ひたすらに主人公へのマンセーが続く共通抜けて個別で一波乱、のはずが登場人物の全てを完璧超人且つ善人で固めてしまった故にシナリオは起伏がなく流れからはお約束と予定調和しか読み取れないのがちょっとなあ。エロ皆無、CG少ない。こりゃとんだガッカリ。
これはメーカーがプレイヤーに心地好い空間を提供しようと過剰なおもてなしというフィクションの文脈(登場人物のハイスペックさから始まり、ご都合主義と予定調和)をあまりにも丁寧に盛り込んだせいか、シナリオには現実感がなく、緊張や興奮、カタストロフは絶無。
そしてプレイヤーはただ目の前を流れる茶番劇に好奇心もなく共感もなく、むしろモニターの外から眺める疎外感ばかりが募ってゆくのではなかろうか。起伏すらオブラートに包むような過剰なおもてなしが如何に退屈な空間になるかを体現してしまった一例だと思う。
唯一の救いはヒロインを愛でるといったキャラゲー的な側面だが、これまたコンセプト通りで、ベタ過ぎるというかなんというか。個性すら「ベタ」というテンプレで固めたおかげでむしろ没個性に埋没するというアイロニー。
ド安牌過ぎる故にこれはちょっとなー。