物語自体も大分酷いけど、それ以前にライターが全く合わなかった…(長文感想はネタバレ有、かつ10割批判なので注意)
テキストを読んでも全く事実関係が理解できない。勿論、大まかに「誰を催眠したか」とか「誰が黒幕か」とかそんな当たり前のことは分かるが、例えば、ある√では黒幕が過去に催眠を使って殺したからその態様を踏襲して黒幕を殺す、という内容だったのに、別√では黒幕は過去に催眠を使わずに物理的に殺した、と(自然に読めば)読み取られるような、非常に難解()な部分が多いテキストになっている。
この例は結末に関するもので真っ先に突っ込みたくなったから例に挙げたが、物語全体を通して、何がどうしてどうなったのか、細かい?部分が全く理解できなかった。主人公等の登場人物が何を考えているのか分からず、彼らの行動に一貫性がないだけならまだしも、指示語が何を指してるのかすら分からない部分も多かったし、ライターの頭の中では噛み合ってるのかもしれないが、全く伝わらない。いや、物語自体が大雑把なものなら細かい部分を理解できなくても構わないんだけど、催眠をテーマにして、心理戦などの駆け引きを含む物語・シナリオにしておきながら、テキストを読んでも具体的にどういう理屈や過程で結果に至ったのかが分からないから問題がある。仮にテキストに問題がなかったとしても、物語の背景や結末、催眠に関する設定といった根本的な部分に致命的な問題があり、物語自体も中々に酷いのだが…これ以上言及するのはやめておく。
軽くまとめると、物語なんて大まかに理解できればいい、って人なら耐えられる…のかもしれないけど、自分には無理だった。物語に全く比重を置かない作品にしておけば、この絵と声優だけでそれなりに評価できたのに…それを台無しにするようなシナリオで、正直、今後このライターのテキストを読むことは一生ないと言い切れる。