旧作ファンにとってはFGOと並ぶ公式によるセルフ原作レイプの産物。
「公式から解釈違いをお出しされたら人は死ぬ。」
ニコニコ静画掲載「魔法少女にあこがれて」第51話後編に寄せられたコメントより。
※注意
以下の文章はFGOと本作EXTELLAによって虐殺されたEXTRAシリーズのファンの恨み節と偏見に満ちた駄文です。
他ハードの方では多量に書き連ねた分、こちらではなるべく軽量にしていきたいと思いますが、
場合によっては肥大化する事は否定しません。
個人の感想かつガス抜きの為に書いたモノです。
なお、長らく記憶頼りで描いてきたが、これからは8年ぶりにEXTELLA本編をプレイした上での感想に全面改定していく。
★ゲームとしてのEXTELLA
個人的に無双系に対する経験が殆ど無いのだが、
少なくともEXTELLAに関してはエネミー及びアグレッサーの掃討の繰り返しにプラントやボス(サーヴァント)の撃破を挟むパターンが大半であり、その他は多少の工夫はあるものの基本はエネミー掃討によるエリア制圧が主と言った所である為、聊か単調な気もする。
ただ、金詩篇ラストステージに関しては。高速奥スクロール時に出現する壁に対して回避又は破壊が間に合わない事が多々あった為、ストレスのたまる変化球であった。
EXTELLAの問題はシナリオの方であり、FGOと共に推しのキャラクターの扱いの悪さなどが原因で一時期相当に荒れるくらいには酷い代物であった。
しかしながら、シナリオの骨子自体は良いと思うので、個人的には原作者達公式側の調理が下手糞過ぎたのが原因であると思う。
★ダメな所を大雑把に纏めてみる。
◆主要なキャラクターの扱いが総じて酷い。
主人公は毎度おなじみ記憶喪失(3度目)から始まり、薄命の命を背負ったり、玉藻の活動の見届け人になったり、
行動に対するデメリットが重すぎたりと、どうにも扱いが悪い感じがする。
記憶喪失に関しては、それを前提にしてシナリオを動かしているが、未明篇以外は単なるネタバレ防止とトゥルーエンドルート阻止のご都合感もする。
ネロは玉藻などに比べて賢く無い感が強く、全体を通しての主役だが初っ端から主人公昏睡エンドと言う準死亡扱いのバッドエンドを迎えているなど、主役扱いとしての良い所以上に扱いの悪い部分が目立っている。
玉藻は賢さを強調される面こそあれど、基本的なムーブは愚者であり、
滅びの未来に絶望し、それが来るまでの間の泡沫の安寧に浸る為に暴虐の女王と化し現実が見えているからこそヴェルバーそっちのけで月を支配しようとしていたり、糞前日談においてもマスターにする謂れの無いアトラムのサーヴァントを惰性でやっていたりした。
アルテラは初登場なので多くのムーブは許せるが、個人的にネロと玉藻を殺した件だけは複雑な感情があるし、
これはアルテラと言うよりレガリアの問題だが、アルテラの手加減宝具でネロは消えてレガリアは残るのは不自然に感じる。
エリザベートは味方寄りの扱いが多いFGOに対してEXTELLAでは悪役一辺倒な上に悪堕ちまでするなど、徹頭徹尾悪役な上に、それでいてアルキメデスの計画を個人的な感情で台無しにしまくる露骨なジョーカー役をやっている。
アルキメデスは悪役として便利使いされ過ぎで何をやっても死なないし、その癖主役陣を徹底的に蔑むなどのヘイトムーブも目立ち、悪役としての身分を弁えていないし、頭脳派悪役の筈なのにそれらしいムーブが無いし、軍師としての仕事をしてないし、最後には更なる風呂敷を広げる様な真似までしている。
◆staynight出典系サーヴァントに対する優遇感
例えば無銘(≒エミヤシロウ)は本編だと賑やかし程度の存在だが、糞前日談では薄命なもう1人の主人公のパートナーと言う美味しい役を貰っている。
