おとぎばなしは“ここ”にある。
純正たる「おとぎばなし」がここにある。
運命はあるが、奇跡はない。
ファンタジーはあるが、魔法はない。
哀しみはあるが、怒りはない。
全ては繋がり絡まりあって、全ての鍵が出揃って、運命の歯車が噛み合ったときに始まる物語。
「物語は“ココ”から始まる―」
そんなフレーズから始まるこの物語。
過去から現代へと繋げるのはたった一人残ったココ。
しかし、全ての鍵を彼女が持っているわけではない。
「ココ」とは“ココ”であり、また“此処”である。
デュアからフローラへと流れ着いた言語石。
エファからココへ託された記憶石。
クリスティナからワカバの祖先へと辿り着いたネックレス。
アインを冷たい墓石から連れ出し、エファを蘇らせようとしてベルを生み出したレイン。
クリスティナと同じくシュエスタを愛すアンジェリナ。
ココを受け継いだセロ。
天使の導きを書き表したワカバ。
そして何より天使の導きを上演しようとした“此処”にいる彼ら。
鍵は“ここ”にいくつもある。
そうなのだ、ココだけではなく「カタハネ」という物語に関わった“ここ”にいる全員が鍵なのだ。
だからこそ「物語はココから始まる―」ではない。
「物語は“ココ”から始まる―」なのだ!!
―そしておとぎばなしは“ここ”で終わる。―
エロゲーで泣いたのは久しぶりでした。
今まで途中放棄したのもあわせると200作近くプレイしてきて、楽しかった作品はいくつもあります。
でも、幸せな気分になれたのはこれが初めてです。
私が追い求めてきた「おとぎばなしのようなエロゲー」の集大成とも言えるかもしれません。
幸せな時間をありがとうございました。
―Memories and tales are here.―