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haremloveさんの課外授業 -私立白麗女子学園-の長文感想

ユーザー
haremlove
ゲーム
課外授業 -私立白麗女子学園-
ブランド
BISHOP
得点
75

一言コメント

スタンダードなBISHOPの学園調教モノだが、近年のボリューム低下傾向も垣間見える。あと、まつ毛が濃くて目立つ。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

○概要:安定かつスタンダードなBISHOPの学園調教ADV

内容とクオリティは良くも悪くも安定したBISHOPクオリティであり、
ゲームの仕様も放課後3などに準じた遊びやすくてスタンダードな学園調教ADVとなっています。


○特徴:3段階でヒロインを調教する「発情3ステップ調教」

本作の特徴はターゲットのヒロインを一日掛けて3段階で調教していく「発情3ステップ調教」と言うシステムです。

日中は授業中の恥辱調教や主人公からの直接の調教で徐々にターゲットのヒロインを発情させていき、
仕上げに主人公が自ら発情しきったヒロインを犯して調教していきます。

ちなみにこの3段階による調教は、
基本的なシーン展開の構成などの面で見れば、
直近のBISHOP作品である「修羅の痴漢道」の痴漢イベントとほぼ同様ですが、
各段階毎の時間経過の感覚が長めにとられているので、
よりジックリとヒロインが発情して調教されていく様が楽しめます。



○登場ヒロイン

本作のヒロインは以下の5人です。


・一条 咲耶

学園長の娘で主人公の許嫁。
大人びた雰囲気を持つお淑やかな性格の持ち主で、ミステリアスで美しい女子校生。
成績優秀で模範的な優等生だが、性に関する知識は人並み程度。
自慰すらした事の無い初心さゆえに、未知の感覚である性の快楽に流されやすい所がある。


・天宮 桃香

主人公の事を尊敬している異母妹。
穏やかで心優しい性格をしており、その一方で胸はとても豊満。

性的知識は人並みだが、オナニーで絶頂した経験くらいはあり、更に母乳体質の持ち主。


・望月 絵美里

学生だけでなく教師すら恐れさせる暴君生徒会長。
可憐な容姿にドが付くほどの冷血サディストな性格を内包しており、
学園に対して影響力がある実家の後ろ盾もあり、好き勝手をしている。

性的知識は一般の性教育で習う程度しか持っていない。


・羽丘 紗菜

純真無垢なロリ女子校生。
性格も見た目通りの子供っぽさがあり、明るく元気な反面、警戒心が薄く素直な性格の持ち主。
可愛いモノが大好きで自主制作した衣装を着るコスプレ趣味もある。

性的知識への理解度は子供並みのレベルしかなく、穢れがなさすぎる分、吸収力も抜群。


・長谷部 由麻

主人公の牝奴隷でもある体育会系女子校生。
表向きは明るいが内面はかなりのネガティブ思考の持ち主であり、そこを突かれて主人公の牝奴隷にされてしまう。
その性格ゆえに主人公には絶対服従だが、
同時に自分と主人公の関係に対して抱く不安から緊張してしまいがちな所もある。

性的知識には元々興味が無かったが、現在は主人公の牝奴隷として勉強に励んでいる。



○Hシーン:可もなく不可もなくで堅実な内容

本作の主人公は特にこれといった特殊能力はなく、
ヒロインたちの性格などに合わせた調教を行う反面、
「牝教師」シリーズや「放課後」シリーズなどの様な派手さはありません。

内容自体はとてもエロいのですが、個人的には少々地味な印象です。

ちなみに、今回のハーレムエンドはCG3枚構成で5人のヒロインと順次セックスしていくもので、
個人的にはやや物足りない面があるものの、
「恥辱の制服」と「修羅の痴漢道」に比べればずっとマシなものになっています。
(個人的にはエピローグ分でもう1枚CGが欲しかったと言う思いもありますが・・・。)

また、3ステップ調教の性質から、
アナル調教系のプレイの2段階目や3段階目の前半でぽっかりと口を開けたアナルが描かれているので、
これがまた素晴らしくエロかったです。



