時代を先取りしすぎた作品
あのBLUE GALEが作ったストーリー重視の作品。
商業的には成功しなかった為、ここから方向転換してエロ特化メーカーになってしまったが、
何で売れなかったのかわからないぐらいの魅力がこの作品にはある。
モブのような受け身系主人公が多かった2000年代の作品に、突如現れたNewヒーロー 堤 伊之助。
ヒロインよりも大きくパッケージに描かれたイケメンバンドマンは、
その派手な容姿とは異なり、とても心根の優しい好青年として描かれている。
無個性やヘタレ主人公を特に理由なく好きになり、股を開くヒロインが多いエロゲー界において、
ヒロインどころか、周りの子供や老人までが惹きつけられてしまう、
またそれを、プレーヤーが納得できてしまう主人公は珍しい。
ENDはそれぞれ異なる展開になり、病状やそれぞれの整合性を細かく考えてしまうと、
粗が目立ってしまうので、考えるよりも感じたままに物語を読み進めたほうがこの作品を楽しめる。
(霞夜は他のルートに比べて、あまりにひどいが…)
伊之助の藤倉親子との温かな交流や、愛ルートでの優しさや男らしさも魅力だが、
特に杏奈ルートにおける究極の2択は、「主人公」の生き方そのものを表現した素晴らしい選択肢だった。
挿入歌「bite on the bullet」は今でもipodで聴いてる曲。
歌詞がすごくいい。
疲れているときに元気をもらえる。
総評
過小評価されている名作。
古いソフトなのでスペック要注意。
中古だとCD欠品が多いのは、やっぱ音楽がいいからかな。
頼むから、だれか、フルボイスでリメイクしてくれぇえええっ!!