大きく目立つ点があるわけではないが初夏から晩夏までが丁寧に描かれた恋愛作品。
肌を照らす太陽、夕暮れの物悲しさなど夏の空気を作品から自然と感じることができました。
前半からは考えられないような、後半の“お前らいつまで悩んでるんだよ”って言いたくなるような恋愛がたまらなかったです。
お互いに抱える悩みなどを上手く言葉にできずにぶつかり合う年相応の“子供っぽさ全開で面倒臭い”と感じるような恋愛に周りの登場人物もしっかり絡んでくるのがとてもよかったです。
また、年上キャラからの助言に良い台詞がたくさんあり視点変更を多く用いることで心理描写が丁寧なのが好印象でした。
日常会話がかなり多いのでテンポが悪いと感じる部分が少しありましたが、雰囲気と恋愛面は大好きな作品でした。
今さら言ってもしょうがないことですが、完成していたらかなりの神ゲーになってたんだろうなーって思っちゃうくらい良い作品でした。