●難点その1:「修羅の痴漢道」と同様にCGの基本枚数とシーン数が少なめで物足りなさがある。

本作はCGの基本枚数が1人あたり23枚となっており、
直近のタイトルである「修羅の痴漢道」の1人当たり22枚に次いで少ないです。

また、シーン数に関しても少々微妙な所で、
最初の凌辱を筆頭とした「発情3ステップ調教」以外のHシーンは、
1人あたり5シーンで「修羅の痴漢道」の6シーンよりも1つ減っており、
「発情3ステップ調教」に関しては、1回当たり3シーン構成で1人当たり3つあるので、
各段階毎に個別に見れば、1人当たり9シーンずつとなりますが、
3ステップ調教自体は「修羅の痴漢道」の3段階による痴漢プレイと展開の仕方や構成自体は変わらないので、
各Hシーンを3ステップ調教の大枠で見た場合は3シーンです。

どちらにしてもCGの基本枚数とは逆にシーン数は「修羅の痴漢道」と比べて1シーン分減っており、
「放課後3」の様な1シーンあたりのCGの基本枚数の増量も無いので、
数年前に出た「牝教師4」や「三射面談」などの旧作と比べてボリュームダウンしています。

ちなみに手持ちのBISHOP作品から、
1人あたりのシーン鑑賞室に登録されるシーン(Hシーン以外も含む)の数を多い順から羅列すると、
以下の様になります。

・「学園3 IE」     :1人あたり21~22シーン
            (美鈴のみ13シーン,仕込みやそれによる発情なども含む。)

・「館」       :1人あたり20シーン
            (涼のみ他ヒロインのレズ調教も含めて14シーン)

・「家属」(メイン組):1人あたり20シーン
            (メインヒロイン枠のみ。サブ枠は8シーン)

・「恥辱の制服」(1):1人あたり18~24シーン
            (盗撮イベント込みの場合の数,
             総数での最少は陽菜の18シーンで最多は香純の24シーン)

・「裏教師 IE」    :1人あたり18シーン
             (貴子のみ「その他」枠に他人棒輪姦があるのでそれを加算すれば19シーン)

・「牝教師3」     :1人あたり16~18シーン
            (最少は灯子と志乃の16シーンで最多は由梨香の18シーン)

・「黒の教室」    :1人あたり16シーン
            (冴香のみ7シーン)

・「屈辱」      :1人あたり16シーン
            (内1つはプロローグのヒロイン紹介なのでHシーン無し。)

・「支配の教壇」   :1人あたり16シーン
            (内1つはプロローグのヒロイン登場シーンなのでHシーン無し。
             理沙子のみ重複込みで17シーン)

・「屈辱2」     :1人当たり15シーン
           (全て純粋なHシーン。
            「屈辱」と「支配の教壇」も純粋なHシーンの数は同様に15シーン。)

・「牝教師4」     :1人あたり15シーン
            (美結のみ14シーン)

・「恥辱の制服」(2):1人あたり12~13シーン
            (盗撮イベントを抜きにした場合の数)

・「三射面談 IE」   :1人あたり11~12シーン
            (成美のみ6シーン,その他、姉妹丼・母娘丼・他人丼の枠が各組合せでそれぞれ7シーン)

・「放課後3」     :1人あたり11シーン
            (博美のみ12シーン,1シーンあたりのCG枚数は他作品よりも1枚分多い)

・「修羅の痴漢道」  :1人あたり9シーン
            (痴漢イベントの各段階をそれぞれ個別でカウントすると15シーン)

・「家属」(サブ組) :1人あたり8シーン
            (メイン枠は20シーンだがサブ枠は8シーンとなっている。)

・「課外授業(本作)」:1人あたり8シーン
            (3ステップ調教の各段階をそれぞれ個別でカウントすると14シーン)

・「すくーるヘブン IE」:1人あたり7~9シーン
            (櫻,葵,恵理香が9シーンで残り5人は7シーン,
             その他複数人プレイが9シーン程)


次作の「屈辱」以降はシーン数が再び増えたので一安心ですが、
今後も総シーン数については気になるポイントです。


●難点その2:妊娠ボテ腹エンドが桃香だけ。

「修羅の痴漢道」と同様に。
本作はエンディングでボテ腹になるのはヒロインの中の1人だけであり、とても物足りなかったです。
ここも全ヒロインボテ腹エンド完備な往年のBISHOP作品と比べてボリュームダウンしていると感じます。


