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hina4160さんの星と乙女が占う未来の長文感想

ユーザー
hina4160
ゲーム
星と乙女が占う未来
ブランド
Rosetta
得点
30
参照数
187

一言コメント

何を伝えたかったのか不明なシナリオに手抜きなエロシーン

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

本作品の百合物としての良し悪しについては百合物に精通していたり一家言があるわけではないので一先ず脇に置かせてもらい、単体の作品としての批評をさせてもらいたい。
一言感想にもある通りこの作品は何を伝えたかったのかが不明瞭であり、なによりエロシーンの素晴らしい手の抜きようである。

まずは前者から記載していこう。
本作品は占い師として生計を立てている水城いずみによる視点から物語が展開されていき紆余曲折を経て最終的には写真家としての夢を負いかけて渡航した妹のとわが家に帰ってくるという結末を迎える。大分省略しているが概ねこのような流れである。
省略しすぎているので何が問題なのか分からないと思う方もいるかもしれないが、ようは作中でいずみととわの姉妹としての描写が薄すぎるのでイマイチカタルシスが感じられないのである。
また作中で名言こそされていないが、とわが帰ってきたのはそこそこ年数が経っているかのような描写がされているので本当にただ帰ってきただけである。これならばまだ渡航直前に日本に留まることを選ぶといった流れの方がまだマジだっただろう。
またキャラ紹介をみてもらえば分かるように姉妹以外にも何人かヒロインが存在するのだが、正直な所いる意味は特になく、不必要なキャラがいるせいで姉妹の描写が手薄になりシナリオ運びに支障を来たし、ヒロイン全員で銭湯に行くというイベントがあるにもかかわらずバスタオルによる鉄壁のガードで何も見えず、銭湯内においての百合的な絡みもなしという、キャラが多いことがシナリオ的にも百合的にも活かせていないという体たらくである。(幼女の赤ちゃんとか真希関連の話とか全カットでも支障はなさそうだし)

次に後者の方を記載していこう。
本作品のメインキャラは全員女性であり、身内に男はおらずモブで少々出てくる程度であり、またヒロインたちも全く男っ気を感じない素振りである。(ちなみにエロシーンがあるのはいずみのみである。エロシーンにおいてもキャラの多さを活かせていない)
ではいずみは誰とセックスするのか?答えは謎の透明人間とセックスするのである。
・・・詳しく記載していこう。前述の妹帰還ENDを迎えたのちに唐突に始まる18禁要素なのだが、男の詳細についてはマジでなにも分からず、名前も声もセリフもどういった経緯でいずみと付き合っているかといったキャラの根幹をなす部分が欠落しており、いずみがソシャゲのように一人で喋り男の声を代弁するセリフを言うのである。(ソシャゲですら選択肢である程度主人公のキャラをつかめるので冗談抜きでソシャゲ以下である)
そしてセックスシーンにおけるCGにはいずみのみが描かれるのみで男の方は影も形もなく、ちんちんすら存在しない。
文章でいずみに挿入する旨が記載されていてもお股には透過ちんちんすら描かれていない。そもそも騎乗位をしているはずなのにいずみの身体はベッドに面している。他にも浴室に侵入してきた展開があるがこれも描かれているのがいずみだけであり、徹底的に男の影は忌避されている。
分類的には百合の作品に男の影は入れるべきではないという判断なのかもしれないが、こんな中途半端なことをするくらいならない方がマシだろう。どっちつかずの物を作った結果どらちの層からも好感を得られないという正に二兎を追う者は一兎をも得ずという様を体現している。

長々と記載したが、総評としては「つまらない」作品であった。