440MBに描かれる内容や如何に
・ダメなところ
何と言ってもボリューム不足が目立つゲームです。低価格なのでボリュームを求めすぎるのも間違っているとは思うのですが、それにしたってCG10、回想10は少なく感じます。
回想シーンのうち2回(ひめみのオナニー、あいのおもらし)のCGは他のシーンの使い回しで、そのせいで余計に少なく思えます。なお、挿入に至る本番はひめみが3回、かれんとあいが1回ずつ、ハーレム2回です。
公式サイトにはCGサンプルが6枚あります。つまり、ゲーム内でのみ見れるCGが4枚だけということになりますが、それはないだろうとしか言いようがありません。
選択肢やルート分岐は一切なく、ハーレムルートのみ。それ以外に3人の個別ルートがあればよかったのですが。普通に読み進めてもクリアには30分~1時間くらいで終わります。
このゲームは基本的に「少しの会話→Hシーン→少しの会話」をワンセットとして、それが連続していく構成になっています。変なシリアスや修羅場もなくHシーンが楽しめるのは悪いことではありませんが、問題は、様々な設定が全く活かされていないことにあります。
まず、アイドルとしての仕事の様子は全くと言っていいほど描かれません。描かれているのはダンスレッスンくらいです。それ故、「アイドルとの恋愛」という印象がイマイチありません。どちらかと言うと「幼馴染3人との恋愛」という印象です。
公式サイトには3人の詳細なプロフィールが載っています。が、これらもほぼ全て一切作中とは関係がありません。関係あるのは3人共通の「主人公が好き」と、あいの「人と話すのが苦手」くらいです。ところで、ひめみの欄には「ダンスが好き」となっていますが、3人の中で唯一ダンスしているシーンがないのは何かのギャグでしょうか。
短いなりにこれらの設定を活かすことはできたと思うのですが……
その他、ヒロインが自分たちのことを「JK」(女子高生の略)と言うのが気になって仕方がありません。
・良いところ
ぎうにう氏の絵は大変可愛らしく、3人の表情もかなり差別化されているのもポイントが高いです。ただ前述の通り10枚しかないので、絵買いするのはちょっと危険ですね。低価格だからと割り切れるなら……それでも、うーんという感じですが。
ボイスについては、言うことなしです。特に、事後やあいがおもらしを我慢している時の息遣いには見るべきものがあります。ちなみにBGVはありません。
Hシーンは、特別ものすごくエロいという程ではありませんが、絵が合えば充分に実用的です。人を選ぶようなシーンもおもらしくらいで、癖がありません。このゲームのHシーンは全て着衣Hで、コスチュームも複数あります。この辺はアイドルものっぽくて良いですね。
・パッケージについて
低価格のパッケージというとDVDでよくあるトールケースが一般的ですが、このゲームはかなりデカいです。大体サイズは縦26×横18で、ぱじゃまソフトのゲームと厚さ以外はほぼ同じです。できれば外見ではなく中身をデカくして欲しかったのですが。
また、パッケージの上下には蓋がなく、スライドして内箱を取り出すようになっています。何故かマニュアル等の紙は箱の中ではなく、内箱と外箱の間に挟まっているだけです。これから購入される方は開ける時に滑り落ちないように気をつけて下さい。
・まとめ
とにかく、どういう人にオススメすればいいのかわからないゲームです。アイドルものとしては薄い。抜きゲーとしては癖はないが、特筆すべき点もない。絵は魅力的ですが数が少ない。
低価格ということを考慮してもボリューム不足の感は否めず、プレイすると「物足りない……」と感じることでしょう。もう少しボリュームがあって、設定を活かせているゲームであればまた違う評価になっていたと思います。
低価格ゲームのレビューにしては妙に長ったらしくなってしまいましたが、皆さんの参考になれば幸いです。