う~ん…一言で言うなら微妙
今作で六作目を数えた女体化戦国SLG。
まず今作の売りの一つであろうダブル主人公システムは賛否分かれそうだが、マンネリ化を防いでいこうという思い切った姿勢を個人的には評価したいところ(実際上手く機能していたかどうかはともかく)
一作目こそバグの嵐により、過酷な評価を受けていた本シリーズだが、新作のたびに進化を続け……ているわけでもなかったw三作目あたりが進化のピークだったかもしれない。
さて今作であるが、特に今までプレイしてきた層にとってはゲーム内容に目新しさがあまりなく、シナリオやキャラクターについても使いまわしている感が否めなかった。変更したらしたで文句が飛ぶのかもしれないが、武田家とかあの設定でいつまでやり続ける気なのかと笑
ま~そこらへんは許容範囲として納得いかないのはゲームシステムの方である。
まず戦のシステムだが、今作は兵力があまり意味をなしていない。どうゆうことかというと、例えばそこそこ育てたユニーク武将が兵士を300引き連れてるとしよう。彼らが隣の領地に攻め入ったとして、相手の防衛兵力は非ユニーク武将3人がそれぞれ5000の兵士(総数15000)を引き連れていたとして野戦になった場合、ユニーク武将側が圧勝するのである。こんなことがあろうか?
これは部隊ごとに定められたHPなるもの(これがゼロになると敗走)が、部隊の長である武将の能力にほぼ起因しているためである。(ユニーク武将部隊兵士300でHP300、非ユニーク武将部隊5000でHP40ということが起こる。一撃である笑)
さらにスキルなどの影響もあり、ユニーク武将は非ユニークに比べて圧倒的に強く、この能力の差を兵士の数で埋められないのはゲーム性としてどうかなと思う。キャラゲーといえばそれまでだが、だったらこの非ユニーク武将たちの用途は不明であり、天下統一を作っていた会社なのだから、戦国時代のゲームとしてのバランスも考えて欲しいのだ。遊びの幅が非常に狭まっている気がした。
ゲーム性としてはもうひとつ。これはシリーズを通じてだが、ある程度ゲームが進んでくると野戦の発生が著しく少なくなる。これはAIが防衛の際に攻め入る兵力よりも少ない兵力しかない場合、ほぼ籠城するからである。無暗に応戦しかないというのも興ざめだが、せっかく育てた武将の活躍の場がなくなり、ただの物量戦と化しては中盤以降のゲームプレイがつまらなくなる。
クリアまでにかなりの時間を要する上にルートがいくつもあるのだから、こんなシステムですべてのルートをクリアするというのは苦行でしかなく、またそれを我慢させてでも見たくなるようなシナリオがあるわけでもない。要するにモチベーションがもたない。次作ではここらへんのテコ入れもしてもらいたい。
次にアドベンチャーパートについて。冒頭でダブル主人公を肯定的に記したが、あくまでその姿勢についてである笑
いうのまに颯馬は一途で浮気知らずな男になったのだろうか…そのせいか颯馬が仕えるシナリオでは敵のユニーク武将を仲間にすることができず、なぜかどことも同盟も結べず、攻める城などに関してもほぼ定められている。チュートリアル的な要素のルートとしてひとつぐらいこういった「やることが全て決められている」ルートがあってもいいとは思うが、半分は颯馬のルートである。これじゃただのアドベンチャーゲームである。それもシナリオを見るために面倒なことをしなければならないだけの。
地方統一でシナリオを終わらせる発想は非常に良いとは思うが、戦略ゲームとしての自由度をほぼすべて取り払うというのはどうなのだろうと思う。
キャラデザやシナリオについては不満点もあったが、許容レベル。なんというか、そろそろ一度性格やら設定やらを刷新してもいいんじゃないかとは思う。目新しさが少なく、ワクワクできなくなっていきた。
とまぁこんな感じである。
グチグチ書いていても新作が出ればまた買う。要するに好きなシリーズなのだ。
戦国時代で女体化させた武将が活躍し、天下統一の過程で恋愛していく、この斬新すぎる、しかしもはやしっくりくるようにまでなったアイディアを、少しでも長生きさせられるようこれからも改良していってほしいと切に願う。