多分このゲームを超える作品には出会えないんだろうな、という悲しさがあります。
もうプレイしてからずいぶん時間が経ちましたが、これまでにプレイしてきたゲームもレビューしていこうと思い、記憶を頼りに書いていきます。
舞台はイタリアにある架空都市ベルモント。時代設定は現代より30~40年ぐらい前なのかな?
ここではオートマタと呼ばれる機械人形(アンドロイドみたいなもん)が世界一の規模で街に溢れており、多くはセクサロイドとして稼働されている、というようなもの。
この土台にオオカミ男とマフィア、錬金術などの要素をうまく散りばめ、ひとつの完成された世界観が作り出されています。
この独特でファンタジックではあるのだけれど、強い説得力を持つ世界観が当作品の最大の魅力なのではないかと思います。
プレイ中は良質でこの世界観にマッチしたBGMにも後押しされてか、ドップリと浸かることができた記憶があります。
この世界観の魅力については私の拙い文章力では書き記せませんが、合うか合わないかというのはあると思うので、まだプレイされていない方がもしいれば、このままこのレビューを見ずに体験版だけでもプレイしてみてください。
未プレイの方が羨ましくてかないません。
キャラクターについて
どのキャラクターも本当に魅力的です。特に主人公に交感が持てたので、安心してプレイできました。
細かいことは今更なので省きますが、ひとつだけ。
悪役たる悪役の多い当作品ですが、中でも際立っていたのがカリメロの存在です。本当にイカレたキャラクターなのですが、見せ場もあり、シルヴィオに対する忠誠心の高さは涙腺を刺激させえるものがありました。
シナリオについて
この作品、ルートによって主人公の立場が変わります。あるルートでは敵だった組織に加わったり、協力したりするので毎回全く違った展開が楽しめます。
戦闘描写では無理に必殺技などがない分、現実的ではありましたが、単調になりがちでくどく、やや冗長に思えました。この作品で私が唯一減点するとしたらこの部分でしょう。
ルートとしては記憶を失う方のルナリアルートが至高でした。エンディングテーマの挿入タイミングも絶妙で、最後のモノローグも秀逸。エンディング後はしばらく放心状態になっていました。でもこっちのルートじゃない方が正史ルートっぽいのかな?
とにかく終わり方がいいんですよこのゲーム。ノエルルートのバッド然り、レベッカルートのバッドも然り。
全てのルートがおすすめです。
エロについて
これはもうほんとにオマケ程度に考えていいと思います。必然性も感じられないので、なくてもよかったかも?(オイオイ!)
そこに重きを置いてこの作品はプレイしない方がいいです。
ペルラのシーンがいっこぐらいあってもいいんじゃないかと思ったのは内緒。
総評
とにかくいいんですこのゲーム!
本当にいいんです。
最高評価をしている人はそんなに多くないかもしれないけれど、私は今までプレイしてきた100近いエロゲーの中で別格上位にあり、今のところこれを超えるほど震えた作品には出会えてません。
……とまぁまともなレビューが出来たとは思えませんが、思いのたけは十分ぶちまけられました笑
いや~、記憶を消してもう一度この世界にダイヴできたらな、と切に願う今日このごろです。