クー・フーリンの場合はネロ陣営のサーヴァント達の中では特に話に絡んできて存在感を出していた。
メドゥーサは玉藻陣営の中ではカルナと並んで目立つ方だった上に、玉藻が暗君であれば殺す気満々だったり、実際、サブシナリオでは下剋上を果たして主人公を寝取る気満々な所を見せたりしている。
ギルガメッシュは結果的に主人公とアルテラの絆を育む切っ掛けを作ったり、アルテラのピンチをゲート・オブ・バビロンでカッコよく救ったりと言った目立つ活躍をしている。
その他、ZERO出典のイスカンダルも中々に良い役を貰っていた感がする一方で、
Apocrypha出典のジャンヌは、よく良い役を貰っているFGOと比べると、只管に影が薄かったのが残念。
◆角を矯めて牛を殺すを地で行く糞前日談
原作者達公式側が公開したEXTELLAの前日談は非常にお粗末。
焔詩篇の序盤から矛盾は出るしバグチェッカーは出ないしEXTRAのシナリオを好き勝手に改変した結果解決しなければならない問題が山積みなど、問題だらけである。
唯一、前日談シナリオでEXTELLA本編と繋がってそうなのはアトラムと玉藻関係の所くらいであるが、
つまりここだけは解決しなければならない問題、と言うよりは原作者達公式側のご都合主義も残りっぱなしと言う事である
こうした諸問題から言えば、糞前日談は原作者達公式側によるEXTRAへの原作レイプ以外の何物でもないのである。
★糞前日談の諸問題
◆本編での台詞と明らかに矛盾するシナリオ展開
例えばガウェインはEXTELLA本編ではネロと一騎打ちをしたと言っているが、糞前日談では準決勝で無銘に敗れた事になっていたり、
例えば無銘は決勝でネロと対峙した筈なのに、当のネロからは会ったかさえ怪しい程記憶が曖昧と言う扱いであったりしている。
これらからすれば、EXTELLA本編は素直に元のEXTRAのままのシナリオ展開が前段階としてあったと考える方が自然である。
◆矛盾だらけ、問題だらけの6回戦(準決勝)
上述の様に準決勝や決勝は元のEXTRAのままの方が矛盾が無いのだが、ここでは糞前日談のシナリオの場合の問題を語る。
まず6回戦の主人公の相手は糞前日談内で救出イベントが割愛された遠坂凜とラニ=VIIIの2人となるのだが、
EXTRAの聖杯戦争は1枠1マスターな上に準決勝は主人公,レオ=B=ハーウェイ,もう1人の主人公で4分の3が埋まっているので1枠に2人のマスターと言う色々と奇妙な事になってしまう。
(第一、ムーンセルは管理の怪物と称されているので、この1枠に2人のマスターは大問題だと思う。)
次にガウェインが持つ日中無敵のスキルがどう扱われているかの問題がある。
もし日中無敵が発動しているのなら、主人公は凜orラニと協力してスキルを無力化する作戦を行う必要があり、
即ち凛とラニは(もう1人の)主人公に協力しつつ(本来の)主人公と戦う覚悟を決めると言う複雑な状況に置かれる形になり、
更にこの作戦で必要なハッキングの一助になるアイテムは7回戦序盤に出現するユリウス=B=ハーウェイと対決した場所で入手する事になるので、ご都合主義でユリウス出現を6回戦に前倒しにする必要もあるなど、
スキルが発動している事を前提とすると問題が山の様に浮上してくるのである。
かと言って日中無敵が発動していなかったとしたら、その場合は作戦の過程で凜orラニのどちらかを脱落に持ち込んで1枠1マスターに出来る可能性が無くなり、凛とラニが1枠2マスターで主人公との決戦に臨む事になってしまう。
(EXTRAのコミック版では凜が作戦行動の結果死にかけていた為、場合によってはこの作戦で死ぬ可能性があると仮定するとこう考えられる。)
なお、実際の糞前日ではたった1行の「凛とラニを破り別れを告げる」と言われる程度の軽い扱いで2人纏めて処分している。
