全体的に丁寧な作品
キャラゲーの模範例。
重厚なシナリオを求める人にはちょっと合わない。
体験版プレイ推奨。
とてもあの ぶらばん! を作ったメーカーとは思えないほど格段に成長している。
CG関連
コロコロ変わる立ち絵の表情に、奇麗に描かれた背景。
一枚絵も比較的高い水準で維持されている。(野郎の体つきは適当だけど、まあどうでもいいw)
一部から判子絵なんて心無いことを言われそうだが、私は可愛いと思うので全く問題ない。
寧ろ、服装のしわまで意識している点に好感が持てる。
あとSD絵が可愛い。
システム関連
フローチャート&スキップジャンプが搭載されており、システム関連はとっても快適。
この親切さは、他のメーカーも見習ってほしい。
BGM関連
作中で印象に残るかは別として、メニュー画面などで流れるサウンドは非常に凝ったつくりになっている。
曲数もそれなりにあり、全体的に「和」を意識した良曲が多い。
まあ…どこぞのメーカーのように、エロシーンで総菜コーナーの音楽が流れてこないだけでも安心できる。
声関連
全く違和感のない素晴らしいキャスティング。
残念なのは、ムラサメの人がちょっとエロシーン下手なことぐらいか。
シナリオ関連
大きな盛り上がりがなく、やや低調。まあ、ストレスはない。
折角丁寧なスキップジャンプ機能があるのに、もう一度見たいと思えるような
印象的なシーンが欠落しているのがこのゲームの弱点ではないだろうか。
メーカーのコンセプトなのかもしれないが、この野郎!!と思えるような悪役がいなかったり、
必ずハッピーエンドに帰結する安定感が、ユーザー側からすると起伏のない退屈さに感じたりする。
また、魅力が薄すぎる主人公にも問題がある。
いっそ、Waffleの巨乳ファンタジーシリーズみたいに、主人公を物語の中核において爽快感のある脚本にするか、
シルキーズプラスみたいに、かずきふみ氏など力量のあるライターを引っ張ってきて、緊張感のある
読み応えのある作品を目指してみると、ワンステージ上の作風に仕上がるのではないだろうか。
ヒロインの魅力という点では、決して他社作品に劣っていないだけに、もったいない印象を受けた。
総評
完全なキャラゲー。
シナリオさえしっかりしていれば、一気に化けるメーカー。