主人公がプレーヤーに受け入れられるかどうか
シリアスの中に全力のギャグをぶっこんでいくスタイル。
何故か変態(主人公)がかっこいいと思えてしまう(錯乱)ゲーム。
シルキーズプラス…恐るべし…
今この感想を読んでいるあなたが、このゲームを面白いと思えるかどうかには、正直二つの壁がある。
一つ目
・主人公(変態)が受け入れられるか
私は最初の戦闘シーンで終始笑いっぱなしでした。
このスタイルはシナリオ終盤まで続くので、合わない人は諦めて違うゲームをしましょう。
二つ目
・理系のうんちくに耐性があるか
ever17、√ダブルなどが好きな人は大丈夫かなと。
これらよりうんちくの中身は濃くて難解です。
以下、ネタバレ含む
この作品は非常に惜しいと思った。
起承転結の結、物語の全容が明らかになった後の纏め方が、あまりにも雑すぎる。
各ヒロインの謎や事件を解明して、シンカーと対面し、真実にたどり着く流れは
数々の名作AVGに劣らない熱さを持っていた。
それこそ私が最高のAVGだと感じたシュタインズゲートの最大瞬間風速に近いものがあった。
なのにENDは対照的。
え? これで終わり?
妹のために戦うんでないの?
ちょ、え?
は?
纏め方次第では、正直90以上の点数になり得た。
関係ないが、夢見師の投げっぱなしエンドを思い出した。
RPGもAVGもそうだが、一つのゲームがユーザー達から名作と呼ばれるか
凡作扱いされるかは、エンディングの結果や纏め方によって大きく左右される。
本作は明らかに後者である。
名作と呼ばれる可能性を持っていたのに自ら放棄した、非常にもったいないゲームである。
きっと最後までプレイしたユーザー達は、私と同じ感想を抱いたのではないだろうか?
次回作はこの反省を活かしてより高みを目指してほしい。
その他、雑感は下記の通り
ポジティブ
・主人公や男たちがキレ者でかっこいい(?)
・ヒロインが皆魅力的(特に妹)
・声優(ヒロイン)が全員上手い
・絵が比較的安定
ネガティブ
・結末が消化不良
・立ち絵がやや少ない
・ギャグが長すぎて物語のテンポがだれる時がある