メインヒロイン全員金髪というニッチな作品かと思いきや…
キャラゲーとしてもシナリオゲーとしてもかなり満足度の高い良作だった…
特にシルヴィという最強のヒロインの存在感が群を抜いており、物語上で重要な存在となってくる。
冒頭の出会いや主人公の過去とエピローグにおいてのやり取りは非常に印象深く、死生感をテーマとしている理亜ルートにおいて主人公とシルヴィの最後のやり取りはグッとくるものがあった。
理亜ルートが実質的なグランドルートになっており、このルートは割合としてはシリアス要素の方が多くなっている。
個人的な好みとしては、キャラゲーにおけるシリアス要素はクソシリアスと切って捨てるのだか、本作品においてはシリアスパートにおいてもダレることなく読み進めることが出来た。
またもう一つ、こちらも個人的な好みだが作中において理亜が亡くなったことは評価点としたい。(途中で病状が和らいだかのような描写があったが、結局理亜は死亡してしまう)
この点に関しては、ご都合主義で助からなくて良かったっと考える所であり(決して理亜が嫌いな訳じゃないよ…)その後の主人公の告白やシルヴィとのやり取りも理亜の死があったからこそ。
その後に追加されるとある要素も理亜の死があったから意味のあるものとなったのではないだろうか。
(しかし、理亜が亡くなるのなら作中で理亜に死を演出にするなという旨の発言を言わせない方が良かったのではとも思ったが…)
その他のルートに関しては、キャラゲー的側面が強くなっている。
登場人物もみな魅力的で不快なキャラ、不要なキャラは基本的にはいない(絢華と理亜は第一印象はあまり良くないかもしれないが…)
みなゴールデンタイムを求めてひた向きに行動しており、作中の言葉で言うのならば正に格好よくあろうとしているのだろう。
とにもかくにもシルヴィという最強のヒロインの存在が凄まじく、この作品を高評価した理由にはシルヴィの存在がかなり大きい。
個人的には今までやってきた様々なゲームの登場人物の中で、一番気に入ったといっても過言ではないほど良いキャラであり、大好きになった。
総評としては冒頭で述べた通り、キャラゲーとしてもシナリオゲーとしても高水準で非常によく纏められた良作であった。
作品自体に人気が出たのか続編も発売されているので、本作品と続編であるGTで長く遊べるシリーズになっているので是非とも手に取ってもらいたい作品である。