◆CCCの大問題その1:もう1人の主人公を秘匿できない
糞前日談では決勝の対戦相手となるもう1人の主人公と無銘のコンビだが、
原作者達公式側によると両者は他の人からは同一視されると言う扱われ方をされており、作劇的にはその存在を決勝まで秘匿していたと考えられる。
だがしかし、個人的にはサーヴァントの違いをどう誤魔化したのか疑問だし、
仮にサーヴァントごと同一視されると言う認識改変系催眠染みた状態であったとしても、
特に改変がなかったCCCが最大のネックになる。
もし主人公ももう1人の主人公もサーヴァントごと旧校舎に放り込まれていた場合、狭い旧校舎で顔を合わせる可能性があるのは勿論、旧校舎全体をチェックしている間桐桜の監視網に引っ掛かる筈である。
また、CCCの出来事は最終的になかった事になるとしているものの、ネロはエリザベートの事を中途半端に覚えていたり、玉藻はCCCの記憶を保持したりとしている為、2人の主人公が対面した場合少なくとも玉藻だけはその事を覚えたままになるのである、
エリザベートとの縁もあるのでCCCは糞前日談でも発生した事にしたのだろうが、
その結果、もう1人の主人公の秘匿に大きな支障をきたす可能性が大なのだから、原作者達公式側が何も考えてないのは明らかである。
◆CCCの大問題その2:エリザベートのサーヴァント代行が無かったかもしれない問題
EXTELLA本編においてエリザベートは主人公に対して「一緒に戦った義理」と発言しており、
CCCにおける神話礼装解放の際にエリザベートが務めたサーヴァント代行の件は多分あったと思われる。
しかし、元のEXTRAやCCCの様な1マスター1サーヴァントであれば自分のサーヴァント中にダイブする際にエリザベートのサーヴァント代行が必要必然であるのは解るのだが、
糞前日談の主人公にはネロに加えて玉藻もいるので、ネロの神話礼装を解放する際に玉藻が同行するなど、2人のサーヴァントで交互に主人公の護衛を務めればエリザベートを代行に使わなくても神話礼装解放が出来た可能性があるのである。
つまり、糞前日談はエリザベートにサーヴァント代行をやらせる理由付けや必要性が薄いのである。
◆玉藻の大問題その1:召喚から主従関係成立までが不自然且つご都合主義全開
糞前日談作中において、玉藻はアトラムに召喚されて「それなら仕方ない」とサーヴァントをやっているのだが、
アトラムはstaynightのキャスター(メディア)の前日談やロード・エルメロイ2世の事件簿での傾向を見ると西洋系英霊を欲しがっていて東洋系英霊である玉藻との接点(あるいは例えばメドゥーサと桜を繋いだ縁の様のモノ)や狙って召喚する理由などが無い様に感じられるし、
玉藻側も本来ならサーヴァント側からもマスター候補を選別できるとしているEXTRA系のマテリアルの記述からするとアトラムの召喚に応じる事は無いと思える。
アトラムの評価は玉藻から見てもネロから見ても低俗な魔術師であるし、CCCを踏まえるならば主人公と出会うまでの玉藻はとても荒んでいるので、仮に何らかの理由でアトラムが玉藻を召喚したとしてもstrangeFakeなどで発生した様な召喚早々のマスター殺しが起きる可能性があれば、穏便に言ってもEXTRAで無銘の問いかけに主人公が「いいえ」と答えたら無銘が踵を返して帰ってしまい主従不成立、なんて可能性もある筈である。
トワイスに捨てられて傷心中で荒んだ玉藻が主人公と言う運命の人に惹かれるのは解るが、
アトラムの様な低俗なマスターの召喚に応じる謂れは無いし、サーヴァントをやる事も無い筈なのに、
糞前日談においては、「召喚されたモノは仕方ない」と言う実に意味不明な理由で主従関係が成立しているのも、
原作者達公式側のご都合主義の表れと言えよう。
