Re:ルートまで終わってみてまず最初に感じた事は、呪いをかけた魔女とはライター本人に他ならない。 妥協しないでよくもまぁ最後まで酷い設定を上書きし続けたものだと。
「Re:ルートまで終わってみてまず最初に感じた事は、呪いをかけた魔女とはライター本人に他ならない。
妥協しないでよくもまぁ最後まで酷い設定を上書きし続けたものだと。」
一言で言ってしまえば、
人の身のくせに神様じみたタイムトラベルを行い続ける主人公が、
その時代ごとの親娘2人と何度も恋愛し続ける って内容。
その恋をした数はまさに八百万。
最後のコールドスリープ装置の壁面のあれも酷いな。
呪いに相応しい。
壮大な物語なのだが、やってることはルーチンワーク気味で
ISLANDの紗羅ルート・夏蓮ルート、NEVER ISLANDの冬編は
「こんな伝承がありました」
「こんな馴れ初めでした」
「この方はもう死んでいますが、こんなことをしました」
「一般的な知識としては、世界はこうでなければなりません」
「貴方の今の状態と整合性を合わせるなら、こう考えられます」
とまぁこのシナリオの半分ぐらいは、
「1.あずかり知らぬ「過去」で、実は○○な事件があったというネタお披露目、2.xxから導き出した私の考え」であり
この繰り返しになっていて、ぶっちゃけダレてくる。
タイムトラベラーゆえにスケールも大きいのだがその分、ツッコミどころも多く
まぁそれは仕方ないことというべきか、許容範囲ではあるのだが
主人公視点のみのため「主人公が好きになれるかどうか」で、プレイ中の感じ方が大きく変わってくると思われる。
結局、私の疑問点は2つ
・玖音はどうして、セツナよりも前の20年数年前に降り立ったのか?
まぁお腹にセツナとの子供【凛音】がいて、セツナは大好きなその子を全力で守るために未来に来た
ということがわかったから時間を合わせるため セツナの辿り着く時間よりも若干前に降り立った。
無限ループする話ではなく、一方的に未来に進んでいただけのお話なので
この理屈だと、子供がセツナの大好きな助け出したい子 にはならないため
論理が完全に破綻してしまうわけなのですが。
こっちはまぁ解釈次第でしょう。
むしろ疑問点であり問題点は2つ目のこっち↓
・毎回「逃げ出す」ほどにクズを自認している主人公刹那が「「「異性に好かれる理由」」」
物語上、主人公視点の描写しか存在しないため
その好かれる理由ってのが、こちらにはまったくわからんという結果に。
そもそも主人公(刹那)の一番厄介なのは、
あっちにフラフラこっちにフラフラと
風見鶏かお前 と思わせるほどにどっちつかずな行動しかできず
起こす行動はだいたいが計画性なしで、
可哀想なことにその全てが空回りして失敗するということ。
俺の責任 俺の責任 俺の責任・・・・ とネチネチネチネチと深みに嵌っていって
他人の信頼が「重い」 と思ってしまう。
そんな彼を魅力に感じたヒロインらの根元は一体どこにあるのか。
真夏編以降は、記憶を頼りにしてのチート行為連発なので
傍から見れば胡散臭く頼りがいすらも感じようが
それ以前では成長すらしていないのだから・・・
全体的にいって、シナリオはワクワクするようなものではなかった。
構成も最初のほうで書いた通り。
実際起きたかどうか確証もないのに推測で進んで、「結果だけが出てきて答え合わせ」というのが多すぎる。
事件が起こった過程が乏しいとワクワク感は薄い。
結局、自分としては主人公をどれだけ好きになれたか
それが満足度に直結していたように思う。
総評
とても難解な物語で理解するのが面倒だけど
ライターがどういう意図をもってシナリオを進めるか見るのが楽しかったので
プレイする価値のある作品であった といえるでしょう。
ただまぁ、正直満足度として
もう1つ足りない感もあったのは否めませんね。