●難点その3:絵美理のHシーンに浣腸排泄プレイ(オムツ装備)とデカデカとした書き込みを伴うモノがある。

個人的な嗜好に基づく難点ですが、
絵美理のHシーンの中には主人公に浣腸された上でオムツを履かされ、
フェラ中に漏らしてしまうと言うプレイがあり、
「黒の教室」のまひるのモノと同様に排泄物自体は見せないライトなものではあるものの、スカ要素があります。

また、個別エンドのHシーンでは、身体にマジックの類でデカデカと下品な書き込みをするものがあります。

絵美理の性格は冷血サディストな暴君系なので、
キャラ的にはどちらも非常に相性がいいプレイであるとは思うのですが、
個人的な嗜好としてはどちらも好みに合わず、また苦手とするタイプの内容なので、
結構微妙な印象が残りました・・・。


●難点その4:桃香,絵美理,由麻のまつ毛の自己主張が激しい。

おそらく桃香,絵美理,由麻の3人の原画を担ったオギン☆バラ氏の画風に起因する事だとは思うのですが、
黒くてツンツンとした濃いまつ毛の自己主張の強さが結構気になりました。


●難点その5:「吐息・熱気表現」の新要素である「レンズフレア表現」が鬱陶しい。

「黒の教室」以降のBISHOPの新作タイトルにおいてHシーンのエロさを引き立ててきた「吐息・熱気表現」は、
もちろん本作でもHシーンのエロさを更に引き立てているのですが、
その一方で新要素として一部のCGに導入されたレンズフレア表現は個人的に蛇足に感じました。

普通の吐息や熱気の表現は先述した様にエロさを引き立てるスパイスとして適度に機能していていいのですが、
本作に導入された「レンズフレア表現」は、
吐息などが丸くボンヤリとしたレンズフレア状に表現されている為、
個人的にレンズフレア表現はエロさよりもピンボケした様なビジュアルからくる鬱陶しさや煩わしさが強かったです。

正直に言って「レンズフレア表現」はせっかくのエロいCGを堪能し辛くて蛇足感も非常に強く、
本作の:「吐息・熱気表現」は余計な事をせずにこれまで通りの描写をしてほしかったと思いました。



●難点の総括:歯止めが掛からないボリュームの低下傾向への不安。

近年のBISHOPの新作タイトルは「放課後3」以降、徐々にシーン数が減少傾向にあり、
本作と「修羅の痴漢道」は3段階による調教で細かく見た場合のシーン数は多めに見えるものの、
全体で見れば一回の調教を段階毎に細かく分割したようなものなので、一括りで見た場合のシーン数は段々と減っています。

しかも、近年はインモラルエディションとして旧作のリニューアルをしているので、
そちらと比べると尚更ボリュームの減少傾向が目につきます。

しかも本作と「修羅の痴漢道」の間に発売されたのは、
よりにもよって3Pをメインとして推しつつ個別のHシーンの数も多い「三射面談」なので、
余計に本作と「修羅の痴漢道」の貧相さが浮き彫りになっています。

メーカー側にも色々と事情はあると思いますが、
個人的には旧作のCGを一新したリメイク作を出したり、
新作のリリースのペースを落としてもいいので、
1つ1つの作品のボリュームをもっと高めていってほしいです。


○本作で見えた旧作の良点:CG流用の再調教Hイベントが懐かしい・・・。

本作も「修羅の痴漢道」もそれまでのBISHOP作品にあった前半のHシーンのCGを使い回しが無いのが特徴の1つですが、
先述して来た様にどちらもHシーンの数が少なく、ボリューム不足感が強いのが悩み所であり、
そうした事からふと思い返してみると、
CGを流用した再調教イベントは、
同じ構図で違う特殊プレイをしたり、
堕ちる前後のヒロインの反応の違いが顕著だったりで、
とてもいい味を出していた事に気付きました。

次作の「屈辱」では再調教イベントこそ復活したものの、
内容的にはヒロインが堕ちきっていないので物足りなさが残りましたが、
その次の「支配の教壇」では、
ようやく待ち望んだヒロインがデレ堕ちした状態での快楽全開の再調教イベントが復活して嬉しいです。



○まとめ:これからBISHOPのエロゲに触れる人におすすめかも。

ボリューム面では旧作に見劣りする本作ですが、
その一方で「放課後3」と同様にゲーム進行が分かり易くできており、
インターフェース面の分かり易さには更に磨きがかかっているので、
これからBISHOPのエロゲに触れる人にはおススメだと思います。