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henahenaさんのリトルバスターズ!の長文感想

ユーザー
henahena
ゲーム
リトルバスターズ!
ブランド
Key
参照数
2093

一言コメント

(GiveUp) 鍵が変わったのか私が変わったのか知らないけど、どうにも合いそうにない。これでようやく鍵から卒業することができそう。

長文感想

私は笑いの取り方には3パターンあると思います。

一つ目が会話のやり取りやテンポで笑わせるもの。
これは落語や漫才に似ていて、あまり人を選びません。
二つ目はネタを至るところに散りばめるもの。
これはネタを知っているかいないかで人を選びますが、ネタさえ分かれば前後の流れが多少おかしくても「そのネタが使われた事に対して」笑うことが出来ます。
三つ目が登場人物が無茶苦茶な行動をとる事によって面白おかしく見せるもの。
これがけっこう曲者でして、実生活を例にとって見れば分かるように同じ空気を共有していないと一緒になって笑うのって難しいんですよね。
例えば普段から一緒にいる友人が何気ない一言を放って、それに大うけすることが誰でも一度はあると思います。
俗に言う「ツボにはまる」とか。
ですが、周囲の他人から見ればどこが面白いか理解できない。

鍵の笑いの取り方はまさしくこの三つ目です。
一緒になって馬鹿をやっている人間にはたまらないものがあっても、知らない人間からしたらどこが面白いのか理解できない。
無茶をやって笑わすのは当事者がどんなに面白くても、周りの人間は彼らに対して一体感を持っていないと笑えないんですよ。


鍵の作品はKanonから智代アフターまでプレイしてきましたが、CLANNAD以降のギャグシーンは正直言ってあまり面白いと感じませんでした。
それでもプレイしてきた理由は「泣けるから」「音楽がいいから」でしたが、それも planetarian・智代アフターで「泣けるから」という理由は消えました。
リトバスに一縷の望みを託してプレイしてみましたが、やっぱり日常シーンはつまらない。
どうやら本格的に私は鍵の笑いと肌が合わないことがこれで理解できました。


音楽を聴きたいならサントラを買えばいい話ですので、鍵作品とはこれで袂を分かつ事になりそうです。
気が向いたら再プレイするかもしれませんが。