ちょっとシーン増やして、ちょっと攻略キャラ増やして、ちょっとシナリオ増やせばフルプライスでいけるボリュームです。ちょっと感動。音楽は「DMF」や「僕と、僕らの夏」の使いまわしとかあったりしますがそれにしても、この値段は安すぎる。理屈っぽい八方美人で「ええかっこしい」な主人公勾坂一重、彼は同じく理屈っぽい真柄亜利美にいきなり「嫌いです」と罵倒されます。嫌われないように生きてきた一重は当惑します。なぜだろう?なぜ自分は嫌われたのだろう?。さかしき人にみるこころ。ちょっと不器用な二人の腹の探りあい。はじまります。
ビバツンデレ
とてもよく亜利美の可愛さが出てました。
登場人物は全部で4人。「ええかっこしい」一重、典型的理屈っぽいツンデレ亜利美、ほんわかさんの紀子、小生意気なチビっ子の真路乃だけですが、人数が少ない分、よくキャラクターが掘り下げられており4人の掛け合いがとても楽しい。攻略キャラは亜利美のみとなっています。紀子や真路乃もいいキャラしてます。主人公の一重自身もとてもよく掘り下げられており良いキャラに仕上がってました。
とくに一重・亜利美の賢(さか)しい同士の会話が面白かった。とてもウィットに富んだテキストで飽きる事無く最後まで楽しめました。ツン状態でもデレ状態でも賢(さか)しい同士の会話にはあまり変化はなく、言葉遊び等駆使しており、その言葉の裏にある本当の気持ちを想像しながら読むのがとても楽しかった。
ウンチク交えながら言葉でじゃれつく二人の「言葉のコミュニケーション」とても面白かったです。
流れ的には、最初に意味も判らずに嫌われた亜利美に一目ぼれした一重が、紀子や真路乃を巻き込みながら猛烈にアタックし結ばれ、二人の間に試練が待ち構えていたというなんともありがちな展開なのですが、上記したように会話が楽しく、色々とウンチクがあったりと全体的にメリハリが利いており飽きさせません。数々のイベントを経て、じょじょに一重に対する態度を軟化させていく亜利美の描写がとても丁寧に描かれており好印象。面白かったです。
つーか分岐がシビアすぎます。何回バッドエンド見せられたことか…(最終的には攻略サイト見ました)。判らないっすよこれ。公式サイトに攻略のヒントが載ってますのでぜひ見ましょう。これは自力じゃ判らない。
そしてテキストがとてもベダンチック。そういうのが好きな人にはオススメできます。
安いし面白いしこのまま埋もれてしまうのは惜しいですね。
どんちゃんは仕方ないとしても真路乃ルートもやってみたいですね。