時を超えても変わらない、一途な純愛物語
姉さんに恋をして
姉さんが恋をして
姉さんと恋をする
チュアブルさんの作品は、晴れたかのみプレイしたことがあります
他のチュアブルさんの作品やったことない自分が言うのもアレですが、晴れたかは10周年記念作品ということで他のタイトルと比べると異質なんじゃないかなと思います。
というわけでチュアブルさん初作品がこの「アステリズム」になります!(違う)
このゲームのコンセプトは色々あるように感じましたが、
制作サイドが一番推している部分は「姉ゲー」という部分なんでしょうね。
姉である名月の魅力は言うまでもありませんが、ぼくが何よりこの作品を魅力的に感じたのは主人公である白雲がいたからです。
また、この作品には「姉ゲー」の他にもう一つ大きな顔として「タイムトラベル」があります。
この作品のタイムトラベルの扱い方が中々に面白くてですね
白雲はタイムトラベルという手段で過去に戻り「姉さん」を救おうとするわけですが、
白雲が戻った過去は自らが生きていた世界のパラレルワールドであり、過去の桜塚名月を助ける=未来の「姉さん」を救う
という部分に直結しません
二章では主人公である白雲ではなくパラレルワールドの白雲が存在します
また博士は「先天的には主人公である白雲とパラレルワールドの白雲は同じ個体ではあるが、後天的に見れば別人である」と言っています。
わざわざこういった注釈を入れるってことで、クリエイターはユーザーに「姉さん」と「桜塚名月」を分けて見てほしかったんじゃないかとそう思うのです
主人公である白雲が過去に戻って桜塚名月を助けたところで「姉さん」は救われない
そうすると、公式サイトにある「時を超えても変わらない、一途な愛の物語」
この言葉が色づきます。
白雲の行動理念はあくまで「姉さん」にある、しかしタイムトラベルで過去を変えても「姉さん」を助けることはできない
でも、それはかなうことはなかった
時を超えた(もっと言えば姉さんが死んだ)時点で、もう白雲と「姉さんが」結ばれることはなくなることが確定してしまうわけなんですよね
ただ白雲は「姉さん」と自らが救った(または救う)桜塚名月が別人であると知ってもなお、彼女のことを助けようと必死になります
2章にて、自分ではない白雲と「姉さん」ではない桜塚名月の危機に自らの危険も顧みず悪漢たちに立ち向かうわけですが
白雲としては複雑だったんじゃないかなぁと。
でも、やっぱり自分が「姉さん」を失う痛みを知っているから
例え、自分ではない白雲と「姉さん」ではない桜塚名月であっても、二人のために戦う
なんともまぁ皮肉な話ですよね
白雲という人間はとても愚直でまっすぐでそれでいて優しいんです
美々を助けるとき、自分ではない白雲と「姉さん」ではない桜塚名月を助けるとき、博士と博士の奥さんを地震から救うために
それら全てを成し遂げ、自らは地震によって命を落とすわけですが
「今から姉さんの元へ行くよ」とそう言いました、彼は
そこで、やはり白雲の中にはずっと姉さんが息づいていたんだなと思って胸が熱くなりましたね
それが真の意味でハッピーエンドなのかどうかはわかりません
ですが、白雲にとってはきっと幸せなことだったのだと思います
余談になります
本作をプレイし終わったときに、脳裏にちらついた作品がありまして
それが「金色ラブリッチェ」なんですけれど
本作のエピローグの使い方と金色ラブリッチェの追加エピローグの使い方が似ているなぁと感じました
正直、どちらの作品のエピローグも物語としては蛇足になると思うのです
特にアステリズムにおいては「姉さん」と「桜塚名月」を剥離して考えていたため、エピローグには正直困惑しました(伏線は張ってあったため、展開自体は予想できました)
ライターさんが選んだハッピーエンドはこういう形だったんだなぁと
ですが、天の川に隔てられた織姫と彦星のように
交わることのない「白雲」と「姉さん」の運命もどこかで報われたっていいじゃないかってそういう想いもあったりするので難しいところです
誰か、この辺上手く説明できる人がいたら教えていただきたいですね
総評
姉ゲーとしての側面を持つタイムトラベル作品として面白かったと思しいます
特にSF作品として、面白い題材の扱い方をしていたため、終盤は先が気になって仕方ありませんでした。
シナリオの事ばかり振れて他の事には一切触れずじまいでしたが、この作品は演出がとにかく素晴らしいと思いました
CGの構図だったり、OPムービーの入れ方であったり、すごくこだわって作られているなぁと
1作品でOP曲を3曲、っていう作品とは初めてであったかもしれないです
公式サイトにある通り「一途な恋愛物語」としてとても楽しむことができました
PS
今まで姉さんだの白雲だの語っておきながら
一番好きなのはくーりんさんです。
くーりんさんがめちゃくちゃ好きです
いやぁあれはイカンでしょ…
というわけで、雑ですがオチも付けたのでこれで終わりにしたいともいます
最後まで拝読していただきありがとうございました
ロリブルマ最高~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