万人にお勧めできる萌えゲー
フライングサーカス(FC)という架空のスポーツをシナリオの主軸に置くことでオリジナリティを出しつつ
キャラクター・シナリオ・演出・BGM等々、全ての面において高いクオリティを誇る良作。
この作品の最も優れている点は、やはりFCというスポーツの描き方。
本気で全国を目指すような運動部ならばゲロ吐きながら練習したり倒れるまで走らされたりといった
非体育会系の人が見たらドン引きするような場面が多々ある。
こういった場面を描かず「FCは楽しい!」「今日も練習頑張ろうね!」と言った場面だけ
描いていたらあまりに現実味がないが、本作品は厳しい練習をする場面を描きつつも
選手の前向きな姿勢も並行して描くことでスポーツ物にある汗臭さ・厳しさといった
マイナスな部分をスポイルし「厳しくも楽しい部活」を描くことに成功している。
またスポーツ経験者にとっては首を傾げてしまうような場面があるが
(例えば他校の選手がセコンドをやったり、他校の選手が継続的に練習にきたり等々)
振興スポーツで歴史が浅いということを描くことである程度の説得力を持たせている。
驚くような仕掛けや驚愕のシナリオといった尖った部分こそないものの
非常にクオリティの高い、万人にお勧めできる萌えゲー。