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gurasさんのW.L.O.世界恋愛機構 未来のために、いま恋をしよう。の長文感想

ユーザー
guras
ゲーム
W.L.O.世界恋愛機構 未来のために、いま恋をしよう。
ブランド
あかべぇそふとつぅ
得点
95
参照数
5853

一言コメント

もうやだ、なにこれ…。脳が、脳が溶けていく…。システムはなんか酷いし、バグもあったり誤字もパッチあてても目もあてられないくらい酷い。色々と不満点をあげると枚挙にいとまがない。あかべぇ2=車輪の国、G線上の魔王等の泣きゲーやシナリオゲーなんて期待してプレイすると間違い無く後悔するのであろう、”ただ”の萌えゲーなのだが、これは正義だ…。いや間違い無く正義だ。うん。あれだ。とくにあーちゃんがやばかった。あらやだ…、ちょっとなにこの可愛い生き物…。ああ、やばかった。これはともかくキケン。もうダメ。もうやだ。あーちゃんが可愛すぎて生きているのが辛い。あ、はい。あーちゃんルートだけ3周しました。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

パッチあてても誤字が酷い。画面演出をONにしているとマウスホイールで演出を飛ばせない。ひたすら邪魔な吹き出し演出。音声がズレる。なぜか突然無線を使っていないのに無線音声になる。セーブをこまめにとっておかないと強制終了したりして泣く。世界観、設定がぶっ飛びすぎ。キャラ毎にシナリオのボリュームや質にムラがありすぎ。本当に色々と不満点をあげれば枚挙にいとまがない。

とりあえず、車輪の国、G線上の魔王を期待してる人。やめときましょう。糞ゲー認定間違いなしです。
これはジャンル的には普通の萌えゲーです。

車輪の倍は余裕であろうかというボリュームを使って、ヒロイン達と長い時間かけて恋愛に至り、丁寧に丁寧に、ひたすら丁寧に、そりゃもう濃厚に濃厚に、ゆるりゆるりと時間をかけてイチャイチャラブラブする。子作りする。それら過程を心理面含めて、やたらと丁寧に描写。テキスト容量6.5Mぱねぇ。それだけ。本当にそれだけ。

なんていう萌えゲーです。キャラゲーです。

すごいゆるいし、わりと展開とか適当なのだけど、そんな事わりとどうでもよくて、イチャイチャパートに長めに尺をとっていて、私のようなイチャラブに目が無いユーザーにとっては、それはもうとてもとても素晴らしい出来。有葉さんの描くキャラクター達もとても魅力的で、CGもとても美しく、サブキャラクターやモブキャラクターを含めた丁寧なキャラクター造形や、優しく丁寧に作られた世界観等、とてもとても魅力的で素敵な萌えゲーに仕上がっていました。イチャラブは正義だ。うん。正義だ。

どのヒロインも攻略して行くと自然とプレイヤーである私も好意を持って行く形で、とても魅力的なのだけど、とくに愛奈(あーちゃん)のルートは良かった。スペックの高い隣に住んでいる、ちょっと地味な典型的幼馴染みとかエロゲーだともう飽きて回避したくなるような、そんなお腹いっぱいな設定なキャラなわけだけど。心から良かった。素晴らしかった。
あーちゃんは私の中のスーパーヒロインランキングの中で現在堂々のNO.1。もう俺の嫁。うん。「俺の嫁」とか数年ぶりレベルで、ものすごく久しぶりに言った気がする。…何年ぶりだろう。エロゲーでは久しく感じた事の無い気持ち。もう、しばらく不動だと思う。恥ずかしいね。
気分的にどのくらい嫁かというと、「なんで俺があーちゃんと結婚んできねーんだよ!!なんとかしろよ!! お前ら!!久坂って名字なんだから歴史的にみても俺の嫁だろ(名字違うけど)!?あ゛ぁ!? お薬!?ちゃんと飲んでるよ!虹色のやつ!!何のためにお前ら弁護士に高い金払ってっと思ってんだ!?なんとか次元とかの盲点を突いて明日までに花嫁衣装でつれてこい!!マイケルのときの弁護団でドリームチーム組むんだよ!!じゃぁヨロシク!くろゆー!(さようなら、の意)」とか平野耕太のコピペしちゃうくらい嫁。 そんな気分。かなり気持ち悪いね。死んだ方がいいね。
あーちゃんルートはシナリオの起伏なんて、それこそ滝田がらみでちょっとあるくらいで実際ほとんど無く、ただひたすらとラブラブイチャイチャ。バカップルここに極まれり。主人公覚醒後、「くろゆー」と呼びはじめてからがマジやばい。破壊力ありすぎた。しかもこの子、どのルートでも顔出しが激しく、大切なところで絡んでくるため、どのルートやっても、「あれ、あーちゃんが可愛くね?滝田に取られたくなくね?取られるとかなり悔しくね?」という。優梨子ルートなどはとくに酷くて、あーちゃん顔出しすぎで、なかなか優梨子に集中できなかったほど。アリサルートも途中までは「滝田死ね!死んでしまえ!」とかいう気分に。とくにアリサルートは長さも半端ではなく個別ルートの1/2くらいが、あーちゃんと滝田をくっつけようという部分に消費されるために、真っ先にあーちゃんを攻略してしまうともう中盤が辛くて辛くて…。感情がマイナス面に動く。そういう感動。ふーりん無双すぎる。ちなみにどのルートでも滝田とあーちゃんが付き合うような展開はありません。

エロに関しては萌えゲーとしてはかなりエロい部類に入るのではないでしょうか。シーン数も豊富ですし、シチュエーションに服装のバリエーションも、それに合わせるように豊富です。細部に至るまでしっかり力が入っているシーンだと思いました。テキストもかなり力が入っており、とくに事前事後と愛を語らう恋人同士の描写には脱帽。十分に“オカズ”に使える良質なシーンだと思います。とくに、あーちゃんのキスとペッティングまではOKなのに本番避けてたって理由が「初めては中で出してもらいたいから」って理由で、安全日まで初体験を遅らせてたってオチにはかなり悶えた。

このゲームには私が今まで求めて求めてやまなかった本当に欲しかったイチャラブがあった。まさに私にとっての魂の作品。やはりキスまでキス以降そして初Hまでの過程、それを丁寧に扱っているという恋愛ゲームは素晴らしい。本当に素晴らしい。その一言に尽きる。夢見がちな私にはぴったりだ。

とても魅力的で素敵な物語でした。長すぎるくらいの大ボリュームにも大満足。
あかべぇには、これからも、この路線のゲームも期待したいと思います。