決定的に足りていない…
秋五さんの主人公としての器が…。
この男、元刑事で現在は探偵である。
事件解決に奔走するのかと思いきや、荒事は友人、推理は殆ど妹が一人で頑張っている。
本編中で彼が何をしたかといえば、基本的に可愛い女の子とセッーーーーークスしかしていない。
(一応、銃を撃ったりもしたが)
こいつの一体どこにそんな魅力があるのか本編からはサッパリわからないが、
出会った女性達が簡単に股を開いていくので、怪しげなフェロモンでも出しているのだろう。
親しかった女性が殺されて、いよいよ本格的に捜査するのかと思いきや、
年下の女の子とデートして、やっぱりセックスする。(誤字だらけで笑ったw)
そして、安定の事件放置。
この作品、「インモラルADV」でしたっけ?
違うよね?
公式ジャンルは「和風サイコミステリィADV」だったと思うんだけど…?
メーカーは、まず作品を作る前に、エロに特化させるのか、物語に集中させるのか
ハッキリ方向性を決めておくべきだったと思う。
起承転結の骨組みをしっかり構築する前に、あれも~これも~と詰め込みすぎて、
本筋の物語が疎かになっている印象を受けた。
折角の高品質なOPが台無しである。
タイトルに至っては、完全に名前負けしている。
まあ、この作品の後、メーカー側も全然中身足りてねーよな…と思ったから
後作の「和み匣」に、追加シナリオを作成したのかもしれないが…。
総評
凡作。
CGやOP・BGMなどの演出は、一般の作品に比べて光るものがあるが、
脚本(登場人物の意識や行動に対する合理性の欠如等)に完全に足を引っ張られている。
特に、主人公の高城 秋五は「見た目は天城小次郎、中身はただの竿師」だったため、
物語の進行役としては、余りにも不適格だった。
(どうでもいい独り言)
タイトルと構成上、どうしても本編に主人公を絡めたかったのはわかる。
でも、本当に読み手側の視点を秋五にする必要があったのか?
コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズのように、
主人公はホームズだが、読み手にはワトソン視点で話を進める方法(技術)もある。
(まあ、そうなるとユーザー側の視点が七七になる可能性が高い。
エロシーンどないすんねんっ!! ってことになるか…)
うーん、難しいね。
やっぱり主人公視点じゃないと駄目かぁ…。
そもそも、魅力や個性の薄い主人公で、かつ、ユーザー側が物語を面白く感じる為には、
ライター自身が相当高い技量を持ってないとダメだし…。
(最近だと、業界では かずきふみ氏 ぐらいしか浮かばん…)
うーん。