第一、主人公にさえ敵意を向ける程に荒んでいるこの頃の玉藻がアトラム程度の愚者に従うプライドの無さやメディアの様にさっさとアトラムを謀殺して退場せんとした潔さも無くダラダラと主従関係をつづけた愚者っぷりは、
好きな相手にさえ自分の主義(ハーレム展開絶許,浮気したら殺すなど)を強いる玉藻の人物像と噛み合わないし違和感しかない。
根本的な問題として、EXTRAやCCCは基本的に相性良好な主従ばかりが登場している為、
らんるーくんとエリザベートや主人公と謎のバーサーカーなどの様に、本編外のテキストのみで触れられた相性がそこまで良くない主従は説得力に欠けるのだが、
原作者達公式側が考えるストーリー上の都合や演出でそうした主従をご都合主義を押し通しているのである。
◆玉藻の大問題その2:玉藻を4回戦まで勝ち残らせた問題
まず、玉藻は主人公と出会うまで初戦敗退が常の弱小サーヴァントであった筈であるのだが、
その点を原作者達公式側は、アトラムが玉藻を利用して決戦前に対戦相手を始末する場外戦法を使うと言う、玉藻の戦闘力に頼らない戦い方でカバーしていたのが悔しい所である。
しかし、結局は4回戦で主人公と玉藻を出会わせると言うご都合主義を優先してここまで勝ち残らせたのも事実であり、
同時に、1回戦につき7日の期間を設けている月の聖杯戦争において、すくなくとも21日以上、4回戦も含めるなら約1ヶ月近く玉藻をアトラムとセット扱いにしていたと言う事であり、
主人公が玉藻に説教して云々以前に、先述した玉藻がプライドも無くダラダラとアトラムとこれだけの期間主従関係を続けていた事が、原作者達公式側のご都合主義が表れているし、何よりも玉藻の愚者っぷりを殊更に強調しているのである。
なお、原作者達公式側のご都合主義の前科として、
CCCの裏ボス版玉藻は、本来なら弱小サーヴァントであったトワイスがマスターの頃の設定でありながら、
実際のゲーム上ではマスター共々裏ボス相応の強さに設定されていた為、弱小サーヴァントの実感が無いのである。
一応、同キャラ対決の場合はトワイス側の玉藻とのコンビでの経験値のお陰で意外に主人公側の玉藻と(同じ玉藻同士だから)拮抗したと言う事にしていたい様なのだが、
それではネロや無銘やギルガメッシュで戦った場合の強さまでフォローするのには説得力が無い様に思う。
結局、この頃から原作者達公式側のご都合主義で玉藻の強さ設定など簡単に変動すると言う事である。
◆玉藻の大問題その3:むしろ主人公にとってヤバいバグチェッカー
アトラムと決別してからの玉藻はムーンセルの目を盗んで動きつつ主人公にくっついていった、そりゃサブサーヴァント扱いもされる様な立ち位置で扱われていた。
そして、聖杯戦争終結後、聖杯(ムーンセル中枢)に至る回廊にて、玉藻はとうとうバグチェッカーに見つかって前日談の物語から退場する事になった。
しかし、ここで玉藻を排除するデウスエクスマキナに「バグチェッカー」と名付けたのは問題だと思う。
何故なら主人公の正体は「バグで自我に目覚めたNPC」であり、バグチェッカーと言う名を冠した存在ならば不正に生き残ったサーヴァントと同等かそれ以上にバグったNPCである主人公の事を検知して排除して然るべきだと個人的に思うので、原作者達公式側のご都合主義が顕著に表れていると言える。
一応、主人公には、「ムーンセル中枢に接続しなければバグ認定されない」との事だが、それでもバグチェッカーがバグを検知しないと言うのは名折れも良い所であり、不自然である。
なお、主人公がバグチェッカーに検知されて処分されれば当然物語はそこでバッドエンドであり、
糞前日談はEXTELLA本編に話を繋げるはずが逆に悉く矛盾を生み出し原作レイプをやりまくり、最後はEXTELLA本編に話を繋げる事も出来ない本末転倒な末路を辿る筈の所を、原作者達公式側のご都合主義で無理矢理EXTELLA本編の前日談として纏め上げた様なモノと言えるだろう。
