NTRの中でも系統が違う
評判がとても良かったので、購入してみましたが。この作品は前編の恋愛編→後編の寝取られ編で構成されていて、ここは口を酸っぱくして言いたいのですがエロなしの前編はじっくりスキップなしでプレイしてください。
後編は前編を十分に読み、理解しヒロインと主人公の関係が形成される過程を知ってからではないと魅力が半減以下になると思ってください。
要は主人公とヒロインが愛し合っているということを前編を通して心に刻む必要があります。
前情報から、主人公とヒロインは恋仲ふむふむスキップ多用→後編とプレイするより
前編をじっくりプレイ→後編 を必ず守ってください。
そうしたほうがいいではなくそうしてください。
といったところで本編(寝取られ編)の感想ですが。
前評判に偽りありですね。
主人公に救いがないみたいな話でしたが
全ルート中2つはハッピーエンドと理解できるものでした。
加えてバッドエンドも4つありますが。私としてはどれも救いがあるように感じました。
その理由はヒロインの性格という部分が大きいのですが、彼女は主人公のことを基本的に想っているからです。どんな状況においても。
どのバッドエンドにおいても(1つ例外はある)主人公平馬のことを完全に過去の男としたり、見捨てたり、心から消したりということがありません。
何よりどのエンドでも身は間男に晒しても心は完全に奪われないので、身も心も奪われてこそNTRの完了と考える方には救いがあると感じられるのではないのでしょうか?
また唯一の実も心も奪われたのかな??というエンドは主人公側が完全にヒロインに冷めてしまっているので、やはり喪失感からくる渇きが薄いと思います。
基本的に心の強いヒロインなので、遊郭でも最終的には逞しく生きていく描写がされることもあいまって、奪われたという感覚が薄い。
奪われてはいるんですが手が届かなくなり他の男に甘い顔を晒して喘ぐみたいなそんな感じではないです。
そんな感じではないとはいえ、一瞬、唯一身も心もという描写があるんですが(前述した例外エンドへ続くルート)展開がどことなく救いを与えてしまっていて、微妙です。
別に救いをなくしてくれと言っている訳ではありません。しかし寝取られとは基本的に身も奪われ心も奪われて見えるエロさがあると思うので、この作品はそういった系統の寝取られ作品ではないと言えます。
どちらかというと快楽で落ちるって路線でしょうか……主人公を罵倒したりするんですがどことなく立場上「言わされてる」感が出てしまうのが玉に瑕でした。この部分が心が奪われていないと感じてしまう部分に繋がっているのではないのでしょうね。
ただヒロインと主人公の深い「絆」といったものが作中良く見てとれます。なのでちょっと趣向の変わった遊郭に売られるという寝取られを見ながら、吉原で逞しくなっていくヒロインを楽しむ。そんな感じです。
寝取られはものによっては胸糞悪くなるんですが。この作品のヒロインはどのエンドでも(一つ例外ととれるエンドもあり)主人公を心で裏切らないので胸糞悪さが軽減されています。
喪失感が薄いので寝取られ初心者でも十分プレイしてもいいと私は考えます。
ただ基本キモイおっさんに犯されるまたは「犯す」エロシーンがほとんどなので絵面は汚いです(笑)唯一イケメン枠ありますけど正直微妙ですし、基本キモイ奴しかいないですね。
バッドエンドの一つに一番救われない(ヒロインが)エンドがあるんですが。そこに出てくる中野君彼が個人的に一番救われなかった人物だと私は思います(笑)
まあ、描かれ方的にはクズ野郎みたいな扱いでしたが。
ぽっと出の主人公に思い人を奪われ挙句の果てには落ちるところまで落ちたその思い人を見て彼は何を思ったのでしょうか。
不憫ではあります。
あと近江屋はクズではありますが、ヒロインをいいなり奴隷にするわけではないので。(ヒロインもむしろ彼を手玉に取る感じ)ある意味性技に優れた普通のおっさんといった感じで。そこまで、外道には感じませんでしたね。
楼主の地団駄のほうが私には不快でした(笑)
彼が一番キチガイでなおかつ一番人生楽しんでるんじゃないんでしょうか。ぶっ飛んでるんで多分逆に優しい面見せると惚れる蝶もいるんじゃないんですかね(笑)
創作の世界ではありますが、かつてあった遊郭の世界を少し覗けた気がします。そういう意味でもやって良かったのかなと。
ただそこまで抜きまくれる感じではないと思ってやった方がいいかもしれません