ErogameScape -エロゲー批評空間-

gg_hogehogeさんのナツイロココロログの長文感想

ユーザー
gg_hogehoge
ゲーム
ナツイロココロログ
ブランド
Hearts
得点
50
参照数
554

一言コメント

あまり好きになれなかった。妹は可愛い

長文感想

・プレイ前
「ひこうき雲の向こう側」をクリアした後、
絵が可愛いゲームをプレイしたくて、今作が目につきました。
ErogameScapeでの評価を確認すると、ストーリーがヤバい、ということはわかりました。
画集だと思って買ってみました。

Heart'sの作品はプレイしたことがありません。
声優さんも知らない人ばかりでした。
橘まおさん。シンソウノイズのラジオや、あかべぇのラジオを聞いています。

タイトル画面。
音楽が電脳世界っぽいですよね。
「ココロファンクション」と「さきがけジェネレーション」をプレイしたことがあります。

プレイしてみると、没入型のゲームで、AIがどうの、というところで、
「景の海のアぺイリア」を思い出しました。
実は現実だと思っていた世界も電脳世界で、、、とかを期待していましたが、
そんなことはありませんでした。

電脳世界にログインするアニメーション。
いいですね。こういうの。意外と演出に気合が入ったゲームかな、と期待していましたが、
そんなことはありませんでした。


・共通ルートプレイ中
序盤に出てくる女の子それぞれのCG。すごくよかったです。
特に小都音のCGは大変可愛かった。鈴もよかったです。

主人公の魅力がわかりません。基本的に肯定されます。キャバクラみたい。
そういうゲームだと思って進めたいのですが、主人公がどうにも「現実の童貞男子」ぽくて、気になりました。
女の子への興味がもっと前面に出ていればサクサク進むのですが、言動が、もどかしい。
例えば「プリズムリコレクション」の主人公みたいな、
モテ要素がよくわからないけど全員にモテて、
オープンにエロさを表明しているけどさわやかな感じ、ってありますよね。
今作の主人公の言動は、変にリアルでした。お前は俺か?と。これはこれでどこか面白さがありました。

テストプレイとして、主人公はゲーム内のAIと偽り、女の子たちと触れ合う。
なかなか倫理観がキツい。
「プライバシーはちゃんと守られるように」
という約束を、簡単に反故にする先生。
ゲームの製作にかける思いが、モラルも飛び越えちゃう異常な強さを持っている…
という物語なのかな、と予想していましたが、そんなことはありませんでした。

服装。
制服可愛いですね。帽子をかぶった鈴が良い。
きさらの私服がイマイチ。
リボンが連続している服ってダサくないですか?
Alcotの「となこい」に出てくる金髪の先輩(名前忘れた)も、やたらめったらリボンがついた服を着ていて、クソダサいな、と思いました。今作のきさらも同様です。
水着。かわいかったです。ただ、水着はHシーンには出てこない。なぜなのか。アホか。
先生ルートだけ水着Hがありますが、ほかの4人はありません。ありえません・・・。

テキストの完成度。
誤字脱字はあまり気になりませんでしたが、内容はいろいろ気になりました。
「え?アイドルのライ!?」ってなんだ。「アイドルの〇〇」なんて日本語、聞いたことないでしょ。
「明日の朝食のトーストを買い忘れた」って、どういうことだ。パンを買え。

あと、主人公のセリフが、どうにも話し言葉に見えない。
特に気になった例として、
「早くプレイしたくて、うずうずしてきたよ・・・」
というセリフがあります。違和感がすごい。実際に口に出して読んでみると、また違和感がすごい。「よ」て。
ノベルゲームにおいて声がない主人公のセリフは、文語なのか、口語なのか。どっちなんだろう。
今後、ノベルゲームをプレイするときに、気を付けてみたいと思いました。

・個別ルートプレイ中
主人公がAIではないことを女の子にバラす、という一大局面があります。
ここは面白くなりません。物語的においしいところなのに。
割と簡単に受け入れられたり、すでに知られていたりします。
もったいないな、と思いました。

鈴ルートで、
先生の「一緒に土下座するから」に、気持ち悪さを感じました。
そんな軽い話じゃないですよね。倫理感…。

女の子の言動。たまに、変にリアルです。求めていたのはキャバクラなのに。
特に気になったのが、きさらルートで、
プログラムの勉強を休めと言われた際の、
「君ならわかってくれると思ったのに」「もう出てけ」と言うシーン。
情報が開示されていないため、わかるわけがありません。
が、現実にはこういうことばかりです。みんな自分勝手です。

また、小都音ルートの、
「現実でも、ゲーム中の俺とライみたいになりたい」(適当)という主張に対して、
心を閉ざしてしまうシーン。
ちょっと過敏なので、主人公が「後悔と自責の念」にかられるほど悪くないように思えますが、
現実でも、このようにちょっとした一言が面倒な色々を引き起こすんですよね。

でも、今作にはこういうのを求めてなくて、
物語をご都合主義ワンサカでサクサク進めて、可愛い絵を見ていきたいのですよ。
大半はテンポよく進んで、電脳ヤリ部屋でセックスするまでは早いのですが、
ところどころ理不尽な現実の人間関係らしき何かが見えていて、どうにもノレませんでした。

妹の受験の場面。
単に主人公が迷惑な奴にしか見えないのよね
多少は事情を知っておかないと、ただのクレーマーになっちゃうよ

・プレイ後
まあ絵は可愛かったしいいかな。
ただ、小都音とのHは1回だけ。足りない。残念。
2回戦で制服を着せる展開を設けて、制服セックスの実績を無理やり解除する・・・なら、
水着セックスだってあっていいじゃないですか。
なんで。なんで無いのか…。

BGM再生画面に、各曲の背景を紹介する文があります。新鮮に感じました。
OPは「他では聞かない美少女ADVらしからぬ曲」なんですね。正直、そうでもないかな、と。