★EXTELLA本編の諸問題
ここからはEXTELLA本編の諸問題を主要なキャラクター別で見ていく。
主要なキャラクター以外で問題と言えば、各詩編終盤になると各陣営のサーヴァントの出番が無くなったり、
特にジャンヌは影が薄いと言えるだろう。
◆警戒心が薄い主人公(岸波白野)
3章目の未明篇にて主人公が3分割に至った経緯が描かれるのだが、
その経緯と言うのが「アルキメデスの口車に乗せられて彼と2人で巨神アルテラと接触して彼女に捕まったから」と言うモノであり、
幾らアルキメデスが「主人公のサーヴァントを連れてくると巨神が目覚める(ウソ)」と言ってたとしても、
主人公の警戒心が薄い様に思える。
仮にも月の聖杯戦争に優勝して月の裏の混乱も解決したRPG2作品分の経験を積んでいる主人公がこうも容易く騙されるのは、個人的に残念感がする。
ただ、主人公とアルキメデスが2人で巨神アルテラと接触するのはスムーズに3分割に持ち込む上では理に適っている。
仮にこの場にサーヴァントが居たら状況が変わって来るし、主人公はサーヴァントを助ける方に意識が向きそうなので、3分割が難しくなる可能性がある。
つまり、個人的な考えとしては、主人公はアルキメデスと行動を共にする前にサーヴァントと共に未明領域を訪れた事にして、そこでトラップか何かで主人公だけ転移させられてサーヴァントと引き離し、アルキメデスと仕方なく行動を共にする事になると言った様なワンクッションがあった方が良かったと思う。
◆3分割までの記録は揉み消し必至?
EXTRAで主人公のサーヴァントが教えた情報の重要性を鑑みるのであれば、主人公には3分割に至るまでの記録を自身のサーヴァントに送ってアルキメデスの跳梁を阻止して欲しかったと個人的に思う所がある。
ただ、この記録に関しては、サーヴァントに直接転送出来ればいいのだが、それが出来ずに主人公自身が持つ他なかったとしたら望み薄である。
何故ならアルキメデスはサーヴァントへの売り込み文句として3分割後の主人公を助けたと言っており、実際EXTELLA冒頭の主人公名入力画面のくだりではアルキメデスらしきシルエットが分割後と思われる主人公と接触している。
この辺アルキメデスが精神の主人公と魂の主人公の両方に接触したかなどは全くの不明であるが、
少なくとも分割後の主人公に接触し各種チェックなどもしている以上、もし主人公が3分割までの記録を持っていたら、それはアルキメデスにとってとても都合の悪いモノなので、その場で記録は消される可能性が大である。
と言う訳で、アルキメデスの跳梁を防ぐ為にも、主人公のファインプレーが欲しい個人的感情からしても、3分割までの記録は欲しい所だが、記録を残した所でアルキメデスに先回りされたら揉み消し必至なのが残念な所である。
なお、金詩篇の精神の主人公が受信した未明篇の記録は、受信タイミングがネロの下に帰還した後だった事もあってか、無事主人公に記録が届いていた。
◆レガリアを最初に所有していたのが誰なのか気になる。
EXTELLAのキーアイテムであり、主人公と共に3分割されたレガリアであるが、
作中では専らサーヴァントの方が身に着けているので、所持者が誰なのか微妙に気になってくる。
指輪のサイズに関してはオートフィット機能でもあると考えればどうとでもなるので気にしないでおく。
まず、アルテラに関しては主人公からのレガリア譲渡が印象的に描かれて明示されているので特に問題はない。
玉藻は何時の間にかレガリアを持っているが、妄想込みで考えれば魂の主人公が眠っている間に主従契約してレガリアを拝借したと解釈出来なくもない。
問題は最初の持ち主であるネロとその主人公である。
