ひょんな事からほぼ万能無双の「魔法」を手に入れた主人公、だがしている悪戯といえばかなりしょっぱい。制約ありの中で試行錯誤工夫をこらすというより、誰もが思い付きそうなシチュを教科書的に淡々と。つまり「ヌル」い、しかし「ヌル」さを逆手に受け取ればその普遍性が魅力になり得るので難しい所。他のメーカーからも続々と頻出している同系統作品が溢れる中で絶対的な個性は、CGくらいかなあ。
序盤はヒロイン毎にシチュが被るのもやや目に余る。ヒロインの反応がややワンパターンでありがたみが薄い。
個別√からは若干のシナリオ要素が入り話は膨らむが、その辺は悲しいかな短文で書いたように、これまでにあった他メーカーの同系統作品(ex.May-Be Soft『へんし~ん』シリーズとかSQUEEZ『炎の』シリーズとか、その辺)との決定的な差違はないように映る。
ただ比較なしに単品でみれば、前半でやや類型的/マンネリであったエロ方面に関して、
個別に入るとヒロインのキャラクタ/個性が多少なりとも前面に押出されることでシチュと巧みに絡み合いエロを高めていると思う。
好みのヒロインとシチュが噛み合った時には中々の瞬発力を期待できるのではなかろうか。そこは評価をしたい。
全体的には前半のgdgdさを後半のエロで埋め直したものの、実に使い勝手の悪いシステム周りを始めとして、
主人公の小物臭がプンプン漂うなど明らかなマイナス要素はカバーしきれてないかと。惜しい。
一個だけすっげー個人的な好みの問題だから敢えて書かなかったけど、
似非関西弁を話すマスコットキャラが死ぬほどウザかったんだぜ。
そして全ヒロイン√コンプリートに伴う√開放でマスコットの正体とヤレるようになるわけだが、
「あー、やっぱりね」的なハーレム展開はなんつーか、・・・ねえ?