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handmanさんのBALDR SKY Dive1 ”Lost Memory”の長文感想

ユーザー
handman
ゲーム
BALDR SKY Dive1 ”Lost Memory”
ブランド
戯画
得点
85
参照数
791

一言コメント

戦闘あってのゲーム シナリオはまぁ・・・・おまけ?

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

相手の手の上で遊ばれることがとことん好きな甲

何度もドミニオンやら深追いするな・関わるなといわれつつ、飛び込んでいくのだが、
典型的なSF小説に出てくる学生戦闘員という位置付けは終始一貫していた感じ。
割り切ることの重要性をこのキャラクターは持っていない。
割り切る割り切らないというよりも、全てどうにかなると思ってるところがある。
延長戦で本物の戦争(←作品の中で という意味)に身を投じているが、
シュミクラムだけは天武の才を自負しているとかかなりウザイ。

考え方、思考の巡らせ方は壮絶な人生設定なだけはありかなり深い。
普通の状態ならばいいキャラであっただろうが、
闘いを描いた作品では何度も何度も同じことを繰り返す主人公というのは、どうも好きになれない。
(注:個別キャラの性格設定は評価対象にしていないので、マイナス点にはしません。言わばここまでは一週目の主人公に対する感想)



絵やCGは他のゲームなどと比べてもかなり細身で立ち絵も同様。
人によっては賛否分かれそうですね。個人的にみると、可も無く不可も無くといったところ。
声は、素晴らしい。主人公以外は全員はまっていた といっていいんじゃないでしょうか。
ただ、主人公・甲くんの叫び声うめき声がボイス切ったくらい肌に合わなかったのが残念でした。
それと、これまた主人公の立ち絵の話ですが、「照れ」の立ち絵がキモ過ぎw
目釣りあがって頬染め 阿南市長よりもダントツでイラっときた。

シナリオは、昔の記憶へのトリップと現代に起こる戦闘とシナリオを平行しつつ進めていくわけですが、
この手法、要所要所で過去へトリップさせればよいので非常に物語を繋げやすい上に謎と伏線の回収がしやすい。
これはかなり高評価でした。
その代償というか、学園時代が薄味になってしまうのは仕方ないですね。
現代過去共に重厚なシナリオをガッツリいきたい人には
サルベージの過程だけでの過去のシーンはちょっと残念なものかもしれません。
一般的にいう鬱シーンもあったりしますが、外道の方面で言えばかなりヌルイほう。
なので、ジルベルトも外道キャラではありますが、たいした事無く、かわいいもんです。
グロいシーンの意味で鬱のほうが強いだろう。


バイオサイエンス (作中では生体マシンという言い方ですか)が更に発展を遂げた世界。
空想世界ではあるのですが、今のネット事情やAI事情・戦争屋などを元ネタにした世界設定になっています。
所謂、それを元に発展していった世界。
なので、突拍子の無い超展開になることもなく自然な流れを組み、不可解な点や不可思議な要素が少ないのも評価。
強いてツッコミを入れるなら、「何で仮想世界でわざわざガチンコバトルをする必要があるのか」というのと
「シュミクラムで偵察や情報戦ならまだしも、戦争する意味がわからん」  なんですがねwww
これはBALDR SKYの根幹を否定してしまうだけなのでスルーでw

BALDRの特徴は言うまでも無く戦闘で、
シナリオの間に入る戦闘がいい緩急剤となっている。
戦闘システムは、シリーズ作だけあって細かい部分増えてきました。
戦闘速度や難易度は、かなり初心者向けになった感じですね。
シリーズ経験者の人は、BAD要因の回収の為に倒されるくらいで普通にプレイすれば1回も死ぬことなく行けてしまうかもしれません。
逆に言えば、戦闘システムは初心者プレイでも薦められるものといえますね。
まぁそれもシナリオのほうが万人向けとは言いがたい 人を選ぶ作品なんですがww
完全な武装までまだまだ程遠い現段階で言えることも少ないですが、
色々なコンボを見つけ出す楽しみ 自由度の高いアクションで自分のプレイスタイルが出せる 等
やり込み要素抜群のゲームです。
ただ、序盤は特にそうなんですが、折角見出したコンボに耐えうるだけの敵は欲しいです。ええ・・
後、他の方の言うとおり
2・3週目を視野に置いた武器の成長の遅さと武器使用の制限などは何とももどかしいものです。
サバイバルモードにもそれが適用されてるのはマイナス点。

==============一週目・終の時点なので批評は途中=============