クリアした人に、満足感と切なさの共有を。未プレイの人に、嫉妬と羨望を感じる作品です。SFとノベルゲーに抵抗感がなければ何も聞かず調べずやってほしい。必ず、最後までプレイしましょう。
素晴らしいです。シナリオを筆頭にほとんど文句のつけようのない出来です。
今回の-1点は・・・もうただの粗探しとなっているんですが、
百点をつけるわけにはいかないポリシー故に発見すると、
「説明しきれていない点」「ご都合主義な点」「ループ物故に飽きる部分が存在する」
この三点ですかね。
音楽、歌、CG等は、優秀ではありますが、
これがシナリオと同レベルだった時の事を想像するだけで鳥肌が立ちます。
システムは、コレも優秀ですが、前作と違い「クイズモード」が無いのが少々残念です。
以下、クリア順に・・・
①つぐみ:このゲームで、一番好きなヒロインです。
最初にこのヒロインをクリアしたのは、大正解であると同時に大失敗だったのかもしれません。
個別ルートとしては、一番良かった気がします。
クラゲゴンドラ時&チャミ登場後はまるで別人のようになりますね・・・
EDで、本当にコレがグッドENDかよ!!?ってなりました・・・
武・・・あんたすげぇよ・・・史上最高の主人公だよ・・
良いスタートダッシュです・・・
②空:一番中身の薄いシナリオだった気がします。
先に、つぐみルートをやったため、共通点が多かったので、ダレました。
第3視点についての伏線の一部と謎解きの一部を担当ですかね。
ED前に、つぐみの「待って!」の一言で待ちそうになりましたからね・・・
EDは・・・微妙ですね・・・接続せず、継続せず、必要としない気がしました。
最も恋愛アドベンチャーらしいシナリオだったかもしれません。
③沙羅:登場時に「アレ?」が第一印象でしたね。「アンタ、誰?」みたいな・・・
やけに、沙羅にだけつぐみが優しいのも気になっていました(全クリア後に理解)
兄弟愛、万歳!みたいな感じのシナリオです。
沙羅と優のコンビは結構お気に入りでした。
ココよりこっちがいいな、と思いつつプレイしてました。
EDは・・・「泳いでいくのは無理だ」という前提条件を完全無視でしたので、
少々、気に入らなかった部分です。
①、②クリア時にはエピローグが無かったので、入ったときは、
「えっ?なんで、そんなのあるの?」って感じでした。
④優秋:どちらかといえば、優春のほうが好きです。
武プレイ時に、優の攻略が出来なくて愕然としました。
BADエンドでは、最後の一言を言えずに逝きましたからね。
優秋のパスワードの部分は、すぐに解けました。
結局、一番苦労しつつ最も扱いの少ない母娘だと思います。
まさか、優が一児の母だなんて思いもしませんでしたがね・・・
あのノリとテンションは結構好きです。
⑤ココ:さぁ!中だるみしつつもとても評価の高い最終ルートだ!と思っていました。
まぁ、一言でいうなら「やられた・・・」って感じですかね^^
評価が高いのも納得です。パルフェの里伽子シナリオのように、
全てがこのシナリオの為にあったのだ・・という感じのシナリオでした。
ココ本人は、少々苦手です。電波系というのでしょうが・・・きついです。
「八尾比丘尼」の話が出るのですが、コレが何の伏線なのかわかるのは最後でした。
中盤は、視点を入れ替え、伏線をばら撒き、回収し、全部のルートを凝縮した感じ。
終盤は、驚愕の事実が次々に判明し、ばら撒き続けていた伏線がどんどん回収され、
ただひたすらと唖然とさせられました。「まさか!」「ソンナバカな!」の連続です。
武が再び、最高の主人公の称号を冠する行動を取ってくれました!
BW登場後は、ややご都合主義の部分が増えた気がして、少々残念でした。
第3視点云々の話は可能な限り理解していた方が楽しめると思います。
あのトリックは素晴らしいですね。
完全に、騙されました。というか、気づくことが出来ませんでした。
ラストエピローグは、「何故、つぐみと武の2ショットがないの!!!?」の一言です。
ああいう主観の切り替えによる全体の様子を写す手法は素晴らしいと思います。
ただ、空の具現化が『奇跡』で済まされているのが不満でした。
きっと、武とつぐみと北斗と沙羅は素晴らしい家庭を築くことでしょう・・
きっと、優秋と優春の母娘は理想的な母と娘の関係を築くことでしょう・・
きっと、空はずっと武に恋し続けるのでしょう・・・
きっと、桑古木少年の恋は叶うのでしょう・・・
きっと、彼らは、未来永劫素晴らしいのでしょう!
総評:「最初のほうの生体反応が5・6・7で入れ替わっていた部分が理解できていません」
「どうして武が生き返ったのかわかりません」
「空の『具現化の奇跡』」、少年の「水深34mの泳ぎ」、BWの「119M潜水」、ココの「超能力」の3点が納得できません。
叫び:それでも素晴らしい出来です!
これをプレイしていない人は人生をきっと損しています。
でも、プレイしていない人に嫉妬と羨望を感じます。
倉成武はきっと空前絶後最高の主人公です!
ルートごとの主人公の姿が見えず、声もない秘密はラストに!?
前作やってからやればよかった!!
思わず、次回作も買ってしまう!
ラストの船上でのつぐみと武の抱擁シーンが欲しかった!!!!
オールクリア後にもう一度通してプレイが必須。あの態度は!?あの言葉は!?
かつて交わした約束と、いつか還るべき場所へ