くんは、最高のお兄ちゃんです。カビの様な男といった悪口を言う奴は私が許しません。
ちなみに先ほどから「兄妹いちゃらぶ」と執拗に繰り返していますが、
この作品の最大の売りがそこであり、
彩花ルートにおいて、2人は恋人関係とはなりません。なろうともしません。
恋人にならなくてはといった話題すらあがりません。
それでいい。それが自然なのではないでしょうか。
リアルでも妹しか愛せない人間の戯言なのですが、お兄ちゃんが妹を好きになるのは当然のことで、
この世のお兄ちゃんには自覚のあるシスコンか、自覚のないシスコンの2種類しかおらず、
だから背徳もなく、今までの関係の延長として。体を重ねたい、ずっと一緒にいたいと思うのではないでしょうか。
兄妹もののお約束として、周囲へのカミングアウトがどうなるかなのですが、
本作では誰にも打ち明けることなく終わります。いわゆる2人だけの秘密です。
この作品萌えゲーの皮を被っており、実態もまあそうなのですが、
こと兄妹描写において、2人が共依存になった理由も含め、納得のいく描写となっており自然に受け入れられます。
「兄妹いちゃらぶ」がこの上なく好きな方なら、絶対にプレイすべき作品といえるでしょう。
そうそう。最終的な購入動機となった妹上位のHシーンですが、枯れ果てました。