ネロは当初レガリアを聖杯戦争の勝者への報酬や主人公との結婚指輪と解釈しており、そこから考えるならレガリアはペアリングの可能性も少しはあるかもしれないが、
そうなると3分割後は「お留守番してたので完全な状態のネロのレガリア」と「3分割された主人公のレガリア」と言う状態になり、アンバランスな事になる。
しかもネロがレガリアについてアレコレやってるときにアクセス制限が生じたりもしている為、もしペアリングだったとしたら主人公側のレガリアの不調がネロのレガリアにも伝播した事になるとも考えられる為、片方が不調な場合でももう片方が正常に機能出来ると言うペアだからこそのバックアップ体制や冗長性が無いと言う事にもなるので、
そうなるとレガリアはペアリングでは無く最初は主人公が持っていたモノのみと考えるのが自然かもしれない。
しかし、そうなると焔詩篇でネロがこれ見よがしに見せつけたレガリアは、精神の主人公が寝ている間に先述の玉藻に関する妄想の様にネロが主人公から拝借した事になるので、個人的に何とも悩ましい感情がしてくる。
エリザベートも含めるが、何故サーヴァントはレガリアを拝借/強奪してでも自分の指に嵌めたがるのだろうか?
◆未明篇以外はメタ的な事情が色濃い感のするシリーズ通算3度目の記憶喪失展開
主人公(岸波白野)はEXTRAシリーズの中で何度も記憶喪失扱いを受けている。
EXTRAでは結論から言えばNPC故に最初から記憶を持っていなかった事を記憶喪失だと思っていた形でシナリオ序盤は記憶喪失扱いであったし、
CCCではBBに記憶を奪われて序盤は記憶喪失状態になっていた(ちなみにレオを筆頭とした旧校舎組も同様)と言う展開が描かれた。
そしてEXTELLAでも早速主人公は記憶を失っており、時系列を考慮すれば記憶があれば阻止できたアルキメデスの跳梁を許す形になり、
その一方で肉体の主人公は空っぽであるが故にアルテラ救済の為に命懸けの行動をする様になった。
そんな訳で、未明篇の主役である肉体の主人公に関しては別に記憶喪失になっていても問題ないと思えるし記憶喪失になった意味もあると個人的に思うのだが、
焔詩篇の精神の主人公と蘭詩篇の魂の主人公に関しては、アルキメデスが主人公陣営で活動する為だとか、主人公がアルテラ関係で何か行動を起こそうとするとか、そう言った物語のスタート開始直後の主人公にとってほしくないと原作者達公式側が思う行動に繋がる情報を封印する為のメタ的な事情が絡んでいる気がする所がある。
無論、主人公を記憶喪失にした方が世界観説明やゲームとしての操作説明をし易いと言う意味でのメタ的な事情もありそうである。
ただ、チュートリアル関係においてのこの手の記憶喪失の扱いはEXTRAでもCCCでも使われたので、EXTELLAの3度目の記憶喪失展開は未明篇を除いて若干の飽きが来ている所もある。
◆後味の悪い昏睡バッドエンドを迎えた焔詩篇の主人公
EXTELLAは初っ端の焔詩篇でいきなりバッドエンドを迎えるのが不快である。
精神の主人公は存在が不安定であるが故に薄命の運命を背負わされ、
救済策であるレガリアは玉藻の分もアルテラの分も失われ、ネロの分の機能が回復した時には既に主人公が倒れた後であり、
そんな精神の主人公の運命を察していたアルキメデスはセファールと精神の主人公で痛み分けとして焔詩篇の世界を去っている。
問題なのは機能回復したレガリアでも主人公を救う事は完全に果たせず昏睡状態にしたと言う原作者達公式側の陰険さであり、
目覚めぬ主人公に寄り添うネロの姿は悪い意味で心に来る。
アルキメデスには悪いが、主人公には無事生還してネロと平和になった世界を満喫して欲しかったと個人的には思う。
