特に良いのが「赤い鬼神」と「朱い月」。
本編も好きですが、夢十夜の2篇が特にお気に入り。メインヒロインアルクェイドの根幹と、主人公遠野、いや七夜志貴の根幹に触れるものですね。
本編は夢魔であるレンが見せてくれている夢の世界なので色々ご都合展開満載で、楽しい日常が遅れているのですが、実は主人公の志貴はレンが頑張ってくれているのを理解していて、あえてその楽しい夢を夢だと気づかないようにしています。
昼のパートでは月姫本編では有り得ない羽目の外しっぷりに驚きますが、夜のパートでレンの気が緩むときは「素の状態の志貴」が表に出て、その際の達観ぷりに「あ、やっぱり志貴だ」となります。
この歌月十夜は後のFate hollow ataraxiaの前身とも言えますね。繰り返される日常、昼と夜のパートの違いなどなど。
最後の「宵夢月」も何とも言えない気持ちになります。遠野四季と七夜志貴、その血の宿命から共に歩むことは出来なかった親友同士。だが互いに抱く友情は真実のものだった。