本校のみの点数です。分校は60点くらいなので、総合すると75点になってしまう。
この作品はかなり異色の作品です。複数ライターのゲームは難しくありませんが、この作品の特筆すべき点は、ゲーム全体の統一性を持たせなかったことです。
これにより、本校と分校ではまったくゲームの主題が変わっています。本校は「生徒」、分校は「学園」といったところでしょうか。
本校は生徒一人一人の問題を徹底的に掘り下げているのに対し、分校は「お嬢様学校」という舞台そのものを振り下げる形になっています。
何よりも大きいのは、主人公の設定から性格まで全く違うという点です。初めに出てくる本校と分校の選択肢は、主人公の選択と言っても過言ではありません。
過去のトラウマを負う熱血教師の物語がみたいなら本校。
どこにでもいる青年教師がお嬢様学校でドタバタする物語がみたいなら分校。
感情移入というか、ユーザーが自己投影しやすい主人公は分校ではないでしょうか。逆に本校は第三者視点で物語を読むのに適しています。私は主人公に自己投影はしないので、圧倒的に本校が好きです。
また、18禁シーンの偏りもすごいです。全20枠中、本校4枠、分校16枠となっております。
というわけで、整合性がないゲームと取るか、それとも一粒で2度美味しいと捉えるかはユーザーしだいでしょう。
私は(本校が)大好きでした。