作品に込められているメッセージは何となく伝わるが、描写不足と抽象的な表現の多用のせいでライターのオナニーに終わってる
作品を通して伝えたいことは何となく理解できるが、
いろいろと端折りすぎで、そのせいで読み手が置いてけぼりにされる。
その為、最終的には「よくわからない」という感想に落ち着いてしまう作品。
惜しい作品ではある。
気のせいか、製作総指揮をしているのが寺月氏なため、
ところどころに後のFLAT作品に通じるエッセンスを感じた。
・世界が消えることになったとしてもヒロインを優先する→うたてめぐり
・恋愛という感情は手に取らないと恋愛だと気づけない→ひこうき雲の向こう側
・天体観測部が出てくる→ひこうき雲の向こう側
・ヒロインが交通事故に遭う→シークレットゲーム
現実で生きることを諦めて、夢の世界に逃避して、泡沫の幸せに身を任せる話
…かと思ったら現実で生きることを決意する最後になってる?…理解不能。
最後に出てくる文章は一見意味不明だけど、解読するとこういう意味になるのか?
「現実は辛いけど線路の上から見える景色(綺麗な景色?)くらいは楽しもう」
《作品最大の問題点》
・物語が抽象的すぎてわからない箇所が多い。
辛い現実を「獣」と例えて、現実から逃げることを「獣から逃げる」みたいに
表現しているテキストがあるが、それをモノローグではなくセリフで展開されたりするので
何を伝えたいのかを理解するまでに非常に時間がかかる。
このような難解なテキストがとても多い。
あと、上記のような難解テキストが前触れもなく突然入ってくるシーンがとても多い。
心理描写として、このようなテキストを多用するにしても、もう少し読み手が
抽象的表現を受け入れられるだけの準備期間を設けてから使ってほしい。
端折りすぎ。
・時系列が意味不明
(※以下、テキストから推測して自分なりに時系列をまとめてみる)
DioramaルートでDQNたちに襲われた春奈を守るために
虚像の世界をつくり、春奈の分身でミツルの人格を埋めたハルナを作る
↓
交通事故に遭って植物人間と化した涼子を虚像の世界に送り出す
↓
物語冒頭で充(ミツル)が義実を手にかけ、義実をも虚像の世界に送り込む
↓
義実がいないことに絶望している萌に手をかけ、虚像の世界に送り込む
(義実がいないと萌自身が言っているので、この時点で義実は喪失していると思われる)
↓
Dioramaルート終盤での充が虚像の世界に到来→「みつるとはるな~」に繋がる??
自分なりにまとめてみたが、テキストからだけだと時系列が判別不能で合ってるか不明。
クリアタイム:3時間13分