また、蘭詩篇における精神の主人公は、特に薄命設定に触れる事も無くネロの敗走に合わせてフェードアウトしたので、先の焔詩篇の後だと、その後ネロと精神の主人公がどうなったのか極めてモヤモヤして個人的に蘭詩篇のエンディングを素直に楽しめなかった程である。
(焔詩篇の流れを汲むなら精神の主人公は死亡エンドを迎える可能性だって十分にあるのにその辺完璧に無視して玉藻の個人的ハッピーエンドを見せただけで蘭詩篇は終わっている。)
そして、未明篇において玉藻が肉体の主人公の事を「不安定な電脳体は繊細で傷つきやすく些細な傷から消滅の危険がある」と指摘しつつ「それにも関わらず肉体の主人公を連れ回してきた」としてアルテラに怒りを向けているのだが、
それなら同じく不安定だと言われた精神の主人公とそれを連れ歩くネロの方はどうなのかと思わずにはいられない。
原作者達公式側の事だから、玉藻とアルテラの開戦理由として主人公の状態を挙げただけでネロの主人公の事までは考えてない気がすると個人的には思う。
◆ストッパー役を半ば放棄した蘭詩篇の主人公
玉藻の下にいる魂の主人公は、3分割された主人公の中で唯一安定した存在である為、精神や肉体の主人公と比べるとちょっとズルい感もする。
魂の主人公は、蘭詩篇序盤でこそ玉藻の言動に待ったをかけるものの、基本的には玉藻のムーブに対する見届け人と言う立場を取り、暴虐の女王と化した玉藻のやる事を止める気はない。
これはCCCで玉藻の肉食系ムーブによく待ったをかけて鋭いツッコミを入れていた主人公と比べると、ムーブ的に物足りない感はあるし、暴走気味なEXTELLAの玉藻に対してストッパーになっていないのは、主人公の影を薄くさせている感もある。
結果、精神や肉体と同様に、と言うか全てのファクターにおいて主人公の扱いには不満が残るのである。
◆重すぎる運命を背負わされた未明篇の主人公
未明篇の主人公は上述した記憶喪失の件に関してはむしろ記憶喪失で身軽になった事にシナリオ的メリットがあると感じたのでまだいいものの、
未明篇ラスト~金詩篇にかけて描かれたアルテラ救済の為のムーブに関しては、そのムーブに対するデメリットが重すぎる感がある。
と言うのも、純粋なムーンセル製電脳体である主人公は混ざりモノと権限があるアルキメデスの様にホイホイ時間移動や並行転移は出来ないとされており、過去に遡りつつ並行世界に送れるのは自分の半生に関する記憶を記録として送り出す程度、しかも、それに伴うタイムパラドックスを防止する為に、肉体の主人公は並行世界においても未明篇の主人公が記録を送信した時間に至ると消滅する運命が課せられていると、
アルキメデスがホイホイ並行世界を渡り歩きながら野望をリトライしているのに比べて、
主人公はやれる事は最低限だしそれをやったらとてつもなく重いデメリットまで付いてくるのだから始末が悪い上に焔詩篇の主人公の扱いと同様に原作者達公式側の陰険さが出ていると言える。
いくら肉体の主人公が精神と同様に薄明で先の短い命だったとしても、アルテラに「死」を教えると言う意味を持たせているとしても、
肉体の主人公の消滅でアルテラを悲しませ、しかもその後にはマスターを失ったサーヴァントのアルテラの消滅と言うダブルパンチまであるのだから、この辺の展開は個人的には未明篇の主人公のアルテラ救済への決意に泥を塗った感がしてしまう。
(しかも陰でアルキメデスが一連の流れを嘲笑していたと言う第3のパンチまである始末。)
しかも、先述した様にアルキメデスは全くデメリットを感じさせずにホイホイ並行転移と野望のリトライを重ねているので、同じ並行転移でも主人公とアルキメデスでは圧倒的にアルキメデス優位で格差がある事への不公平感が強いと言える。
あくまで個人的主張だが、肉体の主人公の並行転移関係は再考すべきだと思う。
なるべく主人公を生かす方向性で、