いい意味で前作と同じ空気感の正統派続編って感じなので、前作が楽しめたならプレイして損はしない。
ミニアフターがヒロイン分ある通常のFDと違い、ユニカ√の続編として作っているのでボリュームも十分で楽しめた。
前半はDDダイナーの日常にメルクという婚約者がやってきて...的な話をコミカルに描き
後半は「異形の力を手にしたものは怪物なのか?」「怪物は駆逐されるべきなのか?」というテーマを描いた
シナリオとなっているがどちらも個人的にかなり好みで楽しめた。
まず前半について、DDダイナー4人の関係性が基本的に変わってないけれども長い時間を共にし
いつの間にかここがみんなの居場所になっているということを自然に描いている部分はとても良かった。
ルージュはデスをついつい世話を焼いていて、デスはなんだかんだでルージュを家族として認めていて、
ルージュもデスも主人公を信頼していて、ユニカは相変わらず毒舌だけど主人公を愛していて...
といった部分を前半に丁寧に描いていたからこそ後半が盛り上がるものとなっていた。
後半について、「異形の力を手にしたものは怪物なのか?」「怪物は駆逐されるべきなのか?」
というテーマはそれこそ初代仮面ライダーの時代から散々使い古された題材ながら、
サイバーや吸血鬼といった要素で脚色されたシナリオは懐かしくも新鮮で面白かった。
また戦闘描写が多すぎず少なすぎずいい塩梅。
お互いの主義や意地をぶつけ合いながらの戦闘は単調にならず
手に汗握る戦闘シーンとなっていた。
一番好きなシーンはルージュvsデスペラードのラスト。
デスが「ファミリーは絶対に助ける!」と決意を決めて特攻しルージュを助けるシーンは
個人的にこの作品1番のハイライト。
ラストも個人的には良かったと思ってる。
事件の記憶をなくしたメルクがマサユキを獲て...というラストは
メルクからすれば偽りの現実ではあるがビターENDといっていいし
DDダイナーサイド・協会サイド双方共に納得のできる落としどころだと思うし
前作のコピーロボットの話が伏線になっているのも良かった。
総評としては、前作からの正統派続編って感じなので
前作が楽しめた人なら十分楽しめる出来になっている。
強いて欠点を挙げるなら、良くも悪くも前作と同様の路線・空気感なので
「前作を超えて面白い!」という評価には多分ならないところ。
後はメルクとアリスの論破バトルが単語ぶつけ合ってるだけだったのがシュールだったw